スマホとドーパミン
ドーパミンは本来、何かをした成果として得るものだが、これを簡単に得ることができるのがスマホ。
知識や情報を渇望し探そうとする人間の本能をいとも簡単に満たしてくれ、見るだけでドーパミンが分泌される。
ドーパミンは目新しさを感じると分泌されるので、次々に新情報が得られ完結してしまうこの小さく有能なアイテムに私たちが依存してしまうのは当然のこと。
ドーパミンが一番活発なのは10代。
この時期はドーパミンの量が報酬という形で最も増え興奮しやすい。逆に失望すると著しく減少する。
この時期は衝動を制御する脳の領域がまだ未発達のため、反動の大きさは危険をともなうこともある。
私たち大人でも依存してしまうスマホ。
10代にはよりリスクが高いアイテムということになる。
スマホを頻繁に使うことで、睡眠不足、記憶力低下、集中力低下、学力低下などが危惧されているが、自制心がはたらかなくなるという最近のデータもある。すぐに報酬を得ることに慣れてしまい、報酬を先延ばしにできなくなるという。
体を使う実体験の学びや運動で時間や労をともなって得るドーパミンの量はスマホの比にならない。
それは瞬間的に得る「快」の量だけでなく、記憶や発達といった すぐには見えない のちの大きな報酬と成り得る。目先の報酬に気を取られがちだが、長い目で見て自分の身に付くことを意識して生活しなければならない。