人間の魂の声!BEATの咆哮を胸に刻む! 詩「ギンズバーグ詩集」★3,5
「現代文明の地獄を経巡り猥雑錯乱の中に愛と自由の聖性を打樹てる」(成田成寿 帯より)
1969年 アレン・ギンズバーグ
Allen Ginsberg(1926年6月3日 - 1997年4月5日)
諏訪優 訳編
詩だけを読んでもよく分からず、あまりときめかなかったのだが、解説読んだら、詩についてはもちろん、その周辺の事などもよく分かり、理解が深まった。その上で、もう一度読み直すとまた違う。
「吠える」の出版と、内容が猥褻だということでの発売禁止、ジャック・ケルアックらと共に、この辺りがビート・ジェネレーションの火付け役となったと。当時の若者たちに大きな共感を呼んだらしい。
「吠える」は、現代文明の地獄から愛すべき人間の姿を見つけ、”僕の世代の最良の精神たち”、から始まるこの愛の詩が生まれた。これは「”さまよえる子羊”の悲歌であり、慟哭であった。」と。
”僕の世代の最良の精神たち”とは、「人間精神に目覚め、人間らしくあった為に狂わされ打ちのめされた人々、人間的に優れているがゆえに唯物的な文明社会に組み込まれることを拒絶してさまよっている子羊たち」のこと。
その代表的人物が、友人である発狂詩人カール・ソロモンという人物のようだ。ちなみに、「吠える」の三つ目のパートで、ロックランドにいるとの言葉があるが、実際は行ったことはなく、詩的捏造らしい。
解説によってだいぶ当時の背景が見えて、詩を読んだ感覚が変わったけど、でもやはりピンと来ないところは多い。理解は出来ないが、部分部分でイカした言葉がちらほら見られ、魅力的で刺激を受けた。
長編詩の「カディッシ」が全部載っていないのが残念!全編読みたかった。因みに、カディッシ Kaddish は、「聖なるもの」という意味で、死者の為の讃美歌みたいなものらしい。
こちらには「カディッシ」の全篇もあるみたい。↓
ギンズバーグは、パターソンで生まれ、17歳までいた。
☆\(^^)/★
この記事が参加している募集
Jah よ! へるぷみ~ (T人T) ナムナム アーメン タスケテ・・ ☆彡(-人- ) 星に願いを・・・ らぶみーてんだー ♡♡♡ <3