人生はやり直せる
倫太郎は大阪へ戻った。
その後大学に入り直すために、トラックに乗った。
お金を貯めてもう一回大学に行きなおした。
大学院に行って、教員免許を取った。
無性に人生を最初からやり直したい。と心から思った倫太郎。
いろんなことがあった。
女性という存在が、女でも女性でも母でも彼女でも友人でもなく
ただただ『男よりもずっと大きいもの』そんな風に受け止めていた。
もう一回人生をスタートさせるんだったら、教員になって若い子達に教えてあげたかった。
親を大事にすること
彼女を思いやること
人生は全部が冒険で経験だということ
さあ教員免許を所得して、意気揚々としていた倫太郎だったが途端に厚い壁が出来た。
良い年になり、教員免許を取ったばかり。
そんな倫太郎に門戸を開く学校はなかった。
小学校なんて絶対無理だったし、ましてや私立の高校なんてもってのほか。
経験もない。
ホストの経験なんて話そうものなら、門前払い
『くっそーどっか受かれへんかな』
倫太郎は落ち込んでいた。
そんな矢先に、夜間高校の補助教員の合格通知が来た。
『夜間高校か。それでも最初のスタートはいいな!!』
そんな楽しさは、初日で一発で無くなったのだった。