「ぼたもちの思い出」美しい日本語
「僕の昭和スケッチ」イラストエッセイ208枚目
ぼたもちは美味い!
今時はスーパーに行けばいつでも売っているけれど、昔は家庭で母親やおばあちゃんが作ってくれたものだ。
我が家の定番はアンコときな粉。それ以外は作らない。
オヤツというよりお昼がわりに食べたものだ。
まだまだ貧乏な頃だったけれど、祭りの日などは必ず作ってくれた。
「おはぎ、つくろか?」
母親がそう言うと、小躍りして喜んだものだ。
そんなことが、嬉しくて嬉しくてしょうがなかった。
ちなみに、周知の事かと思うが「ぼたもち」と「おはぎ」は同じもの。
ボタンの花の咲く春には牡丹餅といい、萩の花の咲く秋に作るものを御萩と言う。
美しい日本語だ。