2024年は古典を読みたい|読書・教え・哲学編

「古典が読みたい」後編です(前編)。
齋藤孝の『古典力』と駒井稔の『編者者の読書論』から読みたいと思った本を紹介しています。
今回は物語以外のジャンルです。


読書案内

『読書案内』サマセット・モーム

「楽しんで読める」を第一に考えて書かれた本で、古典に対する襟を正すような態度を緩めてくれるそうです。
傑作とされていても面白くない本があることを、明快に表明していて清々しさすらあります。

『ヘッセの読書術』ヘルマン・ヘッセ

乱読を戒め、教養に向かうには「世界の文学作品を地道に読むこと」と古典への道を拓いてくれている本だそう。

『読書について』ショーペンハウアー

「自分の頭で考える人と、ありきたりの博覧強記の愛読家すなわち本から得た知識をこよなく愛する人との関係は、現場の目撃者と歴史研究家との関係に似ている。」

読書で他人の言葉を鵜呑みにするのではなく、自分の頭で考えることを忘れるなという強いメッセージが含まれているそうです。

『子どもの本の森へ』河合隼雄・長田弘

駒井さんがめちゃくちゃお勧めしていました。児童文学や絵本は大人になってから読むと深く考えさせるところが多く、興味を持っていたので、読んでみたいです。


教え系

『論語』孔子
『ブッダの言葉』
『風姿花伝』世阿弥

『論語』はいつか読もう読もうと思いながら全然手をつけられていませんでした。『ブッダの言葉』もしかり。

『論語』『風姿花伝』は100de名著という心強い味方がいるので、まずはそこから挑戦してみたいと思います。

『風姿花伝』はオードリー若林がウッチャンナンチャンの南原さんにお勧めされて読んでいた話をラジオでしていたので、是非とも読みたい。


哲学系

『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』マックス・ヴェーバー

最近読んだ『私たちの想像力は資本主義を超えるか』や『アリストテレスの人生相談』に『プロ倫』が登場し、「よくお会いしますな」という印象。
問いの立て方(プロテスタントの国で資本主義が発展しているのはなぜか?)が面白くて、ちょうど就活をして職業について考えていたので、是非とも読みたい。

『「いき」の構造』九鬼周造

九鬼周造も、だいぶ前に読んだ『答えのない世界を生きる』や『急に具合が悪くなる』、『客観性の落とし穴』、『思いがけず利他』に引用されていて、ようやく本家に会えそうです。しかも、自分の興味がある「いき」という概念について書いているなんて、贅沢すぎます。

『ニコマコス倫理学』アリストテレス

『ニコマコス倫理学』はCOTENの深井さんがyoutubeで紹介していて気になっていた本。比較的読みやすいと言っていたが、こちらも100de名著があったのでまずはそこから。

その他

『生物から見た世界』エクスキュル、クリサート

『暇と退屈の倫理学』で環世界が紹介されて衝撃を受けたのですが、その本家。

『パブリッシャー 出版に恋した男』トム・マシュラー

『編集者の読書論』では編集者が書いた本が多く紹介されているのですが、一番面白そうだと思った人物がこの人です。イギリスの編集者で、ブッカー賞の創設者、編集した作家のうち11人がノーベル文学賞を受賞しているという敏腕パブリッシャー。作家の赤裸々エピソードがたくさんで面白そうです。

『福翁自伝』福沢諭吉
『現代語訳 福翁自伝』福沢諭吉、齋藤孝

『古典力』と『編集者の読書論』両方で紹介されていた本。『編集者の読書論』では齋藤孝の訳が賞賛されていて、妙なつながりを感じました。

「諭吉さま=1万円」と崇められ、慶應義塾のイメージが強い福沢諭吉ですが、だいぶ破天荒な人生だったのだと紹介だけでも思いました。


「古典が読みたい」後編はジャンル色々、日本と海外のもの色々といった顔ぶれでした。

1冊でもいいから読破したいです。
いや、古典の読み方十カ条に則れば、精読しようとせずまずはパラパラ読んでみようと思います。

かしこ

↓前編はこちら↓


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