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泣いて帰れる家がある
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あたたかい深い呼吸に包まれて
また眠れなかった。
今は仕事よりも眠れない方がずっとストレスだ。
眠れないことが怖い。そのまま朝が来ることが怖い。
ずっと布団に潜っているとその不安は積もるばかりだから、寝たくて眠れない辛さからの溢れんばかりの涙をこぼしながら、布団を出た。
御手洗にいって、少しだけ水を飲む。
顔はもうぐしゃぐしゃで、明日は目が腫れるなぁと思う。もう寝たいよ。
それでもこの日は眠れそうという期待があって、落ち着いてから布団に戻った。
時刻にして1:04
泣きながら起きた時、起こしてしまったのかもしれない。
「ごめんね」
すると彼は「眠れないの?」と言ったので、小さく頷いた。わたしの精一杯の表現だった。申し訳なさでいっぱいだった。
腕を伸ばして私の頭の下にいれてきた。そのまま抱き枕気分になるほどぎゅっとされ、眠る時の深い深い呼吸に包まれた。
私はもう半分過呼吸みたいに、すーはーすーはーしてたので「あぁこれはやばい」と思っていたけれど、彼の呼吸を聞いていると自分の呼吸も深く、ゆっくりになってきた。
そこに合わせてじわじわと伝わる体温。冷めた身体が温まってきた。
深い呼吸と体温
不安でいっぱいの布団の中に温もりが伝わってきたと思ったら、ジリリリリ…とスマホが鳴った。今日は眠れたらしい。
少しだけ自己開示をする
noteでよくコメントし合う、そんな方とInstagramに移ってDMをした。そこでもう自分の中ではどうしようもできない不安と不満と愚痴をこぼしてしまった。
「迷惑だろうな」
いつもそう思うから、私は自己開示ができない。自分は開示してもらって嬉しいと思うけれど、自分は「迷惑さ」を気にして言えない。一生この矛盾は抱えていくのだろうか。
Instagramを何度も開き、ソワソワしてた。
お返事こなかったらどうしよう…
長い長い、時間をかけて作られたメッセージがすぐに飛んできた。
「相談するのが苦手であろうみずさんから、相談もらえて嬉しいです」
良かった。安心した。
ほっとした。話していいんだって思った。
ちょっとずつ、私は人として成長しているだろうか。
私が思っているよりずっと、
世界はあたたかいのかもしれない。
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泣いて帰れる家がある
私は帰り道もよく泣いていた。
悔しいとき、辛い時、苦しいときに悲しいとき。
母の元へ泣いて帰ったのは中学2年生のとき。私は地元で1.2を争う下手くそな吹奏楽部にいた。帰り道にある大きめな公園で、近くの中学校の吹奏楽部がイベントで演奏していた。上手かった。
そこで悔しくなった。私はなんでこんなに下手なんだろう。私の吹奏楽部はなんでこんなに下手なんだろう。上手くできないんだろう。
私は小編成の大会で、数十年ぶりという快挙で地区大会を突破し、県大会に出場した。中学3年生になったとき、地元で2番目の吹奏楽部になった。
そんなこと今は全く関係なくて、職場で泣いてしまったんだった。なにが辛くて苦しくて悔しいのかは分からない。ただ、眠れないほど心配になっている仕事において、私は今、伸び期にある。今までの約5ヶ月の点でしかなかった積み重ねが、ようやく重ねることができてきた。
急激な伸びに先輩も気づいて感じ取ってくれている。「なんかコツ掴んだ?これめっちゃ良いね!」
反して今日は泣いた。今日だって良いところいっぱいあって、褒めてもらって、自分でも実感していて、ちゃんと進んでいるのに。
まだ終わってないけれど、終わってないのに、涙がこぼれて零れて止まらなかった。もう誰もいない、私だけの空間で一人で泣いた。
帰ろう。
実家に帰るなら、落ち着いてから、仕事が終わってからにしたかもしない。でも帰る家は実家じゃない。彼の家に、彼と住む家に帰ろう。彼なら私が泣いて帰っても、なにしても大丈夫だと思う。甘えすぎだと思うけれどなんとかしてくれる。
だから今日は帰る。
どうしようもなく死にたくなる夜を
わがままなままに甘えたい夜を
眠れない不安はなかなか拭えない。
ふと眠れない瞬間に「今日も無理かも」と怖くなる
明日に予定がなければ怖くない
起き上がって水を飲み、本を開いて、
一人だけの贅沢な夜の時間が訪れる。
外からはシャーーっと車が走る音
家の中では冷蔵庫から冷やす音が聞こえる。
音はこれだけ、あとはページをめくる音
それは至福だ
でも、次の日に予定があると、
学校や仕事があると一気に暗闇の世界に変わる。
どうしようの不安は眠って朝になるまで拭えない。
だから眠れる方法はいくつも持って起きたい。
寝る2時間前くらいにお風呂に行くとか、
寝る前にはあたたかいものを飲むとか
眠れなかったらラジオ、曲を聴いたり。
私は困ると曲に頼ります。
曲に浸りながら、ちょっと零すなみだは
生きてる、感じてる、浸ってるって
心が味わう感じがして、
わたしは嫌いじゃなかったりします。
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![葵月みず](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/113221890/profile_ef394714fb745fc51df25983f0c3485c.jpeg?width=600&crop=1:1,smart)