過去は振り返らないの、今が見えなくなる
標題は、ピクサーの「Mr.インクレディブル」という作品の言葉です。
この言葉はその通りで、過去に引き摺られてばかりだと、
今ここの現実を生きられないということだと私は理解しています。
語りたくない、振り返りたくない、目を背けたくなる過去は
多くの人にあるのではないかと思っています。
過去から逃げる必要は決してないとは思うのですが、
過去を振り返らない思考の振り分けはできるのかなと思います。
例えば、病気を持っている私は、ちょっと苦しくなった時に、
すぐ過去を振り返って後悔しようとします。
「あの時、〜の選択をしていたら苦しい状態にならずに済んだのか」
という感じでよく考えてしまいます。
ですが、「〜という選択をした未来」というパラレルワールドは
どこにも存在しません。少なくとも認知上、捉えることはできません。
また、過去の栄光にすがりつこうとしても、
今と過去に大きな乖離があるのであれば、少なくとも
私は「今ここ」を改善すべきだと考えています。
過去にすがりついてもいいことはありません。
例えば、病気を持っている人が健常者だった頃のことを考えても、
その時間は戻ってきません。
残酷かもしれませんが、一生戻ってこない時間を
過去を考えることに使うのはかなり勿体無いことで、
「今」を見つめて、「今」を生きるしかないと思っています。
メンタル上、辛い時があるのも分かります。
苦しくて苦しくてどうにもならない時があるのも分かります。
「今」を見つめたところで、「どうにもならへんやん」
という状況に置かれている人がいるのも分かります。
過去と今を比較せざるを得なくて絶望するのも分かります。
だって、全部私も苦しんできたことなので。
でも、継続すると明るい未来はつくれると本気で私は信じています。
辛いときは流すもしくは打ち消す言葉を考えたり、
苦しいときは寝落ちしたり、
できないことができたら、補完できるスキルを身につけたり、
自分の状態や兆候をできる限り捉えて、
周りの人にも状況を共有することで解決できる課題も多くて、
そういう一つ一つの要素を積み上げていけば、
人と協力し合うことで仕事するのに十分なパフォーマンスを出せます。
仕事をするだけが全てではありませんし、
仕事ができるのも、病状の程度にもよるので一概には言えないのですが、
私は目の前のことに一つ一つ向き合うことで状況を良くしてきました。
過去を見ると、思い出補正もされて、キラキラ見えるかもしれません。
ただ、過去と今が仮に勝負できる条件が対等でないのであれば、
比較すると辛くなるだけです。
「今は今、今ここでがんばる」と捉えて、辛い現実と向き合うことが
全てのスタートになるのかもしれません。
過去を振り返るより、今を生きることに集中して行動すると、
もしかしたら昨日より今日がより笑って楽しい人生を歩めるかもしれませんね。