中国で日本酒の売行きが好調のようです!販売量は過去最高、輸出先も他国を抑えて中国が第一位。中国料理に合う日本酒造りをする杜氏まで現れました!
こんにちは、昨夜食べた麻婆豆腐が美味しかったので、今夜も食べようかと思っているDJムッチーです。
中国で日本酒の売行きが好調のようです。貿易統計によると2012年から2022年の10年間で日本酒の対中輸出額が30倍以上なっていて、今や中国が日本酒の最大の輸出先になっています。2022年の日本酒の輸出総額は474.92億円に達し、13年連続で前年を上回り、数量でも過去最高となる35,895キロリットルを記録ています。
元アルコールメーカー社員の僕から見ると、日本酒の総国内出荷が400,000キロリットルですから、日本の国内総出荷の1割にも満たない量なので、総人口が日本の10倍以上いる中国で人気と言っても、この程度のものかと言う感想です。
地方の蔵元は、ジェネラルブランドのOEMが主力事業なので、ジェネラルブランドに元気がなくなると大きな痛手。日本国内の日本酒離れが進む中、地方の小さな蔵元にとっては、新たなチャンスと映るのでしょうね。
近年輸出量がに比べて輸出額が増えているという事は、中国のワインブームの時と同じように高級化が起こっています。旭酒造の「獺祭」や高木酒造の「十四代」などが都市の富裕層を掴みつつあるという事でしょう。
高値を見込んで買い込むブローカーも増えているのでしょうね。
リッチな若者の支持を得ているの?
中国で日本酒がブームとなった背景には、若者の「白酒(パイチュウ)」離れがあるといいます。白酒は中国伝統の蒸留酒で、アルコール度数が40度前後と高く、フルーティで強い香りが特徴のお酒です。
白酒の不人気は、これからの消費を担う若者の「酒との付き合い方」が変化したことが挙げられます。現代の若者は、男女ともに酒をたしなみ、酒を飲んでも「ほろ酔い」にとどめるのが好ましく、酩酊するほど酒を飲むと無教養のレッテルが貼られる上、健康を害することにもつながると考えている。おまけに、彼らは自分自身の楽しみを優先する傾向が高いと、分析されています。先進国の若者トレンドに中国のトレンドも共鳴しているようですね。
白酒は依然として中国酒類市場で大きなシェア(約65%)を占めてはいますが、ビジネスの会食で用命される以外は需要はなくなっていて、徐々にその勢いを失いつつあるようです。
中国の日本酒ブームは、まずは大都市の若い富裕層から広まったようです。中国市場を最初に切り開いたのは、旭酒造の「獺祭」や高木酒造の「十四代」など高級な日本酒でした。これらの日本酒は、新興の富裕層が裕福さを誇示するアイテムとなり、日本酒ブームをけん引しているようです。
高級料理店に通う富裕層は、どこの国でも同じようなものですね(笑)
中国人の多くが日本食ブームに乗って日本料理店を通じて日本酒に触れていて、ラーメン店や回転寿司店でも1合数百円の廉価な日本酒を飲む機会が増えて、日本酒消費の裾野が広がっているようです。
今ではスーパーマーケットや大衆的な飲食店、ホテルなどあらゆる場所で手軽に日本酒を購入できるようになっていて、まさにメジャーな酒になりつつあるようです。
中国料理に合う日本酒造り
中国を新しい市場と捉えて、市場拡大を目指す地方の蔵元もたくさんあります。今年の6月に上海で開かれた日本酒の見本市には、1000種類以上の日本酒が披露されたそうです。
その中でも、異彩を放つのが、杜氏の今田美穂さんが率いるの株式会社今田酒造(東広島市安芸津町 創業明治元年 ブランドは 「富久長」)さんです。
今田さんは「ご飯に合う料理は、日本酒にも合う」という信念のもと、「中国もご飯文化だから、中国料理に合う日本酒を作ることができるはず」と考えて、試行錯誤を繰り返して悩みぬきます。
「悩んだ末に、辛い四川料理に合うのは、日本酒の酸味である」と確信した今田さんは、中国向けの日本酒「と」を完成させ、今年中国で初披露されました。(日本「と」中国を結ぶという想いで命名されました。)
中国の日本酒トレンド通り、試飲食事会では女性や若者には高評価でしたが、ビジネスの可食には使えないという厳しい声も聞こえたそうです。
「と」は中国でしか販売していないので、日本で手に入りませんが、欲しい方は駐在員さんにお土産におねだりしてみるのもいいかもしれません。
実は、12年ほど前のワインブームの時にも、寿司に合うワインを作られた、スペインでワイナリーを営む日本人の方がいらっしゃいました。
酒造りをする人は、こういう考え方になるのでしょうね。
ところが、この寿司用ワインは不評で売れませんでした。理由は、今の言葉で表現すると「寄せ過ぎ」。ワインの好みは人それぞれで、合うと言われてもそれに手を出すのは半可通だけということなんでしょうね。
今田さんが作られた、中国に寄せた日本酒「と」が寿司ワインと同じ末路を歩まないことを祈っています。
「海の肴には海の酒、丘の肴には丘の酒」という、日本酒選びの基本があります。この法則に則っていれば、大失敗はしないんじゃないかと、僕は思います・・・・四川って丘かな?(笑)
日本嫌いの中国政府が、日本の酒が人気となると意地悪してきそうな気がします。中国の日本酒への関税が20%で、日本酒の酒税が1ℓ 120円ですから、今のところ、ジェネラルブランドにおいては日本と中国で大きな価格差はありませんが、関税が引上げられるといきなり売れなくなるかもしれません。
獺祭や十四代の高級日本酒が中国でも人気という事は、判断基準が日本の価格ということなので、日本酒の味が分かっているわけでもなさそうですね。
僕は、秋田県の鈴木酒造の「秀よし」という日本酒が、日本で一番おいしいと思っていますが、中国の友人には内緒にしておこうと思っています(笑)
それでは、今日はこの辺で失礼します。
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