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性別の間に、壁なんかいらない。

「Aromantic」のこと、性的マイノリティーのことをちゃんと理解できたことで、

今までに僕(だけ?)が感じてきた"違和感"が、ようやく整った言葉になって 皆さんに説明できるようになりました。


そしてまた、別の"違和感"について、まとまった考えが生まれてきたので書いておきます。

雑談でぶち当たった"壁"

僕は雑談で良い思いをしたことがありません。


別の記事でも雑談が苦手だと書いたように、
僕は雑談がトラウマになっています。


トラウマ、というよりも、集団生活への"壁" と言った方がふさわしい気もします。



学生時代にそう感じる出来事があったのを覚えています。


僕が心の底から言いたいことを伝えた時に限って、何の返答もなしに僕から距離をとっていくクラスメートたちの姿。

一度離れてしまったら、自力ではどうすることもできなかったし、
再び近づいてきてくれる人も、仲裁に入ってくれる人もいない空間。


せめて、何が気に食わないのか話してほしかった。

そうしてくれれば、試行錯誤しながらでも雑談の輪に入ろうと頑張っていたと思います。



一人で考えても、手がかりすらつかめないまま、26歳になってしまいました。


その心の底にはずっと、"違和感"が居座っていました。



暗黙の"壁"が、やっと見えた

ここ1か月で、今まで見えてこなかった存在に気が付きました。


"性別の壁"という、「(性別)だから、…」という考えのもと作られる 暗黙のルールです。


「男だから or 女だから、この話をするのは止めておこう」 といった具合に、

空気を読む意識がはたらくために作られる壁のことです。



ちなみに、その意識が飛躍して、


相手の特徴を踏まえて、「あの人、とっつきにくい雰囲気の人だから、…」 という壁を作ってしまったり、

立場の違いを理由にして壁を作ってしまう場合もあります。


「あの人のように頭が良い人にはついていけないから 話しかけるのを止めた」 とか、

「スクールカーストの下位の人とは仲良くなっちゃいけない (さもなくば、順位が下がってしまう)」 とか。



そんな壁なんか、作らなきゃいいのに!


そのようなこと、孤立した状態で思わず叫んでしまったことがあります。
(当然、何の返事もありませんでした。)



好きなものが、言えなかった

僕の場合は特に、"性別の壁"の存在が分からなくて損したことがたくさんあると、今になって言えます。



別の記事に詳細に載せようと思っていますが、

僕はAKB48やグラビアアイドルが好きでした。



特に高校時代なんかは 世間的にもAKB一色の時代でしたが、推しメンについては最小限の人数で話すにとどめていましたし、


グラビアアイドルが好きだと公言できる人が、クラスメートに現れませんでした。



今になって考えてみると、


「アイドル好きな男には話しかけたくない」
という意識がはたらいていたんだ、という見方の存在が分かってきました。


「男だったら、男らしい人を好きになるべき」
と言い替えたら分かりやすいでしょうか。


性欲を満たすオモチャとして 異性のアイドルを見ている、と思う人もいたと思います。


僕は学生当時、アイドルに対してそういう見方をして 好きになっていました。


それが言えない空気が、"見えない壁"だったんです。



社会人になってもそびえる"壁"

こういった"壁"が、
大人や社会人になってもあるんだと経験してきました。


AKBの推しメンについて、他人に言える場面が作れませんでした。

(その話をした上で、僕の過去や将来像を語れるように準備するところまではできたのですが…。)



飲み会などで体調が悪くなって早退する、という個人的な理由もあったりしますが、


飲み会など 大人たちで繰り広げられる話題にも、また"違和感"を覚えてしまっている僕がいました。



見るからに痩せている僕に対して、
「男なんだから もっと筋肉つけて、かっこ良くなれよ」 と言ってきたり、


お酒を飲まない僕に対して、
「男なんだから ここで一杯飲んじゃえよ」 とはやし立てたり、


恋愛にも結婚にも興味が無い僕に そういった話題をひたすら持ってきて、
人間なんだから結婚を考えているはず、という雰囲気にしてきたり。



こういう時にこそ、正直に話したいわけですが、


否定的な表現をして宴会の雰囲気を壊す となれば、人だけでなく仕事にも傷がついてしまう。
(それも、自分一人では修復できない傷になってしまいやすい。)


すると、本音の行き場がなくなり、自分の中で消化しなければならない状況になる。



しゃべるネタが無くなったら、誰だって帰りたくなるはず。


そういう状態で何時間も居させられるわけだから、心も体も悲鳴をあげるのも当然の結末。



社会人になっても存在する"壁"にまた悩む始末。



お酒が入るなりして冷静な判断をしてもらえない所には行けない
理由と根拠が何セットも揃ってしまっていて、


「Aromantic」だと分かった今、
アルコールを伴う飲み会は、どんな形であっても逃げるしか考えられません


それ以外の場所で話ができる環境を作ってほしいと強く願います。



今、"性別の壁"に思うこと

この10年ほどで、男女以外の要素を持っていると公言できるようになった方を 色々な媒体で見るようになりました。


性的マイノリティーの要素に気付いた僕でさえ、
10年前は、性別は男女しかない という認識でした。


世の中は色々変わっていっているんだなぁと振り返ってみて感じるし、

これからも世の中の何かが変わっていくんだろうと思います。



僕たち人間は、皆が心身とも健やかに生きられるように 変わっていかないといけないと強く思います。



僕は特に、"性別の壁" を取っ払ってほしいと思っています。



簡単に言うならば、
どんな人にもコミュニケーションできるようになってほしい、ということです。



物理的な距離間だとか、話す言葉は相手ごとに変えても良いです。



とにかく、背景が異なる人たちの話が聞ける余裕を、常に持っておいてほしいのです。



自分のことだけで心も体も精一杯な人を見れば分かるように、
他の人がどうとか気にかけてくれない姿に ついていこうとは思えないですし、

そういった人ばかりの環境では 精神的に孤立してしまう流れを何度も経験してきました。



僕は1994年生まれで、バブル崩壊によって経済が低迷している中 生まれました。


好景気の恩恵を受けられないまま大人になり 今は生活保護で暮らすしか選択肢がありません。



バブル経済の恩恵を感じた人とは 価値観や行動傾向が違うと感じた経験もあります。



これからの時代を担うのは、
バブル崩壊後に生まれたために、好景気の経験が乏しい 僕のような人たちです。


比較的貧しい生活をしてきたからこそ備わった知識や考え方だっていっぱいあるんです。


だから、今の内から、
そういった背景や立派な考え方の存在を、
否定せずに理解し、共感した上で感想も述べてほしいのです。


そんなに難しいことですか? 皆さん。


理由も その根拠も人それぞれあるわけで、
それらを一言だったり数百文字で表すなんて無理があります。

(ここまでで何文字か 数えてみてください。)



長文のメールや手紙を送ってくる人にも慣れてください。



最後に、


僕が無意識に実践していた「ジェンダーフリー」の考え方を、別の記事で紹介します。

とにもかくにも、

僕の努力が無駄にならないことを願います。

オーノ

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