ビワの花は杏仁の香に似て
陽の光 たっぷり浴びる ポジションで
“杏仁”の香に 包まれる午後
日本では、この時季に芳香を放つ花と言うとキンモクセイで、多くの方がそのことに触れているのを目にしている。しかし、現在のわたしの周囲では未だに目にしたことはない。イタリア在住の方で、キンモクセイをお持ちの方もいるようなので、ないことはないのかもしれないけれど。
数日前に、体調を整えるために、日光浴をすべく屋外に出た際に、たくさんの雨量のせいか急に成長したビワの木に見られた、つぶつぶの正体を確認しようと見てみる。
すると、あれはやはり蕾だったことが判明!
花が咲いていたのだ。
この花を見るのはまったくはじめてというわけではなく、それらしい木が植わっているところを通りながら、ビワかどうかは不確かながら、目にはしていた。
ただ、ここにある木に花が咲いたのは、はじめて見た。
いや、今年、ひとつだけ実が生ったので、少なくとも昨年も花は咲いていたのだろうけれど、まったく気が付かなかった。
そして、ビワの花がこれほど芳香を放つということも、はじめて知った。これは、遠目に見ていたのでは、知ることができなかったことだ。
顔を寄せてその香を嗅ぐと、どこかで出会った香りだ……と、脳内の記憶を辿ると、わたしの中では、杏仁の香りだ!と思い当たる。
わたしは、杏仁豆腐が好きだが、杏仁を使用しているイタリアのアマレッティというアーモンドプードルで作られている焼き菓子も好きだ。
アマレッティは、リグーリア州ではサヴォーナ県のSasselloサッセッロという内陸の町で作られているものが有名だ。
ビワの花の杏仁のような香に包まれながらの日光浴はまた、はじめての体験で、自然のアロマテラピーと言えるだろう。
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