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【読書】なぜ心は病むのか いつも不安な人の心理 アルフレッド・アドラー

アドラー心理学の本読んでるねんと娘に言ったら、なにそれって。アドラーを知らなかった事に驚いた。

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岸見一郎 著 『嫌われる勇気』が出産されたのは、2013年。アドラーが、一躍有名になり、ドラマにもなった。アドラーの子育てや、人間関係の本が沢山、書店に並んだから、有名で、誰でも知ってると思っていたが、心理学に興味がなかったり、若い世代には、知られていないのかもしれない。

アドラー心理学で学校教育が行われたら、全く違ったものになるだろう。と、昔から、期待していたのだが、望みは、薄そうだ。

感想

アドラーが書いた書を読んだのは初めてだった。

今までは、『嫌われる勇気』岸見一郎

『続アドラー心理学 トーキングセミナー―勇気づけの家族コミュニケーション』野田俊作

などは、子育てや、家族関係を学びたくて、読んだ。

アドラー心理学に興味を持ったことを書いた記事は、こちら


アドラーが書いたこの本は、どちらかというと、専門家向けだと感じた。

人間の原型を5歳くらいに形成すると書かれている。

社会のとらえ方を身につけていくときにもっとも重要な要素になるのは母親です。子どもが信頼できる仲間として最初に接触するのが母親だからです。p.62

アドラーは、子供の頃を重要視します。そして、兄弟の何番目かも、大きな影響を持つ。

私は、1人目で、3歳違いの妹がいる。妹が産まれた病院に行った光景を覚えている。暗くて、不衛生な感じの部屋に、お母さんが寝ていたのを、ぽつんと1人で立ちすくんでいた。1人のはずはないのに。

私は、妹が産まれて、やはり、寂しかった。

上は損だと、ずっと思っていた。妹は、なんでも許されると。

中学くらいまで、そう思ってた。

一方、妹は、姉は、全部、新品の物を買ってもらえて、羨ましかったらしい。服も、中学の制服も、自転車も、振袖さえも、お下がり。妹は、社会人になって、ブランドの服をいっぱい買ってたな。

私は、服には、全く執着がなかったし、新品に対する憧れもなかった。

子供の頃の満たされない思いが、大人の性格に影響するのだろう。

その影響が、日常生活に支障が出るほどになるのが、病気だ。

不安症や、結婚に至らないケースや、仕事が続かないケース、同性愛、犯罪を犯す事についても、子ども時代からの影響、自分がその時、どう感じて、どういう性格を作り上げたのか、ことの影響を述べているが、決して、クライアントを責めることなく、気づいてもらうことだと述べている。

医者の課題は、こうした患者に自分がなにをしているのか気づいてもらい、自分にばかり向かう関心を、社会での生活や役に立つ活動に向かわせることです。(p.25)

私には、アドラーの優しさと、強さがある。

夢の解釈

ユング心理学では、夢分析は、重要視されているが、アドラー心理学でも、夢は、重要だと初めて知った。

夢をどう解釈するかは、難しい。

夢は基本的に自己欺瞞であり、個人の目標のために使われるものなのです。(p.262)

夢を見ている間は、まだ治療が必要で、夢を見なくなると、改善しているということのようだ。私は、夢をよく見る。

この本から学ぶ事


心が病むのは、子どもの頃の自己形成の歪みが、根深く潜んでいる。子どもの頃の間違ったやり方、例えば、親に頼りすぎることで、優越感を学んだ子どもは、大人になっても、同じ手口を使う。

私たちは、その処理をうまくする必要があり、歪みを修正していく必要がある。

今後、アドラー心理学だけでなく、ユング心理学も、勉強したい。





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