私の枷。それでも進む

自分の言動が相手を悲しませていたと知って、大きな罪悪感を抱いた。涙が溢れ、心が痛くて胸が苦しかった。

相手に対して、私は相手が、きっとこのように思っているに違いない、こうだろうと決めつけて、接してしまっていた。

でもそうではない。相手には相手の気持ちがある。捉え方がある。

それどころか、相手は全くそのようなことを思っていないかもしれない。そう思っているのは、寧ろ私自身だったんだと。全てを振り返った今、私はそんな風に感じている。

あの出来事に心が搔き乱されていたのは、相手ではなく、私の方だった。

私が、私の心の声を、受け止めていなかった。見て見ぬふりをしていたんだ。言ってしまえば、これは不燃焼による事故。せめてもの言い訳として、私はきっとそう思いたいんだろう。


あの日、私は友達を侮辱されたように感じた。

その時、その発言をした相手への嫌悪感、友達に対する屈辱感は。今でも鮮明に、覚えている。きっと忘れない。

「病気」と言う、誰の所為でもないものを、あたかも、その友達が悪いかのような物言いをした、あの人のことを。

私はあの日、あの瞬間から。生理的に受け付けなくなった。顔を見るだけで吐き気と身震いがした。

そんなやつが同じクラスにいることが、そんなやつとあと一年、同じクラスに所属し続けなければいけないことが。私は海外研修後、それが心底、屈辱的だった。同じ空気を吸うのが、ただただ気持ち悪かった。

もう卒業したから、別に関係ないけど。


あの人への感情を、私が捌き切れていなかったことが、全ての元凶だったんだね。今になって、卒業してから私は、ようやくそれに気付いた。

ねえ私。遅いよ。気付くのが遅すぎる。

忘れられたと、思っていたのにな。

忘れるどころか、私は私の感情を、いつからか相手に押し付けるようになっていたのだと解った。無意識のうちに、友達にそんなことをしてしまっていたのだと知った時、込み上げてくるものがあった。ぼろぼろと、涙が止まらなかった。

ごめんと思った。これは私の気持ちだったのだと。私は友達に気を遣っていたのではない。友達に、自分の感情を押し付けていただけだった。

友達からは、今後も「一定の距離を置きたい」と言われた。友達に距離を置かれると言う事実が、すごく悲しいと感じた。二度、泣いた。

でもそれが、私がしたことへの枷、なんだと思った。

それでも、言い訳かもしれないけれど、私は、だからと言って、全ての人からそう言われたわけではない。個を一般化してしまうのは、私の悪い癖だから。それは飛躍し過ぎているから。違うから。



だからさ。

私は間違えて、修正して改善して、また進む。

ここで立ち止まりたくない
このまま進もう
悲しみとはきっかけ
ああ
笑顔になれるチャンスだ

STU48 笑顔のチャンス



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