子どもみたいに泣いた 。
新年早々死にたくなり、相変わらず新しい1年の幕開けは気持ちが不安定。
「おめでとう」とあらゆるところで発せられるお祭りムードの雰囲気に、やっぱりわたしはついていけない。
消えない毒
毒親の毒は消えない。
解毒剤が売っているなら、いくら高くてもきっとわたしは買う。
それほどまでにその“毒”は、かんたんには消えず、憎く、そして、人生を狂わせる。
毒親の定義って?
わたしの親は“毒親”ではないのかもしれない。
虐待を受けて育ったわけではないし、好きな洋服も習い事にも通わせてもらっていた。
そして、そこそこ愛情も注いでもらっていた。
それでも、そんな両親でも、いつからかわたしにとっては“毒”となり、わたしの人生はその“毒”に染められた。
兄弟がいたら…
小学生の頃から兄弟がいる人がうらやましかった。遊び相手がいることがうらやましかった。
共働きの両親は夜遅くまで帰ってこず、鍵っ子として一人で親の帰りを待った。
「兄弟いいな〜」と言うと決まって、
「一人っ子の方がいいよ、
好きなもの全部自分のものになるじゃん。」
「比較されないのうらやましい〜。」
そう言われた。
たしかに、お下がりとは無縁な人生だったし、欲しいといえばおもちゃも全部自分のものになった。
でも、兄弟がいないからといって比較されないとは限らない。
クラスの誰かと常に比較され、ありのままのわたしを認めてもらえた記憶がない。
親にわたしは見えていないのか、そんなことを幼心に感じた。
そしてなにより、兄弟がいれば、わたしの苦しみを共有し、半分こできたのではないかと大人になった今でも思う。
私がいないと家族が崩壊する
いつからか、わたしが寝ると両親の喧嘩が当たり前に行われるようになっていた。
夜遅く気配を消して階段に座り込み、その喧嘩をバレないように聞いた。
--- 母親が不倫した ---
--- 父親が不倫した ---
母親に「パパ以外に好きな人ができちゃったの」と泣きながら謝られたあの日のことを今でも鮮明に思い出す。
父親の不倫相手に、鬼の形相で電話をしていた母親の顔が未だに消えない。
母親の不倫に怒った父親が、拳であけた壁の穴は今でも痕が残っている。
安心して夜も寝れず、小学生のわたしはなんとかして家族を繋ぎ止めようと必死だった。
包丁を振りかざし、「次喧嘩したら死ぬから」と泣き喚いた。
わたしがいないとこの家族は崩壊する、守らないと。そう決意した。
安心できない場所
いつからか家庭内別居が当たり前になり、まともに父と母が会話をすることがなくなった。
「冷戦」
そんな言葉がぴったりだった我が家は、居心地が悪かった。
高校生になり、友達と遊んでいても家のことが気になった。
二人きりにさせたら何が起こるかわからない…そんな不安が常にわたしの頭から離れることはなかった。
両親が家にいる日曜日は、友達から誘われても遊びには行けなかった。
家をあける恐怖。
どこにいても安心できない場所。
目に見えないストレスは、摂食障害を悪化させた。
それでもわたしは、なにかを犠牲にしても家族を守らなくちゃと強迫観念に囚われていた。
こころに充満した毒
わたしの友達は、
もこ。の家族って仲良いよね
みんな口を揃えてそう言った。
理想の家族だったのかもしれない。
だって、私たち家族はみんな“仮面”をかぶり、
必死に理想の家族像を演じていたから。
外面だけがいい家族。
だからこそ、家庭内で起きている出来事は誰にも話しちゃいけないんだ。と、当時のわたしを苦しめた。
家庭内で毒を吸い続け、外に出れば「うらやましい」と言われる。
限界だった。
必死に守ろうとした家族は、見事にバラバラになり、わたしの心は死んだ。
こころの傷は消えない。
痕は残り、かんたんに傷痕は深く広がり、こころをつぶす。そして人生を壊す。
あなたの人生を生きて。
主治医に言われた。
あなたは本来、子どもでいられる時期に子どもでいられなかった。早く大人にならないといけない環境で必死に心を押し殺し、家族を守ろうと親のために生きてきた。だからこれからは、あなたの人生を生きていいんだよ。
ボロボロ泣いた。
こどものように泣いた。
甘えたい心を捨て、家族を守ることに必死だったこども時代。
その時のわたしが少し、ほんの少しだけ救われた気がした。
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2021年1月3日。
「あんたらにわたしの人生めちゃくちゃにされたんだ!」
こんなことをこの歳になっても言ってしまうわたしは、まだ親の毒・呪縛から逃れられていない証拠だな、と。
家族、親。
自分のことは二の次で、ただ、家族仲良く暮らせることだけを考えてきたわたしは、正直、自分の人生を生きるってむずかしい。
家族の悩みは尽きなくて、歳を重ねるごとに様々な問題がわいてくる。
いつか私にも、「あの時は大変だったね」って笑って話せる日が来るのかな、、。
家族って永遠のテーマですね、、
うん、むずかしい!