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短い作品

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肌感覚で短い作品をまとめています_φ(・_・
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2020年5月の記事一覧

【詩】 壁の向こう側へ

大きな壁にぶち当たるたび 回り道を探していた できるだけ傷つかないように 労力が少ないよう…

【詩】 夜風にサヨナラ

夜風って不思議だと思うんだ 色も無く 気配も無く 形も命も無い でもそこにあって 自由に動き…

【詩】 それを個性と呼ぶならば

年を重ねて しわが増えて いろんなことを経験したけど 失ったものもたくさんある それは人だ…

【詩】本当にやりたいこと

 小学生のとき、学校の先生に訊かれた。 「Cちゃんが『本当に』やりたいことってなんですか…

【詩】 サイボーグ

ぼくとあなたは違うんだ ぼくには嬉しいことだけど あなたは心を痛めてる ぼくには悲しいこ…

【詩】進化

「あの時こうすれば」 その時はもう手遅れで 時間は戻らない 戻せない 二度と戻れないと知っ…

【詩】 偽善者の声

 あ、おばあさん!  重そうな荷物ですね、お手伝いしますよ! 「偽善者だ! おばあさんが困ってるなんて、一言も言ってないじゃないか! 俺みたいに見ないフリしとけばいいんだよ!」  あ、妊婦さん、席を譲りますよ。  ずっと立ってるの、大変でしょう? 「偽善者だ! そうやって席を譲るために、わざと優先席に座ってたんでしょう! 私みたいに寝たフリをしとけばいいのよ!」  へぇ、〇〇災害の募金かー。  俺の小銭でも、少しは足しになるかな。 「偽善者だ! そうやって『良い奴』

【詩】不採用の理由

くそっ、これで10社目だ! 何度応募しても、どこも俺を拾ってくれない! どうしてなんだ!…

【詩】アドリブ会話の台本

 小学校にて。  教室、クラスの女子との会話。 「ねぇBちゃん、どうしてしゃべらないの? …

【詩】 うらおもて

ある日 見知らぬおじさんが 1枚のコインをくれた 片面には天使が笑ってる 片面には悪魔が笑…

【詩】 開拓者の進む先に

いくら本を読んでも いくら話を聞いても 本当のところは分からないまま 読んだことを自分でや…

【詩】ごきげんよう、世捨て人

好きなことだけやってても 「良い大人」にはなれないよ そういうあなたは 「良い大人」なんで…

【詩】虹のかがやき

あの頃はできていた感謝とか 「ごめんなさい」って言葉とか あの日 憧れたはずの大人なのに …

【詩】されど、芝生は青いまま

俺はあの人を「うらやましい」と思っていた。 俺よりも賢い頭を持っている。 俺よりも優しい心を持っている。 俺が1つの行動を起こすまでに、彼女は5つの行動を起こしていた。 隣の芝生は青い。 俺の芝生はどこかくすんだ緑色だ。 ある日、俺は彼女に言ってしまった。 「俺はきみがうらやましい」 俺はうらやましいと思う限りの事柄を言い続けた。 すると、彼女は右手を前に出し、ぼくの言葉を制してこう言った。 「わたしはあなたがうらやましい」 「わたしより賢い頭を持っている」 「