連載小説「ぷかり、ぷかり」ep.2
午後2時。時間きっかりに山河は現れた。
待ち合わせた喫茶店で話しだしたらきりがない。
山河は奈緒美の30歳年上なので、父が生きていたらちょうど同い年になる。
見た目はおやじくさいが清潔感がある。細い目を覗くと、好奇心旺盛な人特有のきらきらした目をしていた。祭り好きらしく明日も近所の商店街の祭りがある、と嬉しそうにしゃべる。
好きなことは好き、嫌いなことは嫌いとはっきり言うので初対面なのに、と戸惑った。だが、それがまた話しやすくもあった。
奈緒美の職場では当たり障りのない