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セミの命は一週間。 たった一週間で死んでしまう。 でも、セミがいなかったことにはならない。…
きっかけは単純、知らないことが嫌だった。 大して欲しいものは無くて、 広い世界に出てみたか…
ねぇ、覚えていますか 静かな教室、揺れるカーテン 二人で始めた交換日記 緑の表紙のタイトル…
おはようございます、ご主人様。 本日も何なりとお申し付けください。 はい、掃除ですね。承…
その花は水を必要としなかった。 ここは広い砂漠。 水も日陰もない、全てが吹きさらしの大自…
何も知らない他人が 私を指差してこう言うんだ。 あなたは独り、いつだって独り。 この先あな…
僕に名前はない。 人間は、何かに名前をつける時、 必ず「意味」を考える。 だからきっと、僕に意味なんてない。 作られた意味。 生きる意味。 死ぬ意味。 そんなもの、僕にはない。 ある男が言った。 お前はガラクタだ、俺には必要ない、使えない道具に価値なんてない、ナイナイ尽くしのお前にこの家は分不相応だ。 僕は家を追い出された。 僕を拾った女が言った。 あなたは何の能力もない、あなたに比べたら私の方が断然優れている、優れているから生きる価値がある、誰に何と言われても
満たされない 満たされたい、この空白を それは欲で自己顕示 手に入れたのに自己嫌悪 いつだ…
一歩進めば付いていき、 一歩下がっても付いていく。 そう、ぼくは影。 キミの後ろで、ずっと…
最初はしわしわ、ただのゴム。 吹き口を咥えて。 たくさん、たくさん空気を入れて。 赤い風船…
きっと、ぼくは太陽に嫌われている。 暑いし、 肌は焼けるし、 ぼくの命を溶かしてしまう。 …
ボクはとても小さな花の種。 先日、ふかふかの花壇に植えられて、育て主が水をくれたところ。…
暗い部屋に沈むのに慣れて カーテンは永く締め切られたまま 薄い液晶テレビの光 小さなデスク…
大きな壁にぶち当たるたび 回り道を探していた できるだけ傷つかないように 労力が少ないように 目の前の壁を尻目に逃げ出して 壁の向こうに行こうとした 時間が傷を癒すから、と 急がば回れ、と 自分に言い聞かせて 壁から目を逸らしていた だけど それを認めてくれる壁ばかりじゃない 回り道はいいけれど 言い訳して見つけた回り道は ただ時間だけを浪費させて 僕を先には進ませない 回り道する場所によって 努力は報われないこともある だからいつも自分に再確認 この回り道でい