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子育て卒業を機に、大学の通信教育部で再び心理学を学び直しました。 〜心理学をもっと身近…

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子育て卒業を機に、大学の通信教育部で再び心理学を学び直しました。 〜心理学をもっと身近に〜 そんな視点から、日常と心理学に関連したことを色々書いていきたいと思います。 仲良くしていただけると嬉しいです☺️

最近の記事

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未来のためにできる最小単位のこと

2007年、日本は世界で最初の超高齢社会になった。 約4人に1人が65歳以上ということになる。 平均寿命が80歳を超える現在、人生を登山に準えたとしたらピークは40歳。山を下る人生の後半もまた40年という長い年月になる。 人生後半を、不安と衰退だけの「下り坂」とは捉えたくない。生きる先を未来とするなら、ピークを越えた先もまた未来なのだから。 発達心理学と聞くと、生後から成人期に向かい成長する時期に限った心理と捉えがちだが、実際には成年期、高齢期という単純に上に伸びていく

    • 命綱の先にあるもの

      先日閉幕したパリ・パラリンピック。 視覚障害T12種目(重度弱視の選手によるブラインドマラソン)でスペイン代表エレナ・コンゴスト選手が、転倒しそうになった男性ガイドランナーに手を添えようとして、テザー(ランナーとガイドを繋ぐロープ)を一瞬手放した。 3位入賞目前、ゴール手前2メートルでの出来事だった。 パラリンピックのルール上、一瞬でもテザーを手放すことは規約違反とされ、コンゴスト選手は失格となってしまった。 視覚障害3クラスのうち、T12クラスは視力の程度が手の形を

      • 言葉が躍動して 文章が踊る

        春〜夏に開催された 藤原華さん主催noteコンテスト 「なぜ、私は書くのか」に応募していました。 noteを始めて1ヵ月、私自身が「なぜ書きたくなったのか?」について考えていた時期に重なったピッタリなテーマでした。 下書きを書き終えたころ、お手本として発表された記事がこちら。 読んだ途端、撃沈しました‥。 藤原華さんの文章って、躍動してるんです。 2次元から飛び出して、耳元、喉元通り越して内臓に入り込んでくる。 目の前の情景として浮かぶんです。 正直、そう思っちゃ

        • 肌か 髪か

          数年前のドラマで、寝る間もなく昼夜問わず取材に奔走するジャーナリストを演じた女優さんに対して、 という視聴者の声が寄せられたそうです。 確かに、肌はその人のライフスタイルを映し出します。 職業、経済、食生活、嗜好、そして、たぶんこの人はこんな人だろうという人格まで‥。 とある有名ヘアメイクの方のお話。 私たちが鏡を見るとき、だいたい真っ正面から自分を見ます。 でも第三者とは、いきなり真っ正面から向き合う機会より横顔や後ろ姿が見られていることの方が多いんですよね。

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        未来のためにできる最小単位のこと

          情報の海を泳ぐ

          今、私たちは溢れる情報の海の中にいます。 能動的に動かなくても受動的な状態で膨大な情報が入ってくる時代。 距離や時間という物理的な制約から解放されている点では自由かもしれません。 一方で、24時間 ″外″ と繋がっているということは、個の空間・時間が意図しないと確保できず、便利すぎる状況は自由であるようで、実は不自由であるとさえ感じます。 また、私たちが得る情報は、ユーザーによってパーソナライズされたものであって、 事実とは分断されたもの ということも忘れてはいけませ

          情報の海を泳ぐ

          失敗に マーフィーの法則を添えて

          なんてユニークな法則と例え!! 初めて知ったとき そう感じました。 確かに言われてみれば思い当たることが‥。 最近あった 私のマーフィーの法則。 そういうことはよくあるものだと腑に落とす。 そう、可能性のあることは起こるものだと。 滑稽で愉快。 失敗も マーフィーの法則に当てはめれば、なんだかちょっと軽やかになります。 失敗も肥やしにできるぐらいの心持ちでいれば、人生はまたさらに何倍も楽しめる気がします。

          失敗に マーフィーの法則を添えて

          他者貢献 とは

          前回の記事『課題の分離とは』に続いて、今回は【他者貢献】について書いてみます。 「信用」と「信頼」という言葉がある。 2つは似ているようで異なる。 「信用」は何かしらの担保に対してのもの。 「信頼」は一切の条件を付けないもの。 つまり、無条件に他者を信じること。 自分の希望通りに動かない相手を丸ごと信じる。 「無条件に信頼して、裏切られたらどうしよう。」  このような感情が生まれがちだが、 これは「懐疑」であり、信頼とは真逆である。 裏切るか 裏切らないかは 相

          他者貢献 とは

          課題の分離 とは

          【課題の分離】 心理を学んだ方なら必ず触れるアドラーの言葉。 もう1つ 出てくるのが【他者貢献】。 2つの言葉について、いつか記事を書きたいと思っていましたがなかなか考えがまとまらず‥。 私自身、これらの言葉を自分の中に落とし込むのにずいぶん時間がかかりました。 今回の記事ではまず、 【課題の分離】について書いてみたいと思います。 「課題の分離」とは、他者の課題(その人が抱えている問題)に踏み込まない ということ。 「他者」とは、家族・恋人・親戚・友人など 関

          課題の分離 とは

          不都合との向き合い方

          友人との会話から生まれた疑問。 でも、どうしたって 世の中には不都合なことの方が多い。 自分にとって都合の良いことは、誰かにとっては都合の悪いことかもしれない。 自分の 誠 は 誰かの 嘘 かもしれない。 自分にとっての愉悦が、 誰かの懊悩だったりもする。 不都合とどう向き合うか。 その答えは、 そこから目を逸らしても、不都合はまた形を変えてやってくる。 不都合があって 都合の良いことがある。 光と影のように、太陽と月のように、2つは常に背中合わせ。 見

          不都合との向き合い方

          宴のあと

          「宴のあと」 夏の終わりにいつも思い浮かぶ言葉です。 思春期に読んだ音楽雑誌の中のミュージシャンの言葉を思い出します。 単純に「夏疲れ」ということもあります。 今年の場合は「暑さ対策疲れ」の方がしっくりくるかもしれません。 こんなに災害を意識した夏はなかったような気もします。 オリンピックイヤーでもありましたね。 夏祭り後の広場にぽつんといるような、どこかに何かを忘れてきたようなぼんやりとした空虚な感覚。 ものごとを自分の真ん中で捉えにくい、何事も斜めから見てし

          宴のあと

          記事の感想を書いていただきました

          この度、にいに@note応援&スピンオフ さんが、私の記事『小さな大人だった私へ』の素敵な感想を書いてくださいました。 にいにさんの深い洞察力と分析で記事を読み込んでくださり、いただいた言葉から私も改めて気付きになったことがたくさんありました。 にいにさんはたくさんの方の記事の感想を書いていらっしゃいます。 noterの方々への応援の意味を込めて感想を書いてくださることはどれだけ書く側の励みになることでしょう。 私もこのような、貴重な機会をいただけましたこと、心から感謝

          記事の感想を書いていただきました

          香りの記憶

          皆さんは普段、″香り″ についてどれくらい意識していますか? 香りには、時間や場所、人物などを瞬時に呼び覚ます不思議な効果があると感じます。          ⁑ ⁑ ⁑          ⁑ ⁑ ⁑ 私は香水を使いますが、一定期間使っていると、ふと違う香りに変えたくなる時期がやってきます。 体や気持ちの変化が、その時しっくりくる香りを求めている気がします。 気分を切り替えるスイッチの1つとして 香りは重要なアイテムになります。 香水以外にも、アロマディフューザー

          香りの記憶

          目論見は泡の如し

          私が生まれ育った駅のすぐ側に大きなビール工場が聳え立っていた。 毎日のように見ていた 太陽の下に波の絵の赤いロゴ。今でも目に焼き付いている。 ビール好きの父は瓶のビールをケースで配達してもらっていた。 ちょうど私が「1ダース」という単位を算数で習ったころのこと。 週に1度、ガッチャンガッチャンと音を立てて、独特の四角い前掛けを付けた酒屋のおっちゃんが届けに来てくれる。 瓶が12本も入ったケースを軽々と肩に乗せるおっちゃんは、まるでポパイのように見えた。 「お嬢ちゃんたち

          目論見は泡の如し

          夏に見えた 幻日

          貴女が逝った知らせを聞いたのは ちょうど1年前 陽炎から思わず視線を逸らした空に 舞い上がる天女のような雲を見た とてもしなやかな人だった 強さと儚さを持ち合わせた人だった 心の奥に触れることができる人だった 今日 あの雲をさがして見上げた空に見えた幻日 夏に見えるのは珍しいのだそう 今年の貴女は 一瞬の煌めき 来年の夏空に どんな貴女を想うだろう

          夏に見えた 幻日

          クオリティ・オブ・ライフを手に入れる

          発達心理学と聞くと、胎児期・乳児期〜成人期に 向かい成長する心理ととらえがちですが、 実際には、成人期、老年期という単純に上に伸びていくとはいえない時期を含め、 人は「生涯発達」するという見方がされています。 人は当然ながら、高齢になるにつれ生物学的な 衰えが顕著になります。 しかし、その一方で、  これらには    加齢による 大きな衰えがみられない               とされています。 また、人生経験で得る 資源(この記事中では 熟達した知識、成熟した知

          クオリティ・オブ・ライフを手に入れる

          紙の絵本の大切さ

          ″愛着 ″の安定性が 子どもの感情や 適切な理解といった心の発達に大きく関わっています。 生後6ヵ月頃の乳児期に「人見知り」が見られるようになりますが、これは養育者を愛着対象として認識しているということ。 との研究結果があります。 このことからも、早い段階から子どもを″心をもった存在″とみなし、心的状態に関する言葉を発話の中に多く使用することが大切だと考えられます。 また、心的表現だけでなく、養育者が子どもにわかりやすい表現で心的状態に触れる言葉を発していることが影響

          紙の絵本の大切さ