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BOOK REVIEW vol.075 休むヒント。

今回のブックレビューは、群像編集部さんの『休むヒント。』(講談社)です!

「休むことは得意ですか? 苦手ですか?」
もしそう聞かれたら、なんて答えますか?
私はたぶん「苦手です」と答えると思います。

もし、今日が突然
“何にもしなくてよい一日”になったとしても
私は何かをしていないと落ち着かない性分なので

ガスコンロの掃除とか
花壇の草むしりとか
本が溢れてしまっている本棚の整理とか

日頃、やろうやろうと思いつつも
なかなかできないことを
ついやってしまうような気がします。

「何もしていない時間がもったいない」
そう思ってしまう私は
やはり貧乏性なのかもしれません(苦笑)

休みなよ、って言われても。
「働き方改革」時代、
ワークライフ“アン”バランスなあなたに贈る
休み方の処方箋エッセイ・アンソロジー

『休むヒント。』帯より引用

『休むヒント。』は
帯の言葉を目にしたときに
読んでみたい!と思いました。

淡いミントブルー色の表紙と
ゆるめのタッチのイラストも
好きだなぁと思ったし
何よりも、エッセイ執筆者33名の方々が豪華!

覗いてみません? あの人たちの、休み方。
(執筆者一覧・50音順)
麻布競馬場、伊沢拓司、石井ゆかり、石田夏穂、岡本 仁、角田光代、角幡唯介、くどうれいん、古賀及子、小西康陽、斉藤壮馬、酒井順子、酒寄希望、向坂くじら、佐藤良成、杉本裕孝、高橋久美子、滝口悠生、武田砂鉄、竹田ダニエル、つづ井、年森 瑛、永井玲衣、蓮實重彦、平松洋子、藤代 泉、古川日出男、星野博美、堀江 栞、益田ミリ、宮内悠介、宮田愛萌、吉田篤弘

『講談社BOOK倶楽部』より引用

“覗いてみません? あの人たちの、休み方。”
という一文に
まるで条件反射のように
「はい、覗いてみたいです!」と思った私(笑)

あの方もこの方も
普段どんな風に休んでいるのだろう?
休日をどう過ごされているのだろう?
休むことが苦手な私は興味津々でした。

お一人につき6ページほどのエッセイは
読み切るにはちょうど良い分量で
「休むこと」についての考え方も
「休日の過ごし方」も
それぞれに個性があってとてもおもしろかった!
本当、あっという間に読み終えてしまいました。

「休むこと」をテーマに書かれているからか
どこか少し肩の力が抜けたような
雰囲気を感じられる文章も多くあり
このエッセイ集を通して
初めて文章に触れ
「もっと読んでみたいな」
と思える作家さんとの出会いもありました。

私は執筆者の方々の「休み方」を
脳内で追いかけるように
旅に出て、釣りをして
素敵なレストランで食事をし
ソファで眠り込んだり
奥田民生さんの『コーヒー』の
歌詞を思い出し・・・
イメージしながら読むことで
いろいろな体験ができ
私自身もリフレッシュできたような気がします。
(単純すぎる?😆)

そしてあらためて感じたことは
「休むこと」の難しさ。

休むことが苦手な私は
心のどこかで
“そんな自分はダメだ”と
思い込んでいたけれど
意外に多くの方が
休むことが苦手で
思い悩んでいることを知り
ちょっと安心しました。

そして、どんな休み方であっても
休み方は人それぞれでいいのだと、
休みというものの概念は
自由であっていいのだと
あらためて思ったりしたのでした。

「私にとって、休むこととは?」
33名のエッセイを読みながら
もう一度、自分にとっての
「休むこと」を考えてみました。

このブックレビューを書き終えたあと
今日はとくに予定を入れていないので
私なりに休んでみようかな。

でもまずは・・・
さっきから視界に入り
気になり続けている
散らかったダイニングテーブルの上を
片付け始めるのだと思います(とほほ)

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