見出し画像

『無駄が嫌い』なASD。ASDの中にADHDを持つ わたしの苦手なこと

「ASD」+ADHD気質 強」の診断を受けている私の思考が何かのヒントになれば嬉しいです。
注※あくまで、完全な自分の主観を書きますので、全てのASD、ADHD当事者が同様だとは思わないでくださいね。

簡単な私の特徴は、
・過集中してしまう。好きなことしかできない、したくない。物事を納得がいくまで探求してしまう。基本的に人が怖い不安がある反面、見知らぬものへの強い興味と好奇心が強いという矛盾を抱えている。過剰適応が強くある状態(ASDの観察力と心理士としての知識をフル活用して、困っている自分を周囲に隠し、普通に見えるような行動を努力して作っている状態)なので、人からはわからないようにカモフラージュされているが、アンテナが常に1000本立っているようにあらゆる刺激が押し寄せてくる感覚の中で生活している感じなので、常に緊張が強い。


苦手なこと

・目的のないメッセージのやり取り
・世間話
時間の使い方に敏感で、目的がないやり取りを無駄だと感じてしまいます。近所づきあい、PTAの集まりなどの、生産性がない(と感じてしまう)集まりが苦手です。

・冗談
・建前
真剣に受け止めてしまいます。

・笑顔なのに悪意が見える人
・愚痴・悪口
・悲惨なニュース、子どもの虐待に関するキーワード
悪意に敏感です。脳がそのキーワードや耳からの情報で傷ついているのを感じてしまう感覚があります。

・耳からの情報の処理
聴覚の過敏があり、大きい音やうるさい場所は苦手です。不特定多数の音が聞こえる中で、必要な情報のみを取り出して聞くということができずに流れ込んできてしまうので、小さな人の話し声など聞きたくないのに聞こえてきてしまい、集中力を乱されます。特定の語に注意が行くと、そのことについての既知の自分の知識、関連した情報へと意識が向かうので、その先を話し続けられても自分の納得がいくまでそのキーワードについて考察し終わらないとそこから先は聞いていません。
1度に1つのことにしか処理できないので、誰かに話しかけられると作業を中断して聞くしかなくなり、作業はそこでストップします。作業効率はゼロに等しくなります。
視覚優位なので、大量の文字情報などは高速で処理でき、集中すれば平均値の6倍くらいの速さで文章を読んで理解することができます。
一方で、文章を読む中で気になる言葉が出てきてしまうと調べずにはおれないため、読解となると一般的に不要なレベルまで調べてしまうので(たとえばその用語の起源や、歴史、文化的背景、政治的背景、語源となる英語、その先のラテン語の意味などなど)気づくとPCのウインドウをなん十個も開いて調べものに時間を費やしたり、周囲が参考文献の山になったりします。

・集団
何を考えているのかわからずに恐いです。
どうふるまえばよいのかという正解がわからないので怖いです。
自分が他と違うと感じるのでその場にいるのが辛いです。
過剰適応なので、とても緊張しているにもかかわらず、平気なフリをするために一生懸命になります。かなりのエネルギーを消耗します。
人が笑っていると、自分が笑われているような気がして勝手に辛くなります。自分のことでないことが明らかな場合でも、人が笑っている面白さの理由がわからずに笑えないことも多いので、笑顔の演技は常に必須スキルです。この状態は過度の過剰適応につながっており、外にいる自分の感情はほぼこの過剰適応行動によって打ち消されています。本当の自分の感情は乖離状態となるので、本来の自分が何の感情を感じているのかがわかりません。
結果として、身体症状や強い抑うつ感として出現してくるので、無理は禁物ですね。仕事や子どものことで学校に行くときはせざるを得ませんが。

・興味のないことに向かうこと。
好きなことは、飲み食いを忘れても、トイレさえも我慢してとことん追求する半面、つまらないことにはエネルギーが湧かないので、苦痛です。
過去ある高校生の夏に、地元のキノコ農家でマイタケを100g測るというアルバイトをしたことがあるのですが、これはかなりの不向きな作業でした。(単純作業、におい、おばちゃんたちの会話のすべて、機械の音、すべてが…辛かったです。初日に嘔吐してしまったのはトラウマですが、きのこは大好きです。)看護師の仕事でも、難しい手術や救急の現場、処置など1か所に全集中するような高難度のことにはよく集中できて効率よくこなせるのですが、介護の現場など医療行為のない現場、内視鏡室の前処置や直接介助など、やることが少ないとつまらなく、とにかくとても苦痛でした。一方、患者さんへの説明関係は、疾患・治療・経過・検査値の異常・正常、データの見方などの情報がすべて頭に入っているので好きでした。人に自分の持つ知識を教える、ということは好きなようです。

・ルールに反すること、反社会的な行動
間違っていること、ルールを守らない人が気になって仕方ありません。謎の正義感に苦しめられます。

・サプライズ
嬉しいことであっても、予想されないことで驚くというのが苦手です。
誕生日のお祝いなどでサプライズがあるのも、息子に「わっ」と驚かされるのも、恐怖でしかないです。怖いです(笑)

・フラッシュバックが頻繁に起きること/いつまでも生々しいつらい経験の映像化
内服していないと、フラッシュバックが強く頻繁に起こるので、まさに3D映像の世界に突然連れ込まれて再体験することになります。時と場所を選ばずに起きたり、一度起きた場所ではまた起こりやすくもなります。
私の場合は大好きなピアノを弾いているときに過去の恋愛で傷ついたある日の晩のやり取りのすべて、上司とのOne on Oneでパワハラされた記憶、路上で痴漢にあったことなど何年たっても鮮明にその場にいるような状態になるので、とても苦しいです。単に思い出すだけでなく、頭痛や緊張も強くなるので体の調子も悪くなります。
かなり日常生活を妨害することなので、ビタミンを取ったり、漢方薬を内服してなるべく起きないでくれるようにできることをしています。

・新しい食べ物
基本的に、いつも同じものを食べます。いつも何かのブームが来ていて、飽きるまでしばらく同じメニューを食べたい状態です。辛ラーメンにはまってしまったときは、胃が痛いのに食べたくて、困りました。
好き嫌いはほぼありませんが、決まったもの以外の食べ物はあまり選びません。味覚過敏のある息子と違って、食べられないものはほぼないので良かったです。

・怒られること
基本的に常に謎の罪悪感と人から避けられている気がしているので、(これは深堀りできる機会があればしますが、心理学でいう投影が起きていて、自分が人を避けたいのを、人が自分を避けたいのだと思い込んでいる可能性もあると思っています。私の場合は、AC/アダルトチルドレン、愛着障害の要素も濃くあるので、複合しています。)怒られるということが起きた場合、
認知のゆがみ「0か100か思考」も発動して、1ダメな自分は100ダメ、状態になりがちです。「もう、消えるしかない」みたいに割と最近までは思ってしまいがちでした。認知のゆがみがあることは理解しているので、とらえ方を整理することでなんとか極端な思考からなるべく俯瞰できるようにということは、頭の片隅に置いています。

・男性
変なことですが、恋愛においてはザ・男の人、みたいな人は苦手です。
美についての妙なこだわりが強いです。子どものころは時間がある限りずっと絵をかいていたのと、父が画家で美術館に行くことも多く、観察することが染みついていて、細かい部分まで観察してしまいます。
醜形恐怖のようなものも昔は強かったです。
異性は、中性的な人しか好きになれず、中身の情報はASDの社会的な側面での認知が弱いために、外見の美しさに執着があるというか外見的特徴にばかり意識が向いてしまい、性格はよくわからずに付き合い始めてしまうことが。性格面では静かで知的な深い話が合うような人、ADHDの要素も発動して、何を考えているかわからない人に興味が強く出て、そのような人を選んでしまいます。
結局、自分と似た、偏った思考で変な部分を深く語れるASDの人や、中性的ということで髪の長い外国人の方、少し言葉が通じないくらいのコミュニケーション量が楽なのと、自らの性格が変わっているので日本人の方の好みと需要には合致せず、外国人の中性的な方とのお付き合いが多い傾向だったかと思います。1度外観が好きになった人は、ほかの物と同様に、こだわりが発生してしまうため、失恋すると数年引きずり、辛いことになります。
恋愛をしていないほうが心が平和なのと、興味のないことに時間が奪われるのを忌避する性質のために、プライベートにおいて、関心のない異性とは特に距離を置いています。

今日も長くなってしまいましたが、何かの参考になれば幸いです。
「過剰適応」については、発達障害をもつ人でも陥っている方が多い危険な状態だと思うので、次の機会を設けて掘り下げたいと思います。



いいなと思ったら応援しよう!

『M』ASDの現役脳外科ナース/日本語教師
本当にありがとうございます!応援してくださる気持ちが本当に嬉しいです。「サポートをいただきました」の通知が、わたしの人生のうちの今日一日という日を幸せにしてくださいました。色々ありますが、あなたの一日も素敵なものになりますように。