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人にやさしく
近所に謎のおっさんがいる。
ひとりで住んでる。いつも同じ服。ベランダには同じ服が数枚干されてる。
たまに2階から顔をだして挨拶される。「おー、ええ天気やなー」
毎日昼過ぎの同じ時間に駅のコンビニに夕刊フジを買いに行ってる。
新聞ひとつを買って長時間店員としゃべっている姿をよく見かける。
決まって同じ美人の店員としゃべってる。
正直ちょっと思っていた。「キモいなあ」
「キモいなあ」はもうちょっとありもする。
家の前で大荷物やゴミを拾ったりなどしていたら飛んできて手伝ってくれる。
一度や二度じゃない。どっからみてるん? いや、2階からなんやろけど。
先日、近所のおばはんたちが駅で大声で噂していた。
若い頃はとある職人であったが
機械化による人員削減で辞めることになったこと。
働いていた頃に事故に遭って怪我を負ったこと。
「せやから結婚しないらしーわー」「いやー、まー」
その後、親と祖父母の介護をしていたこと。
公園や寺の掃除とかをしていること。
ものすごくケチでお金を貯めているらしいこと。「ケチやねー」「まー」
聞こえてしまった。いや、聞いてしまった。
やっときて乗り込んだ電車のシートでちょっと「うーん」と考えてもた。
噂に参加はしてはおらん、けれど、きいてもた。離れたらよかった。
内容に「!」とは思った、思ってしもた。
でも、きいてしもた内容そのことに対して
「だから」情とか同情とかいい人とかそういうので考えたりすることは違うとも思うし、思うのもどうなんだとも思う、うん、それは違うんちゃうかなあ、って。
(これまでは、その内容的な情にひっぱられ(すぎ)る人間ではありました。それもどうやったんやろな、と考えていること、も、記載をするよ)
さらにね、でもね、反省をした。
キモいなあとか勝手に思っていたこと、
一面二面だけをみて思い込んでいたことはよくない、よくなかったよなあ、って。
思い込みと、自分の先入観からのべったりと、好きや嫌いと、
切り取りだけでの判断と、そこで止まってしまうこと。
群れて群れた中で麻痺してしまい思い込んで疑いもしないただしさのようなもの、そこで止まってしまうこと。
いろんな点で、たぶんきっと、それはめちゃおそろしい。
情ややさしさ、
やさしくしようとかやさしくあろうとかいう点(だけ)でじゃない。
たぶんそれはやさしさではない。
自分のためでも相手のためでもない、
もっとおおきくいろんな他の人のことを考える上で、
今、目の前を。目の前の人に。もっと、ちゃんと。
と、いうわたしのこういう書き方も、
でも、きっと、押しつけがましいとか敬遠されるのかもしれません。
そもそも、まずそう思う人は聞きも読みもする気はないやろうし、
聞きや読みをしても「(自分の)中に入れる」ことをしないだろうし、
ここまでお付き合いいただけてないかもしれません。
さらには、お付き合いいただけたとしても、
ああ、コイツはきらきらしいエモい文でごまかしているとか幼いとか笑ったり思い込んだりからの見下したり?
え、あ、今、してます? 「わたし(たち)とは違います」?
でもそれもそのひとやひとびとの感じ方・やり方で否定もできない。
そのとおりかもしれないし、そもそもみんな違うし。
無視したり、笑ったり、なきものとして群れてやり過ごしたり、ときに利用したり、それぞれのそれは、どうかとは思うけれど、マジ真剣な、譲れない切実なこれまでによる所以なのかもしれないしなあ、とも考えたりする。
と、言葉を選んだり考えたりして書いているのだけれど、
あー、きっといろんな誤解を招いてもいるのだろうな、とも、苦笑する。
人が人をとりたいように受け取りたいようにとらえるとられることはどないもしようもない。
で、でも、だから、
わたしは決めた。決めました。
今度会うたら話そう、聞こう、挨拶しよう。
突然いろいろ聞くのは失礼、
聞いて欲しくないかもしれない、でもだから、まずはそこ。
まず、キモ、はよくないよな。
失礼という意味でも、それ以上に、そうじゃないおおきな広い意味でも。
自分や本人のためにじゃなく。皆にのために。も。
と、思うのに、通らない、会わない。
そう思うときほど、なかなか会えません。そんなものなのでしょう。
夕刊フジって、月曜から値上がりしたよね。
20円っておっきいよね。
え、おっきない? そういうことじゃない?
も、聞かな、わからない。
今日は晴れです。
*
タイトルは思いつかなくって、今朝、ふと、浮かびました。
THE BLUE HEARTS。
と、共に、YouTubeで話題になったエガちゃんの歌唱でも聴きたい3.11。
人にやさしくとか皆と生きるとかはたぶん限りなく無理に近いほどにむつかしい。
だから考えるんやめたらあかんのちゃうかな。
怒りだけじゃなくて諦めだけじゃなくてでもきれいだけじゃなくて悩みながら耳を傾けながら。
◆
以下は、ちょろっとですがいつもの自己紹介 。
と、苦手なりにもSNSあれこれ紹介、連載などなどの紹介!!も。
よろしければお付き合い下さい🍑✨
ご縁がつながったりしたらとても嬉しい。
大阪の物書き、中村桃子と申します。
構成作家/ライター/コラム・エッセイ/大衆芸能(旅芝居(大衆演劇)やストリップ)や大衆文化を追っています。
普段はラジオ番組の構成や資料やCM書きや、各種文章やキャッチコピーやら雑文業やらやってます。
現在、lifeworkたる原稿企画2本を進め中です。
舞台、演劇、古典芸能好き、からの、下町・大衆文化好き。酒場好き。いや、劇場が好き。人間に興味が尽きません。
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簡単な経歴やこれまでの仕事など書いております。パソコンからみていただくと右上に連絡用のメールフォーム✉も設置しました。
現在、関東の出版社・旅と思索社様のウェブマガジン「tabistory」様にて女2人の酒場巡りを連載中。
と、あたらしい連載「Home」。
皆の大事な場所についての話。
2023、復活。先日、新作が出ました🆕
以下は、過去のものから、お気に入りを2つ。
旅芝居・大衆演劇関係では、各種ライティング業。
文、キャッチコピー、映像などの企画・構成、各種文、台本、
役者絡みの代筆から、DVDパッケージのキャッチコピーや文。
あ、小道具の文とかも(笑)やってました。
担当していたDVD付マガジン『演劇の友』は休刊ですが、
アーカイブがYouTubeちゃんねるで公開中
(貴重映像ばかりです。私は今回のアップにはかかわってないけど)
あなたとご縁がありますように。今後ともどうぞよろしくお願いします。
皆、無理せず、どうぞどうぞ、元気でね。
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