🔥『やりたい』が続き、『やめたい』を遠ざけるためのコツとは？　　【ヒューリスティクスと記録①】

🔴『やりたい』が続き、『やめたい』を遠ざけるためのコツとは？　

【やりたい】英語の勉強がしたい、早起きがしたい、読書がしたい、運動をしたい

【やめたい】タバコをやめたい、コンビニの唐揚げをやめたい、アニメの見過ぎをやめたい

けど、直ぐにへこたれる

そんな人は、最後まで読んでやってください。本記事では、『やりたいこと』を身につけ、『やめたいこと』を徹底的に排除するための仕組みづくりを、その背後にある人間心理を踏まえて書いていきます。

🔴結論『やりたい』『やめたい』についてちゃんと考えていない

本記事（本シリーズ）の結論から言えば、次の通りだ。

・人間の脳は、ヒューリスティクス『近道思考』をする。だから、『わかったつもり』になる
・「〜したほうがいいのはわかっているけど･･･」というのは、『わかっていない』　だから、『できない』
・近道せずに、落ち着いて『位置付ける』『記録』するだけで、行動は変わる

・タバコはやめたほうがいいと分かっているのに・・・
・コンビニの唐揚げは、本当にダメだと知っているのに・・・
・読書をした方が良いと思うんだけど・・・

それでもできない。
行動が変わらない理由はたくさんある。その中でも特に致命的なものがある。

💡『ちゃんと考えてない』

である。

本記事は、すべてこの『ちゃんと考えていない』に収束する。というのも、行動のメリット/デメリットについて、私たちはいつだって『わかっている』。

それでも、『できない』

、というのは、実は間違っている。

ヒューリスティクスを知れば、解釈はこう変わる。

×『わかっている』のに『できない』

👉❶『わかっている』けど、❷『それは思い過ごしで、実はわかっていない』から、❸『できない』

どういうことか、ヒューリスティクスについて見ていこう。

⭐️ヒューリスティクスとは？

『近道思考』、『脳みそのショートカット』、『バイアス』などとも言われる。一応wikipediaの定義を載せておく。（情報の信頼性が・・・と言う人は、こちらの参考文献などを読んで欲しい）

　心理学における発見的手法は、人が複雑な問題解決などのために、何らかの意思決定を行うときに、暗黙のうちに用いている簡便な解法や法則のことを指す。これらは、経験に基づくため、経験則と同義で扱われる。判断に至る時間は早いが、必ずしもそれが正しいわけではなく、判断結果に一定の偏り（バイアス）を含んでいることが多い。なお、発見的手法の使用によって生まれている認識上の偏りを、「認知バイアス」と呼ぶ　（wikipedia より　太線は筆者）

実は、これはAIの分野でも注目されているようだ。（参考書籍）というのも、このヒューリスティクス。AIには実現が難しいと言われている。そして、コンピュータの意思決定プロセスと照らして考えると、ヒューリスティクス(≒人間の思考特性）がよりわかってくる。

⭐️AIの意思決定は、合理的か？そして適切か？

もし『レストランの出店場所』に関する意思決定をするとすれば、AIはどのように考えるのか。AIは基本的に『統計』によって情報を処理し、判断する。
次の図のように、多様な観点から【全てのパターン】の情報を取得し、それらの【全ての組み合わせ】を計算した上で、最も結果が出やすい場所に出店するようになるだろう。

場所、人、時間、商品という大カテゴリーから、「駅との距離」「駐車場」「オフィス街か住宅街か」といったサブカテゴリーまで、この図で表しきれない無限に近いパターンを全て扱う。

AIは時として、情報の膨大さゆえにフリーズをする場合もある。
しかし、「合理的」な判断を下すのがAIである。

⭐️人間の情報処理（ヒューリスティクス）の場合？　ー実は『考えていない』ー

では、人間の意思決定にしかない強みなんてものは存在するのか？
結論。人間は『当たりをつける』ことができる。これが『ヒューリスティクス』の正体だ。

人間は、全てのデータをあらゆる角度から計算することができない。例えば、こんなミスを犯す。

・データの見逃し
・見たいデータだけを見る(恣意的解釈/確証バイアス）
・データの誤った解釈

しかし、大事なのは、人間はデータを完璧にコントロールできない分を、『データ以外』によって補う。それが『空想』であり、『仮説』である。

・『データ』とは、『過去』の出来事の蓄積である。
・『空想』とは、『未来』である。

時として、人間は実現していない諸条件や諸要素を、意思決定のプロセスに入れて、決断する。これがいわゆる『仮説』というものの正体だろう。

【具体例】
最近テクノロジー界で、『3Dプリンターによる食料提供』が期待されている。電子データによる指示を受けて、3Dプリンターが食料を作ってくれるのだ。材料はどうするかというと、最低限の元素だけを、プリンターに投入しておくだけで、ほとんどの食料、食事が作れるというのだ。

この技術はまだ実現していないため、AIのデータにない。しかし、人間はこのこうした未来を予測し、『レストランの場所はあまり関係ない』とか『個人宅でのレストラン業』といった新しい業態を創造する力を持っている。

⭐️両者の違いは？　〜人間は非完全な仮説的思考〜
まとめよう。
AIは完全合理的に判断するが、人間は非完全な仮説的思考をするのだ。

AIが【情報収集→判断】をするならば、人間はむしろ【判断→情報収集】というプロセスを行いがちな存在だ。

つまり、われわれは❶『当てずっぽうな仮説』を立てる。❷それを立証するという順序で思考している可能性がある。

以上から、私たちは、『意外とちゃんと考えていない』ということが言える。
仮説で考え、新しい未来を想像するという点では強みだ。しかし、それが時として弱点にもなる。
今回のテーマ【『やりたい』を続け、『やめたい』を排除する】という視点から考えた時も、この『ちゃんと考えていない』がボトムネックだったりする。

🔴まとめ　『わかったつもり』の人間

今回は、最初に述べた結論のうち、❶について説明した。

❶人間の脳は、ヒューリスティクス『近道』をする。だから、『わかったつもり』になる

❷「〜したほうがいいのはわかっているけど･･･」というのは、『わかっていない』　だから、『できない』
❸近道せずに、落ち着いて『位置付ける』『記録』するだけで、行動は変わる

次回以降、『ちゃんと考えない』という人間の思考特性を踏まえて、どうして『やりたい』が続かず、『やめたい』を徹底できないのかを解釈してみたい。また、それについての具体的ノウハウも残していきたい。

この記事が少しでも皆さんのお役に立てたら幸いです😼最後までお読みいただきありがとうございました‼️