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「昆虫採集にも貧富の差」夏の昭和少年記
「僕の昭和スケッチ」イラストエッセイ205枚目
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ものすごく暑く、長かった夏もようやく行こうとしている。
夏と言えば昆虫採集だが、今時の子供達は昆虫採集をするのだろうか?
上の絵は子供の頃の昆虫採集の思い出を描いた一枚。
<絵/左>
お金持ちの家の子らは柄が長く、捕虫網も大きなタモを持っていた。
<絵/右>
僕ら貧乏小僧は駄菓子屋で買った短く、網も粗雑な小さなタモだ。
そんな経済格差溢れる武器を手に、僕らの戦場である公園や雑木林に行ったものだ。
必然、金持ち坊主の方が取れ高が上がる。
高いところにいる昆虫に楽に手が届くからだ。
けれど、どっこい(死語)僕らも負けてはいない。
うんこらしょ(死語)、とばかりに木に登るのだ。
貧乏少年は、逞しいのだ(笑)
負けてたまるか、と鼻水垂らして肩肘張る。
綺麗で長く大きな捕虫網は内心羨ましいが、口には出さない。
そんな我ら昭和少年達に乾杯!
<©2023もりおゆう この絵と文章は著作権によって守られています>
(©2023 Yu Morio This picture and text are protected by copyright.)