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航空宇宙軍史シリーズ(著:谷甲州)【なぜ君は読書紹介するのか? そして僕はどう生きるか? そうだな。とりあえずSFを読んでみればいいんじゃないか?】

日本が誇るSF超大作と言えば、
「銀河英雄伝説」
「機動戦士ガンダム」
「宇宙戦艦ヤマト」(最近、リメイクしてる)
「ファイブスター物語」
「火の鳥」
などなど。
まだまだ。
いっぱいありますね。
しかし(最初から映像化されてるのは別にして)
まだ映像化されてない日本SFの超大作シリーズというと、もはや残るのはこれだけなのでは?と言える作品シリーズ。

アニメの国なのにアニメ化されてないぞ。ということです。

「航空宇宙軍史」シリーズは、木星と土星の植民国家が地球に対して独立戦争を起こすという(第一次外惑星動乱)を扱ったSF仮想戦史です。

このシリーズにおいては、使われている技術が、技術オタが泣いて喜びそうなほど保守的なものが中心なのです。技術偏重。ハードSF。
軌道爆雷とか=自爆して爆散円で対象を確率破壊する兵器、衛星軌道兵器と言えば現実の21世紀でもこれです。
軌道爆雷戦はUボート映画を連想させる、騙すか騙されるかの戦い(ええい、ジョジョのスタンド戦みたいなものよ)これが良い。

まず技術的な説明から入っていくリアルな宇宙戦争を書いた作品として、人気を博している(いた)のであります。

ワープとかビームとかSFよくある設定の、言わなくてもこうパッとしてシュッと的な話は出てきませんですよ。巨大ロボも基本的に出ません。

ただシリーズなのでいかんせん長すぎる。
さて。
私が読んだのは「カリスト開戦前夜」からでした。
日本の太平洋戦争開戦前夜みたいなのをSFで仕切りなおした感じなのかな?
そう思って読んだら、気に入りました!
それから開戦して、

「タナトス戦闘団」開戦劈頭の奇襲
「火星軌道19」短編集
「最後の戦闘航海」短編集
「仮装巡洋艦バシリスク」短編集
「巡洋艦サラマンダー」短編集
それとシャチの脳が最新型の宇宙戦闘艇に載せられて新兵器として実戦投入される「星の墓標」
戦後を扱った「エリヌス戒厳令」

それと私がお気に入りの「終わりなき索敵」
これはもう(第1次外惑星動乱)の話から外れて、
航空宇宙軍と汎銀河連合との戦いになっちゃってます。
ちなみにこの話はすこぶる評判が悪いみたい。うーん。
好きなんだけどなあ。

基本的にはここまで新しい復刊本として再販されているようです。
しかも電子版。
旧版は中古じゃないと手に入らないみたいですね。

各巻ごとに短編集になってるものが多いですが、全貌を把握するには、さてどれを読めばいいのか、というと一概には言えません。
「どれを読めばいいんですか?」と聞かれると、あれもこれもしまいには全部。すべてを推薦してしまい、推薦する人材としての不適格性を露呈してしまいます。

なんとか簡単に終わる外伝とかないの?

(例えば銀河英雄伝説だったら、外伝1巻が割と独立してるので、これだけ読んでもアリですよ)

そんな時にこれです。

「終わりなき索敵」は上記の戦争の後に起こる別の戦争を取り上げているのですが、

もう「航空宇宙軍史」のすべてを上下巻2冊(新装版1冊)に詰め込んでしまってます。
上述の(第一次外惑星動乱)の個別の戦闘以外はこれさえ読んでおけば、把握できます。というくらい。
そうですね。第一次動乱のこともざっとは語られてますよね。

まあ、短編集が読みやすいですかね。
「仮装巡洋艦バシリスク」辺りがつまみ食いを始めるのに適当かと思われます。

仮装巡洋艦は、外惑星同盟軍は当初、この艦種しか持っておらず、基本このクラスで戦わなければならなかったからです。
一方、航空宇宙軍は正規巡洋艦をたくさん持っており、その戦力差は、もともと圧倒的なものがあります。どこかで聞いたような話ですね。

「巡洋艦サラマンダー」は外惑星連合軍唯一の正規巡洋艦。
ようやく正規巡洋艦を開発できたのですが、こいつは戦艦ビス・・・
お察しください。

「SFなに読んでる?」と聞かれてこれ答えたら「おっ!」と言われますたぶん。

言われないですか?
(私の勝手な妄想デス)

なお、新しい(第二次外惑星動乱)の話も書き始められている模様。
まだまだ続きます。適当なところだけつまみ食いしてください。
美味しいです!


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