『74歳、ないのはお金だけ。あとは全部そろってる』の感想
『74歳、ないのはお金だけ。あとは全部そろってる』/牧師 ミツコ
牧師のミツコさんの質素な生活を綴った内容の本。
旦那さんが牧師だったことで自分も牧師になっていったんだけれども、
ミツコさんの生き方には、宗教をやってておかしくなってしまう人の
もつ要素が全くない。(拝金教と化したりとか、カルト化したりとか…)
彼女のていねいな生き方は資本主義経済の合理性から外れていて、
とにかく読んでいて『嫌な感じ』がしない。 普通、宗教やってると
いうと、アクのようなくせを感じるものなのだけれども。
(エゴや欲からくる悪臭…?)
それが彼女にはない。 読んでいて、なるほどと思った。
ミツコさんは非効率に思えることでも、これが最善だと判断したことは
淡々とやるのだ。 悩みを抱える人の話を延々と聞いたり、牧師として
説教をするために、本を読んで説教の内容を練りこんだり。
コスパがどうとかいうことを、一切考えてない。
ただ質素に、淡々と自分の生活を生きている。
最近、お年寄りの書いた、生活サバイバル本みたいなのを読む機会が
増えた。
レベル70~80第に突入した彼彼女達から学ぶことが大きい。
私達若者は、自分には関係ないと思ってるかもしれないけれど、
老年期に突入した彼彼女達は、全く関係なくなくない、未来の私達の
リアルなのだ。(老年期になってもサバイバルは続いている)
ミツコさんが、地味に筋トレやひざつき腕立伏せをしているのを
知って驚いた。 やっぱりそうするものなのかと。
(貯筋は大事です。 貯筋『が』大事です。 老年期は)
老後において大切なのは、お金を何千万も貯めこんでおくこと…
ではなくて、生活の基礎をきっちりと固めておくこと、
当たり前のことを当たり前に、ちゃんと生きるということに
尽きるのではないのだろうか?
そんなことを思った。(ミツコさんは、それができているのかも)