マーク・トウェイン 『ハックルベリー・フィンの冒険』 : ハック的な「良心」を取り戻せ!
書評:マーク・トウェイン『ハックルベリー・フィンの冒険』(全2巻・光文社古典新訳文庫)
今頃になって、児童文学の名作中の名作『ハックルベリー・フィンの冒険』(以下『ハックルベリー』と略記)を読んだのは、先日読んだ、小塩真司著『「性格が悪い」とはどういうことか ダークサイドの心理学』(ちくま新書)に、本書が紹介されており、その部分にとても惹かれたからである。
このレビューでも紹介したとおりで、この本で検討にふされているのは、人間の心の「ダークサイド」の問題である。
つまり、