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嫌いという言葉の底の底

湯を沸かすほどの熱い愛
そういう映画がこの世にある

では

湯を冷ますほどの冷たい嫌悪は
この世にあるのだろうか

けれどそれは映画ではなく
現実世界のお話で

もし無いとするならば
私の中に渦巻くこの感情が
その最初のそれになれるだろうか

吐くほど嫌い
なんてものではなく
そいつの為に吐くものが惜しい

殺したいほど憎い
なんてものではなく
そいつが楽になるのが悔しい

周りに忌み嫌われているわけではない
恐らくそれは 私だけ
これはきっと圧倒的マイノリティ

待ってでも
これだけは教えて

嫌いと言う感情に 底はあるのか

好きに上限があるのなら
嫌いに底があってもおかしくないでしょう

私が持つこの感情をなんと表したらいいでしょう
なんと説明したらいいでしょう
だけれど同時に
何度も説明しなければならないでしょう
何度でも形にしなければならないでしょう

でないと
圧倒的マイノリティは押し潰されてしまうでしょう

静かなるマジョリティは徐々に侵食する
煩いマイノリティはそれに負ける

動が静に負ける瞬間
それは人間の感情にのみ起こりうる

なんて腐った世界だ

でも
そこに足をつけて生きたふりをする私が
1番嫌いで
沸かした湯を冷ましてしまう程の大嫌悪
底なしの沼に足を入れる

上げてくれる人を待つことも無く
自分自身を忌み嫌う
それは圧倒的マイノリティ
アジャストできない非マジョリティ

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