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「文字」という表現を選ぶ理由と、こだわりについて
先日、友人に誘ってもらって、雑誌『IWAKAN Magazine』の個展に遊びに行った。この雑誌については、次を読んでほしい。
私自身、この雑誌の存在を以前から知っていたわけではない。そもそもの誘ってくれた友人が、前日にカフェで偶然知り合って意気投合したばかりという……まぁ要は、個人的にめちゃくちゃ短期間に情報を一気に詰め込まれた個展だったわけだ。
今回の個展は、最新号である『IWAKA
心が壊れて、「カムイ」が遊びに来た
メンタルが壊れた。高層ビルが巨大怪獣になぎ倒されるみたいに、派手な壊れかたをした。自覚するかぎり、人生で初めての経験だ。
涙があとからあとから溢れてきて、そのうちどうして泣きはじめたのか分からなくなっても、止まる気配すらない。泣き慣れていないから、過呼吸になるんじゃないかというぐらい何度も何度も大きくしゃくり上げて、安物の手触りの良くないティッシュで目や鼻を擦りまくる(おかげで目や鼻周りがす
ルルちゃん、亡くなりました
このことは過去、どこかに書いただろうか。いやそれとも、書こうとして中途半端なところで書くのをやめてしまったか。
2020年が明けて2週間ほど経ったとき、私が一人暮らしにしては大きな部屋を借りて住んでいた頃のこと。
ルルこと、実家で飼っていた犬が天国に逝ってしまった。朝起きると母親からメッセージが入っていた。
涙が流れたり、感情が大きく揺れ動くようなことはなかった。
「これを送ってき
絶対に忘れたくない思ひ出
大学受験が終わって、初めてのアルバイトは自分とは無縁のスキンケア商品を扱う販売店員だった。姉が当時気に入っていた店で、姉とその店長が仲良くなった結果、私をアルバイトとして紹介されたのだった。
普段から化粧っ気もなく、他人と交流する様子もほとんどなかった私が販売店員なんてと、家族はずいぶん可笑しがった。「図書館の司書とかも時給良いみたいよ」と、出勤の日が決まっているというのに、叔母は笑いながらそん
執念のベーコンポテサラ
10月はいやに忙しくて、まったくの休みをとれたのが1日しかなかった。
ちょうどその日に観劇のお誘いを受けた。大学時代の級友から、ずいぶんと久しぶりの連絡である。
級友が舞台に専念していることは、大学を卒業するころから知っていた。学生時代は「レポート用紙」がなんなのかすらも分からないと言って、ぼぉっとした不思議な雰囲気をまとっていた彼が、どんな顔で舞台に立ち声を出すのか。とても興味が湧いて、私は
アイスコーヒーとアイスミルクティー
コーヒーや紅茶は温かいもよより冷たいものが好きだ、
というと、その人は「大変やな」と同情の色を顔ににじませた。
どうして大変なのか、と聞いても明確な答えは返ってこなかった。多分、他人の好みだからと自己完結できたんだろう。
最近時間潰しにと入る喫茶店で、だから私はアイスコーヒーかアイスミルクティーしか飲んでいない。
どちらを選ぶのかは、飲みたい気分よりも潰す時間に左右される。