魔法の文学館:嫌いな子供はいないはず!親子でおすすめお出かけスポット
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東京・南葛西にある魔法の文学館(江戸川区角野栄子児童文学館)に初めて行きました。その感想を書きます。
▶︎結論
親子にとって最高のスポットでした!角野栄子が選んだ9,000冊以上の絵本を、楽しい空間で自由に読めるため、子供たちは全員笑顔で絵本を楽しんでいました。周りには自然や公園に恵まれているため、休日のお出かけとしては最適です!
▶︎訪問のきっかけ
1)角野栄子の本を読んだことがある、2)隈研吾の事務所が設計、3)図書館なら子供も喜んで来てくれると思ったためです。
▼私が読んだ角野栄子の本
私は過去に『ファンタジーが生まれるとき:<魔女の宅急便>とわたし』(角野栄子)を読みました。角野栄子は、学童疎開、ブラジル移住など広い視点と多くの人と接点があったからこそ想像力豊かな世界が描けたことを知りました。また、目の前に読者がいると思って、繰り返し大きな声で読む校正方法は、noteなどを書く上でも参考になりました。
▶︎アクセス
魔法の文学館へは、葛西駅のバス9番乗り場からバスで約10分、「魔法の文学館前」で下車。そこから歩いて約5分で到着します。
▶︎魔法の文学館とは?
魔法の文学館は、2023年11月に開館。設立のきっかけは、角野栄子が2018年に国際アンデルセン賞に選出されたこと。
▼国際子ども図書館で「国際アンデルセン賞受賞作家・画家展」が開催中
魔法の文学館の館長はもちろん角野栄子。「魔法の文学館」は公募により選ばれた愛称で、正式名称は江戸川区角野栄子児童文学館です。英語名は、Kiki's Museum of Literature。どれもバラバラ😅
正式名称と愛称が併記されているのは、クロネコヤマトミュージアム(ヤマトグループ歴史館)と同じです。名前が2つ以上あると記載も面倒ですし、人や場所によって呼び方や記載名が異なると混乱すると思います。名称を愛称の1つにしない理由は何なのでしょうか🤔
▼クロネコヤマトミュージアムの感想
魔法の文学館の設計は、隈研吾建築都市設計事務所。総工費は約13億円、設計費は約1億2,000万円。HPや館内に、詳細な紹介はありませんでした。小高い丘の上に位置しているため、建物の全体像は分かりづらいですが、あまり「隈研吾」節は感じませんでした。
最近、私は角川武蔵野ミュージアムに行きました。そこも「文学館」でしたが、偶然にも隈研吾による建築でした。
▼角川武蔵野ミュージアムの感想
なお、魔法の文学館は先着順の完全予約制です。予約は2カ月先まで取ることができます。2024年9月1日までは、大人気のため、抽選式と先着順で入館予約を実施していました。
料金は、15歳以上:700円、4歳から中学生:300円。葛西市民は数百円の割引が適用されます。
▶︎感想
魔法の文学館は、1階から3階建てです。
館内は大きな広い階段で繋がっており、開放感があります。
私たちは約2時間いました。絵本をたくさん読むのであれば、もっと時間がかかるのかもしれません。来場している子供たちは、もれなく全員が笑顔になって楽しそうに絵本を読んでいる姿が印象的でした。
✔️1階
館内は角野栄子のテーマカラーのいちご色。全体的に「楽しい図書館」という印象でした。絵本は声を出して読んでもok!角野栄子以外の絵本もたくさんありました。大人も興味津々にさまざまな絵本を読んでいました。
入ってすぐ『魔女の宅急便』の舞台をイメージした「コリコの町」があります。ここでは、大きな画面、プロジェクションマッピング、仕掛けのある小窓など、子供が楽しく過ごせる工夫がたくさんありました。
入館した時「黒猫シアター」の時間指定チケットを受け取ります。
シアター内は撮影禁止。映像は2種類(リンゴちゃん、おばけのアッチ)あります。私たちは「リンゴちゃん」でした。ディズニーシーの「タートル・トーク」のように、リンゴちゃんから来場者に質問、回答のやり取りが続きます(どんなフルーツが好き?など)。
子供が少なかったり、油断していると、大人も質問されます(どんな遊びが好き?など)。リンゴちゃんは想像以上に馴れ馴れしいため、私はおばけのアッチの回を体験したかったです。
✔️2階
読書エリアには「子供から大人までが読めるおもしろい物語」をテーマに、角野栄子が選書した約9,000冊が収蔵されています。子供たちは好きな場所で自由に読書をすることができます。
机、椅子など、空間全体が楽しい環境になっているため、子供たちは楽しみながら絵本を読んでいました。本を読む気持ちも、環境で大きく変わると思いました。このような施設が家の近くにあるのは良い教養になりますネ。
今の時代、YouTubeなどを使えば、簡単に、無限に気休めになる動画を楽しめます。しかし、絵本や読書をすることは動画を見ることとは全く異なります。能動的に、言葉を聞くこと、言葉を読むことで想像力が豊かになり、感性が養われると思います。
魔法の文学館は、有料ですし、人によっては遠方からの来場者もいるため、頻繁には行けません。しかし、ここでの「体験」を通して、絵本の素晴らしさに気付き、それが今後の考え方の変化やアクションにつながれば、とても価値のある施設だと思います。角野栄子が言うように「思い出は一生の宝物」となれば良いですネ。
子供と本の関係をよく理解したい人は『子どもと本』(松岡享子)が、とてもおすすめです。
2階には、常設展示室「栄子さんのアトリエ」があります。
そのほか、企画展示室もあり、この時は「第2回 企画展<びっくりレストラン>」が開催中でした(2024年4月12日~10月28日)。
角野栄子の絵本から、『おいしいふ〜せん』『ごちそうびっくり箱』『小さなおばけシリーズ』など、ごはんに焦点を当てた作品を展示していました。
✔️3階
3階には、旧江戸川を望む「カフェ・キキ」を併設しています。お昼時でしたが、ほぼ並ばずに入店できました。天気のいい日はテラス席も開放しているようです。残念ながら、この日は雨でした。
✔️その他
魔法の文学館の近くには「ポニーのりば」「滑り台」などがあります。
魔法の文学館の目の前にある滑り台は、とても大きく、滑りも良かったため、子供は大満足でした。魔法の文学館から帰る際、子供に「何が一番面白かった?」と聞くと、「滑り台が一番楽しかった」とのことでした😅
▶︎まとめ
いかがだったでしょうか?自然に囲まれているし、素晴らしい絵本に囲まれている館内は、魔法の文学館が嫌いな子供はいないと思うくらい、親子におすすめのスポットでした!万が一、絵本が苦手な子供がいても、それを十分に楽しめる環境が用意されています。絵本を読んで笑顔になっている子供たちを見ると、世界から争いがなくなりそうな気さえしました。