朔望

私の友達の話 実際にあった私の友人の話。 私の友人の中でこれほどまでに波乱で、そして人…

朔望

私の友達の話 実際にあった私の友人の話。 私の友人の中でこれほどまでに波乱で、そして人生を思い切り生きたダントツトップです。 これは友人を通したあらゆる人間関係。 エリート大学生から超一流企業に就職し、ホストでのしあがり、人生を駆け抜けた 友人の話。

最近の記事

女の告げ口

女というのは、独占欲に所有欲、そして嫉妬もすごい。 それでも『好きな男』にはとことん入れ上げる。 倫太郎はよく話をしていた。 『あのな、女の金持ちって半端ない。『この人!』って思う人にはとことん入れ上げる。そして財布の中はパンパンに万札が入ってるけどな。アフターで銀座のクラブに行くやろ。おっさんたちがワーワーやっててな、チラッてお会計の時財布みたら全部千円札。 男の方が見栄っ張りで、女の方がほんまに使うとこ使う。度胸がまるで違うねん』 なるほど、女性の方がすごいねんなと。

    • 魔女のいる国で

      バリ島のホストクラブは軌道にノリに乗っていた。 私の友人のシンガポール人の友達がバリ島で結婚式をすることになり、行くことになった。 そんな時に『そういえば倫太郎のホテルがあるからそこに泊まるか?』と倫太郎に連絡を入れて倫太郎のリゾートホテルに泊まることにした。 空港まで迎えに来てくれた倫太郎が、 『いやー見せたかったねー』と声も意気揚々と語り、 声を高々にバリ島について色々話してくれた。 もう倫太郎はバリ人にしか見えなかった。 あっちこっちタクシーで見せてもらいながら

      • 拡大する『夢』と人の『金』

        私のともだちの話 バリ島にリゾートホテル、リゾートホストクラブを作った倫太郎 お客様はひっきりなしに行っていた。 バリ島の若くてイケメンの男子を当てがわれ、毎日彼らのバイクに跨り 色んなところを観光して回っていた。 そして夜は夜で違う接待を受けていた。 歌舞伎町で300万使うくらいであれば、バリで100万使った方が良いと。 当時のバリ島の現地の人たちの給料は数万円にも満たなかったのが、この仕事を引き受けるようになり、担当する若い子達は親に家を買ったり、そしてスーパー

        • 楽園クラブ始動

          皆さんはご存知だろうか? 『バリ島』と聞けば何を連想するだろう 『神の住む国』『楽園』『リゾート』そんな国を思うだろう。 昔は貧富の差が激しく、いまだにそれは根付いておりバリ島には外人と原住民族ジャワ人、そしてインドネシア人とがひしめいきあい住んでいる。 そんなバリ島は本当に富めるものは富。 そうでないものは明日の生活もままならないという島である。 倫太郎はそんなバリ島が大好きだった。 みんな若くして結婚し、その日暮らしで生きており、生活するにもギリギリで夢があっ

        女の告げ口

          楽園のホストクラブ

          私の友だちの話 倫太郎は大のバリ島好きで、休みがあれば何度でも行っていた。 地元のバリ人達と仲良くなり、彼らの悩みを聞くたびに 『日本は本当に恵まれた国だな』と思っていた。 仕事もなく、貧困に喘ぐ人もいる中、リゾートホテルが建ち並び外国人観光客は 正反対にお金を使いまくる。 よくこんな光景を目にしていた。 ヨーロッパ人女性が若いバリ人に抱きつきながら海に入っていく姿を。 バリには色んな意味で明暗がある。 山には『神』が住むというし、海には『悪魔』が住むと言われる。 も

          楽園のホストクラブ

          探偵物語

          私のともだちの話 倫太郎と清子さんは、ホストとお客の関係を親密に繋げていた。 倫太郎にとっては、『初めてのお客様』だったし、清子さんにとっては 初ホストクラブに入れ上げたホスト。 それも全部後ろには知子さんという強者がコントロールしていたことを知らず。 清子さんは倫太郎をまるで恋人のように想っていたし、次第にエスカレートして行った。 『今どこにいるの?』 『誰といるの?』 『何してるの?』 しょっちゅう連絡が来る。 そして月1回のペースを守ってもらい、あのタワマンを買

          探偵物語

          女は女優です!!

          私の友だちの話 知子さんと倫太郎は毎日のように連絡を取り合い、倫太郎は女性客のことを 一々報告する。 そしてその女性がその時どう言ったのか?  どんな態度だったのか?を包み隠さず話をしていた。 知子さんはそれに伴い数々のアドバイスをする。 『そういう時はこう言って欲しい時だから、こうやって言っておきなさい』 彼女のアドバイスはドンピシャで、しかも知子さんと同じ年なだけに共感を得て とても有意義なアドバイスで、お客様は倫太郎に益々入れ込んだ。 清子さんもそうで、知子さん

          女は女優です!!

          ホラー映画よりも怖い現実

          倫太郎は赤裸々に語った。 清子の体つき、そして何度も求めてくる恐怖。 もう車の中でホラー映画を見るよりももっと怖かった。 『も、もういいで、なんか気分悪なってきた』 『いや、それでな』と話しまくっていた。 そんな倫太郎を見て私は考えていた。 『なんかこいつ罪悪感あるんやな。』と。 『一回やったら、6回風俗行くようにしてるねん』 『なんやそれ!!!』 『自分の体も思考も全部クリアにしたいから』 『そんなあほな。体がそんなんでクリアになるわけないやろ!!』 と、本当に倫太

          ホラー映画よりも怖い現実

          お客様は神様です。

          3年ぶりに私がやっている店に現れた倫太郎 大手通信会社を辞めて、世界旅行に行って以来全く連絡がなかった。 突如店に現れたのだ。 『お!!毎度毎度!』 『久しぶりやなあ?何してたんよ??』 あのNYの一件以来、我々はずっと会ってなかった。 そして倫太郎が新橋で働いていたことも、現在何をしているのかさえも知らなかった。 二人で笑いながら話している時に気になった。 『あれ、誰? お母さん???』と私は聞いた 『え??違うよ、まあ、ちょっと』口籠る倫太郎。 その時ぬっと私と倫太

          お客様は神様です。

          酒と女と欲望と

          ホストクラブはお客様が使ってくれたお金で、自分のランキングが上がる。 給与もそれに準じて変わってくる。 よく街宣車で『月商2000万プレーヤー』などは、売上が2000万突破する。 2000万分のお金を使ってくれるお客様がいるということだ。 店のランキングも大事だが、お客様が店で使う300万よりも、お客様と契約して毎月100万もらい、外で会ったり、お茶したり、映画を見たり、擬似恋愛のような関係を続ければ給料以外にお金が入る。 そうやって、客は店に行く回数を減らしてホストに貢

          酒と女と欲望と

          シャンパンタワーの先に。。

          私の友だちの話 ニューオータニから1週間過ぎたとき、その女性は知子さんのいう通り その女性はクラブに訪ねてきた。 新人の倫太郎はウェイターとして働いていたが、『指名』を受けた。 初めての『指名』で緊張していた。 『ねえ、何から頼めばいいかしら?それとこれはあなたの売上になるの?だったらしっかり売上取ってね。』 『ありがとうございます。ではシャンパンから開けてもらってもいいですか?』『どういうシャンパンがあるの?』 『5万円から300万まであらゆるシャンパンがあります。

          シャンパンタワーの先に。。

          人生は色々

          そうして倫太郎はお持ち帰りされた。 ニューオータニに着き、倫太郎は聞いた。 『俺、どうしたらいいですか?』 『私も初めてだから、今日は座って私の話を聞いてほしいのよ』 倫太郎は正直ホッとしていた。 『よかった。。初日に何かあったら絶対に逃げようと思ってた』 そしてその女性はポツリポツリ話し始めた。 『今日ホストクラブに行ったのが初めてだったのよ』 『そ、そうなんですか?』 『私はね。』 そうやって自身の身の上話を始めた。 地元の開業医の元に生まれたその女性は、父親の

          人生は色々

          UFOおじさんの大予言

          私の友だちの話 倫太郎は知子さんとUFOおじさんに乗せられ、電話をかけた。 歌舞伎町で老舗のホストクラブ もう誰もが知っているそのホストクラブに電話した。 『あの、ホストになりたいんですけど』 『え??君いくつ?』 『30歳です』 『歳取ってるからダメだね』 『ダメですか。。。』 『君ダンスは出来る?』 『え??何ダンスですか?』 『社交ダンスだよ』 『で、出来ません。』 『だったら無理だね』 『やっぱり無理ですよね』 そう言った後、安堵していた。 その時すかさず知子さんが

          UFOおじさんの大予言

          スピリチュアルからUFOおじさんに遭う倫太郎

          私の友達の話 ep5 当時は私は日本人ブランドを友人の靴デザイナーと一緒に立ち上げていた。 日本のセレクトショップに営業に行くも 『日本人が作った靴なんて、流行らないわよ』と、啖呵を切られていた。 我々は悔しい思いをたくさんしていた。 こんな日本人が日本人を馬鹿にするなんて!!絶対に有名になってやる! 海外で売ったらどないやろか!? 外国なら我々の良さをわかってくれるかもしれない。 気持ちはあっても全く英語も話せない我々。 そこで私は倫太郎のことを思い出していた。 なんか

          スピリチュアルからUFOおじさんに遭う倫太郎

          舐めたら倍返し

          私の友達の話ep4 人生のワールドカップがまさかの男子とは。。。を経験した倫太郎に 更なる試練が待ち受けていた。 日本に戻りまた日常の生活を続けていた倫太郎。 会社の上司に呼ばれ『また接待か。。。』と思っていた。 来る日も来る日も接待。 お金、欲、権力、女、なんでも欲しいままに出来る世界 一見どこにでもいるサラリーマンが実は私服を肥やすなんてことはザラだった。 そういう世界を垣間見ながら、『俺がなりたいエリートトップはこんなんじゃなかった』と思いは募っていた。 いつ

          舐めたら倍返し

          俺のワールドカップ

          私の友だちの話ep3 倫太郎は西日本で頭角を現し、東日本へ栄転となった。 当時大手通信企業は、ヨーロッパのワールドカップそしてオリンピック等の 通信仕事を一挙に担っており、通信企業という名前の傍ら、国の仕事を 請け負っていたので、建設会社の選定は全て通信会社に一任されていた。 新人のトップで東日本へ栄転した倫太郎は、大きなプロジェクトで働くことになり、オリンピックそしてワールドカップを結ぶプロジェクトに参加していた。 東京に来て落ち着く暇もないまま、通信企業の深い闇の部分

          俺のワールドカップ