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『読書する女たち』古くて新しいことが問題な、私たちのフェミニズム論


本日はステファニー・スタールさんの『読書する女たち フェミニズムの名著は私の人生をどう変えたか』をご紹介します。

男性が読んだら、共感できないかも。
悪しからず。

ため息をつきながら「やれやれ」と首を横に振り、本を閉じることになるかもしれません。

「またこの手の話か」ってなるかもしれない。
だからこそ、男性にも読んでもらいたいのですけど。

女性だって「フェミ?なんか怖いし。近寄りたくない。」って思うかもしれません。

でもね。

私たちは、結婚してもしなくても、こーいう世界にいるんだって理解できると思います。

そう、知ることが大事なのです。

この本、インスタではタグってもあんまり出てこないんですけど。
以前にこの本の投稿をインスタのどこかで見ていて、なんだか気になっていました。

先日本屋さんの棚の中に1冊だけあるのを偶然に見つけてゲット。

読後は、書店の店頭に平積みして欲しいくらい「売れてくれっ!頼む!」って思いました。

そのぐらい、めちゃ良書。

共感しすぎて「そうだよね!!」と心から叫びながら、読んでしまいました。

「うんうん、わかるーー!」
頷きすぎて、マジで首がもげて落ちるかと思いましたわ。

あう。
先週からの思考のザワつきの原因、ここにあり!

結婚制度そのものや、妊娠、出産、育児、家事、仕事、両立やら分担だとか。

おそらくモヤモヤする原因の全て。
男女の分かり合えないことの全て。

書いてありました、はい。

概略するとこんな感じ。

結婚後の女性は、それまで教育を受けて学んできたことをフイにさせられてしまうくらい。

何度となく諦めさせられ、軽んじられ、傷つけられてきて、人間としての尊厳を損なわれてきた。

その結果、無感覚になる。

最終的にどうにもならない閉塞した家庭という中で、諦めに似た思考停止に追い込まれていく。

そうして、女性から心からの笑顔を奪ってきた。

世界中で、時代を超えても、いくらフェミニズムと向き合い語り合ってきても、何っっも!

変わってないんだなぁ。

著者がフェミニズムの名著と呼ばれる本を紹介しながら、全く古びるどころか新しささえ感じることに最初は喜ぶのですが、次の瞬間には落胆するんです。

いくら現代になったからと言って。
変わっていないってことに気づくから。

以下、帯の紹介文です。

"育児のため新聞記者の夢を諦め、ライターとして働くステファニーは、果てしなく続く家事と育児と仕事に追われ、閉塞的な日々を過ごす。

ある日、学生時代に読んだベティ・フリーダンの『新しい女性の創造』を再読し感銘を受けた彼女は、母校でフェミニズムを学びなおす決意をする。"

13冊の名著を授業形式で紹介しながら、ステファニー自身の母、妻、1人の女性としての生き方を見つめていく内容になっています。

その中でも、おすすめ3冊。

・メアリ・ウルストンクラフト著
『女性の権利の擁護』

・ヴァージニア・ウルフ著
「自分ひとりの部屋』

・シモーヌ・ド・ボーヴォワール著
『第二の性』

芋づる式読書したくなります。

分かり合えなさに絶望するか、分かり合おうと歩み寄り希望に変えていくのか。

いずれにせよ、女性が自分に向き合おうとすると、意識しようともせざるとも、フェミニズムの高い壁にぶち当たっているのだ。




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森本木林(きりん)@読書研究家
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