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#ボイストレーニング
中音域高音部や高音域は、呼気を圧縮して散らばりを抑えることが大切です。低い声を出すときの息の止めに圧縮を加えると良いです。小さく鋭く圧縮して声を針のようにする必要があり、高い声は高さよりも鋭さが増してくる感覚が大切です。
発声は少ない呼吸で済むように鍛えると良いです。息の量を求めるよりも効率的な消費を目指し、息の圧力の加減で声を制御することが大切です。”息は使うが、息を出す必要は無い”という感覚を持つと良いです。
情緒で高い声は出ません。情緒がもたらす筋肉の緊張で高い声を出すと良いです。攻撃的な情緒がもたらす戦闘態勢の筋肉が重要です。情緒が声になるのではなく、情緒が筋肉に影響を与えて声になるということです。
『声』は力が声を作り、その力が方向を決めて安定して飛ぶことになります。脱力は最適なバランスによる結果の状態です。全身で力を分かち合うので楽に感じる、そのため脱力(リラックス)という感覚になります。力を抜けば良い声になるわけではありません。
声の闘争の圧縮は「出す力」と「出さない力」による支え合いです。ホースで水をまく時、そのまま水を出すと地面に落ちるだけですが、出口を圧縮すると明確な方向性を持って水は飛びます。声の闘争の無い歌唱は、声が足元に落ちるか周囲に散らばる結果(そば鳴り)になります。力自体が道を作ります。
発声時の力は「支え」というよりも「支え合い」が大切です。双方向からの圧力が必要になります。風船を水に沈めるとはね返ってきますが、このはね返りを押さえつける感覚が必要です。
発声では、広げたA4の紙を丸く握って出来るだけ小さくする圧力が必要です。広がろうとする紙を包み込むように圧縮して小さくする感覚で声を出すと良いです。声は小さく圧縮すると、強く大きい声になります。最初から大きく出そうとすると声は広がってしまい、響きの散った弱い声になります。