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「こっちを見て」って 言わない指導

こんにちは。プール指導と雪あそびの指導は疲れますね。先生が疲れているのだから、子どもたちも疲れているのかな?と思って見ていると、授業中は疲れていて、休み時間になると元気になるようです。どうなっているのかな?Mr.チキンです。
さて、今日は私が大事にしていること、「こっちを見て」と言わない指導についてです。

「こっちを見て」と言うと起きる子どもの中の心の動き

「はい、注目!」「ここ大事だよ!」「こっちを見て!」「どっち見てるの!」「集中しなさい!」

こんなイメージです

教員が言ってしまいがちな言葉です。私も気を抜くと言ってしまいます。
注目してほしいことってありますよね。そして、そんな時に限って子どもの集中が見てほしい方に向かないことも。
もちろん、これらの言葉が有効なこともあります。
では、「こっち見て!」と言われた時の子どもの心の中はどのようになっているのでしょうか。

分析してみましょう。

  • 他のことのほうが面白いのに・・・

  • 先生がうるさいから見てやろう

  • あ、今あっちを見る時間だったのか(反省)

  • 見ているふり、聞いているふりをしよう

  • 大事なところだけ見てればいいかな。

こんなところでしょうか。少しひねくれすぎている気もしますが・・・
つまり、「こっち見て!」は教師からの要望です。
要望に答えていくことを繰り返すと、子どもたちは受動的になるようです。

「こっちを見て!」を言わないと・・・?

「こっちを見て!」を言わない指導を繰り返していくと、
子どもたちは能動的に情報を得ようとするようになります。
「先生またなんか面白そうなことしているぞ。」と思って、
自分から見るようになる
のです。
私の学級は特別支援学級の低学年ですが、必ず誰かが「おい、あれ見ろよ!」と黒板の方を指差して友達を誘います。
全員がず~っと集中するというよりは、誰か一人でも良いから見ていて、友達を誘いたくなるような情報提示の仕方を心がけています
では、どのように「こっちを見て!」の指導を変えていくか、実際の例を見てみましょう。

「こっちを見て」の代わりに!

「なんだこれは!!」と言う

写真を提示する時に、大きな声を出します。
子どもたちは「何だ何だ?」と自分から見に来ます。

「なんだこれは!」「あ!見たことある!」「神社神社!」「分かった!おみくじ!」

写真も工夫します。例えば、たくさんの物が細かく写っている写真は、身を乗り出して見ます

何だこれは!」「え?なになに?」「近くで見ていいですか?」「トミカだ!」

逆に、アップにしても面白いですよ~

何だこれは!」「え?何だろう?」「ゴツゴツしてるよね」「色も特徴的だね。」

子どもたちは勝手に特徴を分析していきます。

「分かった!カニだ!」
「正解!」「やっぱりね!」「脚が見えるとカニだって分かるわ!

「何だこれは!」のインパクトと、資料提示の工夫の組み合わせで、
子どもたちは勝手に課題を読み取って話し合い始めます。
「これを見て!」とすると、心が離れていくのに、不思議です。

「旅のしおり」を「旅のおしり」と書く

校外学習の事前学習で、「もちもの 旅のおしり・・・」と書きます。
すると、子どもたちは「お尻は持ってるわ!」「しおりの間違いだろ~!」とツッコミを入れ始めます

旅の・・・

ツッコミは、しっかりと話の全体像が分からないとできません
子どもたちの集中が切れた時に教員が黒板にワザと間違いを書くのはよくやります。
「あ~、そっか。しおりか。じゃぁ、他に何が必要かなぁ?」と聞くと、
子どもたちはそれぞれ自分が思う必要な物を話し始めます。
「ニンテンドースイッチは必要かな。」「って!何しに行くの!!」
今度は教師がツッコミをする番になるかもしれません。

ジェスチャーで立ち上がらせる

4時間目、子どもたちに疲れが見られてきた時によく使います。
言葉では何も言わず、ジェスチャーで「立ってください」をやります。
すると、何人かの見ている子どもが立ちます。それをジェスチャーで褒めます。
そして、「座ってください」もジェスチャーでやります。
それを何回か繰り返すと、異変に気付き、少しずつジェスチャーに反応する子が増えてきます
気付けば、教師の方を見る子どもたちばかりになります。

こんな感じ

「おぉ~!このクラス、4時間目になってもバッチリ先生のこと見てるのか。普通できないんだけどなぁ。」と頭をかきながら褒めて本題に入ります。
「先生!座ってのジェスチャーしてくれないと座れないよ!」というツッコミもお約束のうちですね。

まとめ

「こっちを見て!」を言わない指導についてお話をしました。
つまり、私がやりたいことは、

  • 情報に対して能動的な子になってほしい

  • 教師とのコミュニケーションを楽しむ中で、情報を得る力を身に着けてほしい

  • 子ども同士でワイワイしながら協働して考えを深める楽しさを感じてほしい

  • 褒めながら子どもたちを前に進めていきたい

ということです。
子どもたちには自ら食いついた課題を楽しむ力があるということを信じたいですね。
では、またね~!

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