朔望

私の友達の話 実際にあった私の友人の話。 私の友人の中でこれほどまでに波乱で、そして人生を思い切り生きたダントツトップです。 これは友人を通したあらゆる人間関係。 エリート大学生から超一流企業に就職し、ホストでのしあがり、人生を駆け抜けた 友人の話。

朔望

私の友達の話 実際にあった私の友人の話。 私の友人の中でこれほどまでに波乱で、そして人生を思い切り生きたダントツトップです。 これは友人を通したあらゆる人間関係。 エリート大学生から超一流企業に就職し、ホストでのしあがり、人生を駆け抜けた 友人の話。

最近の記事

夜間の金八先生

倫太郎は夜間高校の臨時教師にようやくありついた。 あらゆる人間関係を見て来た倫太郎は”教員”になって、1からスタートするつもりだった。 夜間の学校 色んな生徒がいる。 不良もいれば、家庭の事情で、年齢もまちまち。  そんな中、倫太郎は大人気になった。 と、言うのもトークがオモロイ。 それに学生たちの気持ちが痛いほどわかったからだ。 ある日、教員室を訪ねた生徒が倫太郎がいないので、デスクに積み重なっていた本の間から『エロ本』を見つけてしまった。 教室に入るも、全

    • 人生はやり直せる

      倫太郎は大阪へ戻った。 その後大学に入り直すために、トラックに乗った。 お金を貯めてもう一回大学に行きなおした。 大学院に行って、教員免許を取った。 無性に人生を最初からやり直したい。と心から思った倫太郎。 いろんなことがあった。 女性という存在が、女でも女性でも母でも彼女でも友人でもなく ただただ『男よりもずっと大きいもの』そんな風に受け止めていた。 もう一回人生をスタートさせるんだったら、教員になって若い子達に教えてあげたかった。 親を大事にすること 彼女を思いやる

      • ラストダンスはみんなに

        倫太郎は最後のホストクラブの勤務の夜だった。 いつものようにNO.1のサポートヘルプに入った倫太郎は、最後の最後にあの大物占い師、Hさんの横に座った。 そしてHさんがお会計をしている間に話した。 『今まで本当にお世話になりました。僕は今日でこの店を辞めることになったので最後にご挨拶出来て本当によかったです。』 Hさんは驚く顔をしながら、真っ直ぐ倫太郎の目を見て言った。 『お前はよく頑張ったな。 必ずこの頑張りが外の世界で役に立つと思う。本当に今までありがとう。頑張り

        • 清子さんの人生

          倫太郎は清子さんと、男も女も身体を合わせれば合わせるほど その人と一体化する。 それはお互いに大事に思っているようになるからだと思う。 それは倫太郎の身体の関係ではなく、だんだん心の関係になっていった。 ある日ベッドで寝てる時に何気に倫太郎は聞いてみた。 『なんか夢とかあったんか?』 親の同じ歳の清子さんに、むしろ恋人のような、女として接する心が芽生えてきた倫太郎。 清子さんは話し始めた。 『実わね、昔から医者になったら難民キャンプに行って、恵まれない子ども達の

          さよならの向こう側

          バリ島では年に一回全ての場所で一斉にお祭りが行われる。 倫太郎は兼ねてからずっと清子さんを連れて行きたかった場所があった。 バリ島に着くと、一緒に買い物をしてホストホテルに向かいご飯を一緒に作って食べた。 もう何の違和感もなかった。 あれだけ最初は嫌だったことも、清子さんと接するうち内側にあった、優しさや、女らしさ、そして思いやりをヒシヒシと感じるようになった倫太郎。 仕事上でセックスをすると、もうプライベートで好きな女性なんて本当に出来なかった。 風俗に行っても

          さよならの向こう側

          愛されるということ

          倫太郎は清子さんと一緒に私の会社に来た。 初めて来た時から2年ほど経っており、話は聞いていたが清子さんがどれだけ変わったか?私は知らなかった。 『久しぶりー』と陽気な倫太郎の横に朗らかな顔した、風吹ジュン風の女性が立っていた。 小声で『倫太郎、また新しい客か?』 『え??清子さんやで前に会ったやろ???』 私は度肝を抜いた。 骨皮筋子のようにガリガリで、目はギラギラしておばさんパーマだった清子さんが、今では妖艶なる雰囲気の豊満な女性に代わっていたのだ。 『り倫太郎

          愛されるということ

          最後までのシナリオ

          清子さんは一番の上客だった。 バリ島の病院を紹介したり、いろんなことをしているうちに、家族のようなそして大切な存在になっていた。 倫太郎に『最近あのおばちゃん元気か?あの水前寺清子さん?』って聞いた時 『誰が水前寺清子やねん!!しかもおばちゃん言うなや!』と。 『え????あんたが私に言ってたんやで!』と逆ギレした。笑 もう倫太郎の中では特別な人になっていたし、あれだけ貢いでくれたら男冥利にも尽きると言うものだ。 でも倫太郎は新宿のパークハイアットのカフェで告げた。 『

          最後までのシナリオ

          夢の途中

          オーナーに呼び出された倫太郎。 静かに懇々と説教された。 オーナー自体100名以上のホストを抱えて、自身もホストから這い上がって来た。 色んなホスト達を世の中に出して行った。 もちろん馬鹿なホストもたくさんいた。 お客との揉め事も全部オーナーが解決していた。 女性のことを熟知していたのだ。 『倫太郎。今回はちょっとやりすぎたな。 海外に連れて行くとは良い度胸してるよ』 大笑いしていた。『だがな。俺たちはこの場所でしっかりサービスをするためにやってるんだ。外に連

          夢の途中

          女の告げ口

          女というのは、独占欲に所有欲、そして嫉妬もすごい。 それでも『好きな男』にはとことん入れ上げる。 倫太郎はよく話をしていた。 『あのな、女の金持ちって半端ない。『この人!』って思う人にはとことん入れ上げる。そして財布の中はパンパンに万札が入ってるけどな。アフターで銀座のクラブに行くやろ。おっさんたちがワーワーやっててな、チラッてお会計の時財布みたら全部千円札。 男の方が見栄っ張りで、女の方がほんまに使うとこ使う。度胸がまるで違うねん』 なるほど、女性の方がすごいねんなと。

          女の告げ口

          魔女のいる国で

          バリ島のホストクラブは軌道にノリに乗っていた。 私の友人のシンガポール人の友達がバリ島で結婚式をすることになり、行くことになった。 そんな時に『そういえば倫太郎のホテルがあるからそこに泊まるか?』と倫太郎に連絡を入れて倫太郎のリゾートホテルに泊まることにした。 空港まで迎えに来てくれた倫太郎が、 『いやー見せたかったねー』と声も意気揚々と語り、 声を高々にバリ島について色々話してくれた。 もう倫太郎はバリ人にしか見えなかった。 あっちこっちタクシーで見せてもらいながら

          魔女のいる国で

          拡大する『夢』と人の『金』

          私のともだちの話 バリ島にリゾートホテル、リゾートホストクラブを作った倫太郎 お客様はひっきりなしに行っていた。 バリ島の若くてイケメンの男子を当てがわれ、毎日彼らのバイクに跨り 色んなところを観光して回っていた。 そして夜は夜で違う接待を受けていた。 歌舞伎町で300万使うくらいであれば、バリで100万使った方が良いと。 当時のバリ島の現地の人たちの給料は数万円にも満たなかったのが、この仕事を引き受けるようになり、担当する若い子達は親に家を買ったり、そしてスーパー

          拡大する『夢』と人の『金』

          楽園クラブ始動

          皆さんはご存知だろうか? 『バリ島』と聞けば何を連想するだろう 『神の住む国』『楽園』『リゾート』そんな国を思うだろう。 昔は貧富の差が激しく、いまだにそれは根付いておりバリ島には外人と原住民族ジャワ人、そしてインドネシア人とがひしめいきあい住んでいる。 そんなバリ島は本当に富めるものは富。 そうでないものは明日の生活もままならないという島である。 倫太郎はそんなバリ島が大好きだった。 みんな若くして結婚し、その日暮らしで生きており、生活するにもギリギリで夢があっ

          楽園クラブ始動

          楽園のホストクラブ

          私の友だちの話 倫太郎は大のバリ島好きで、休みがあれば何度でも行っていた。 地元のバリ人達と仲良くなり、彼らの悩みを聞くたびに 『日本は本当に恵まれた国だな』と思っていた。 仕事もなく、貧困に喘ぐ人もいる中、リゾートホテルが建ち並び外国人観光客は 正反対にお金を使いまくる。 よくこんな光景を目にしていた。 ヨーロッパ人女性が若いバリ人に抱きつきながら海に入っていく姿を。 バリには色んな意味で明暗がある。 山には『神』が住むというし、海には『悪魔』が住むと言われる。 も

          楽園のホストクラブ

          探偵物語

          私のともだちの話 倫太郎と清子さんは、ホストとお客の関係を親密に繋げていた。 倫太郎にとっては、『初めてのお客様』だったし、清子さんにとっては 初ホストクラブに入れ上げたホスト。 それも全部後ろには知子さんという強者がコントロールしていたことを知らず。 清子さんは倫太郎をまるで恋人のように想っていたし、次第にエスカレートして行った。 『今どこにいるの?』 『誰といるの?』 『何してるの?』 しょっちゅう連絡が来る。 そして月1回のペースを守ってもらい、あのタワマンを買

          探偵物語

          女は女優です!!

          私の友だちの話 知子さんと倫太郎は毎日のように連絡を取り合い、倫太郎は女性客のことを 一々報告する。 そしてその女性がその時どう言ったのか?  どんな態度だったのか?を包み隠さず話をしていた。 知子さんはそれに伴い数々のアドバイスをする。 『そういう時はこう言って欲しい時だから、こうやって言っておきなさい』 彼女のアドバイスはドンピシャで、しかも知子さんと同じ年なだけに共感を得て とても有意義なアドバイスで、お客様は倫太郎に益々入れ込んだ。 清子さんもそうで、知子さん

          女は女優です!!

          ホラー映画よりも怖い現実

          倫太郎は赤裸々に語った。 清子の体つき、そして何度も求めてくる恐怖。 もう車の中でホラー映画を見るよりももっと怖かった。 『も、もういいで、なんか気分悪なってきた』 『いや、それでな』と話しまくっていた。 そんな倫太郎を見て私は考えていた。 『なんかこいつ罪悪感あるんやな。』と。 『一回やったら、6回風俗行くようにしてるねん』 『なんやそれ!!!』 『自分の体も思考も全部クリアにしたいから』 『そんなあほな。体がそんなんでクリアになるわけないやろ!!』 と、本当に倫太

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