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エッセイ

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自分の身に降りかかったこと、日々生きてて思うこと、楽しいこと、感じること、世界の流れに身を投じて思ったことをここに。 少しの時間、私のたわごとにお付き合いください。 ※番号は…
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#日記

98:嗚呼、忌まわしき日記よ

どうも私はこの類の書き物、 「日記」が続かない。 仕事を辞めて一週間。会社に入ってから使う予定だった、メモ帳を代わりに、日記を書くことにした。 自慢ではないが、私はこの日記を続けられた試しがない。 今までで3回も失敗している。 1回目は専用の日記帳。 連絡帳をよく忘れる子供だった私に、追加でもう一個デイリーをつけるのはしんどかった。二日かいて引き出しの奥に。 2回目は手帳。 結局書くことがない部分にせっかくだから日記を書いてみようと試みた。しかし、あまり見ないそ

80:当たり前

当たり前。 僕はこの言葉によく苦しめられてきた。 「しっかりしていて当たり前。」 「モテなくて当たり前。」 「頭が良くて当たり前。」 他人から言われたこと、自分で自分に暗示したこと。 それは、気付かぬうちに僕を追い詰めていた。 他人が決めた自分になるために、 自分自身に暗示してきた。 積み重なった当たり前は、 僕をがんじがらめにさせた。 僕は気づくことも今までできなかった。 休日、僕はいつも動けなかった。 「休日勉強していて当たり前。」 「街中で見

67:渦溺れ

思考の罠にはまるな、この世は行動が支配する。 ああ悩みすぎている民よ。 悩むな、突き進め。 案外死ぬことはないんだから。 人は全てを壮大に見過ぎている。 日々はもっと慎ましく、清らかで優しいものである。 それでいて、やさしく進む強さがあればいいのだ。 ああ、悩み過ぎている民よ。 世の中は確かに、迷う材料でできている。 動画や広告、噂話に痴話喧嘩。 簡単に左右される。 取捨選択のリテラシーが欠如しているのだ。 自分の正しいものを選び、何かを犠牲にする。 全てできるなんて思わ

57:必死

僕は必死と言う言葉が嫌いだ。 別に必死になることが嫌なんじゃない。 ただ、「自分は今必死です。」 というセリフを言うのが嫌なのです。 自分は人生で成長していくと思います。 その時を必死に生きていることは、 将来自分が進んでいった結果として、 あの時は必死だったと言えるのであって、 今僕は必死ですと言うと、 自分の限界はそこなんだって、 認めていることになると思うんです。 思考の罠にはまっているが、 真理はついていると思う。 今が一番若いから、指が動き続ける限り、 体が動き

55:自分らしさ

自分らしさとはなんだろうか。 他人との差がそれだとするならば、 外見上はすでに自分らしさが感じられるだろう。 芸能人やインスタグラマーを見て、 自分の顔の醜さを痛感してしまうその顔も、 個性として扱ってしまうのは、 なんだか寂しい気もする。 自分らしさは、自分がポジティブになれる、 必要がある。 自分の心を高揚させ、現在を強く生きることができるもの。 それが自分らしさだろう。 この文を読んでいるあなたはどうだろうか。 定職につき、毎日忙しく働いている人

54:鬱陶しい

妄想が飛び出し、 思考は現実に現れる。 僕はうつ病なのかもしれない。 初めてだったわけではないが、 大学に行くことが恐ろしくなった。 あの研究室に、あの教室に、あの敷地に入ることが 恐ろしくなった。 怖かったんだ。 でも行かなきゃいけない。 大学に用事があり、行かなければならなかった。 1ヶ月ぶりくらいだった。 久しぶりに会うともだち。 でもなんだか変な感じだった。 呂律や気の利いた言葉が話せない。 なんだか嫌な予感がした。 毎週のように糾弾され

40:話し上手

変化のスピードは必ずしも一定じゃない。 だが、変化のきっかけはいつも一瞬だったりする。 僕は話下手であった。 小学生、 彼らは悪口を使って、コミュニケーションを図る。 ばか、しね、きも、うざ。 簡単だからだ。 それを一つの標的に向けて放ち、 自分たちは最高のナイスガイになる。 僕はその悪口の対象でも、悪口を言う人でもなかった。 「そんな汚い言葉をお友達に向けちゃいけません!」 僕は母の言葉を信じ、人を傷つけることをしなかった。 同級生は、そんな僕に『つ

33:暗示

このインターネットの世界で、 人々は自らを隠して生きている。 化けの皮は一切剥がさず、 理想の自分を演じ、好き勝手に文句を言っている。 自分の姿が、世界に解き放たれた時、 皆は同じように話せるのだろうか。 大きな声で、ネットの世界で歌えるか。 僕は歌いたいんだ。

31:合鍵

昨日彼女の家に泊まった。 付き合って直ぐに、こんなに泊まるとは思わなかった。 いつも大変そうな君を見てると 手を貸したくなる。 でも君は拒否して、自分のためだと言う。 芯の強い、素敵な子だ。 昨日歯ブラシを貰った。 鏡の前とぼやけた視界。 2人並んで歯を磨く。 君の歯並びは世界一。 昨日合鍵を貰った。 よく来る僕に、コレッ。 と渡した。 僕はそれを自分のキーホルダーにつけた。 ふたつの鍵が 重なり、ぶつかり、寄り添っていた。 別れ、黄昏時の帰り

19:楽しみ悲しみ

今日も起き上がれなかった。 今日は論文をたくさん読む予定だったのに。 サブスクのコメディを常に供給しないと、 生きられないような気がする。 「最近素敵な人ができたんだ。」 こんな素敵なセリフを声高らかに叫びたい。 僕は自分の中身の声が大きいから、 リアルの声はなかなか大きくならない。 「誰か助けて!」 笑い事じゃないんだよ、ジョーイ。