もちぶた@予備試験

令和3年9月 勉強開始 / R4R5論文✕ / R6論文 ? / 経済法選択

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令和3年9月 勉強開始 / R4R5論文✕ / R6論文 ? / 経済法選択

最近の記事

経済法(選択科目):R6 予備試験 再現答案

第1 設問1  Xが、自社の甲製品の説明販売をする店舗販売業者に対して協力金の提供を行なう行為は、拘束条件付取引(独禁法2条9項6号ニ、一般指定12項、以下法名省略)にあたり、19条に違反しないか。 1(1) 「拘束する条件」とは、必ずしも契約上の義務である必要はなく、何らかの人為的手段によって、相手方が条件に従うことの実効性が確保されていれば足りる。 (2) 本問では、店舗販売業者は、協力金を得るために説明販売を行おうとするから、協力金の提供という人為的手段によって、X社製

    • 刑事実務基礎:R6 予備試験 再現答案

      第1 設問1 1 小問(1) (1) 司法警察職員が写真撮影や捜索差押えを行なう場合、「裁判官の発する令状」(刑訴法218条1項)が必要となるのが原則である。もっとも、「司法警察職員は、犯罪があると思料するときは、犯人及び証拠を捜査」(刑訴法189条1項)でき、「強制の処分」(刑訴法197条1項但書)にあたらない任意処分であれば、令状なくして行なうことができる(同項本文)。また、司法警察職員は、「被疑者その他の者が遺留した物」(刑訴法221条)を令状なくして領置できる。 (2

      • 民事実務基礎:R6 予備試験 再現答案

        第1 設問1 1 小問(1) 所有権に基づく返還請求権としての土地明渡請求権 2 小問(2) 被告は、原告に対し、本件建物を収去して本件土地を明渡せ。 3 小問(3) (ア) Xは、現在、本件土地を所有している。 (イ) Yは、現在、本件土地上に本件建物を所有して、本件土地を占有している。 4 小問(4) (ア) Xは、令和2年7月1日、Aと、本件土地を賃料月額10万円、期間30年間の約束で賃貸することを合意した。 (イ) Xは、同日、Aに対して、(ア)の賃貸借契約に基づいて

        • 刑訴法:R6 予備試験 再現答案

          第1 設問1 1 事件①と事件②は、被害者が背後から黒色の軽自動車に衝突された点、同車から男が降りてきて被害者に声をかけた点、その男が被害者のハンドバッグに触った点、H県I市で令和6年2月2日の午後10時から11時頃に起きた事件である点、が共通する。 2(1) この場合、甲が事件①の犯人であることを、事件②の犯人が甲であることを推認させる間接事実として用いることができるか。 (2) 被告人が、問題となっている事件と同種の事件の犯人であることから、被告人がおなじような犯罪をまた

        経済法(選択科目):R6 予備試験 再現答案

          刑法:R6 予備試験 再現答案

          第1 甲の罪責 1 甲が本件ケースを持ち去った行為について、窃盗罪(刑法235条、以下法名省略)が成立しないか。 (1) 本件ケースの所有者はAなので、甲にとって、本件ケースは「他人の財物」である。 (2)(ア) 「窃取」とは、他人が占有する財物を、相手方の意思に反して、自己または第三者の支配下に占有を移転させることをいう。「占有」とは、財物に対する事実上の支配をいい、占有の有無は、占有の事実(客観面)と占有の意思(主観面)に基づいて判断する。 (イ) 窃盗罪が成立するには、

          刑法:R6 予備試験 再現答案

          民訴法:R6 予備試験 再現答案

          第1 設問1 1 民訴法157条1項(以下、法名省略)の要件は、「故意または重大な過失」、「時機に後れて提出した」こと、「これにより訴訟の完結を遅延させることとなると認め」られること、である。 2(1) 「時機に後れて提出した」とは、もっと早く提出すべきであったし、実際に提出する機会があったことをいう。「訴訟の完結を遅延させることとなる」とは、当該攻撃防御方法の提出がなければ直ちに審理を終結できる段階にあることをいう。「重大な過失」の有無は、攻撃防御方法の性質等の諸要素を総合

          民訴法:R6 予備試験 再現答案

          商法:R6 予備試験 再現答案

          第1 設問1 小問(1) 1 甲社による本件株式の買取りは、株主との合意による自己株式の取得にあたり、会社法156条1項(以下、法名省略)及び160条各項の手続を経る必要がある。本問では、本件株式の買取りは、「会社法上必要な手続を経て」行われているため、手続上の問題はない。 2 156条1項の自己株式の買取りには、461条1項2号により財源規制が及ぶ。もっとも、財源規制が及ぶのは、156条1項の自己株式の買取りのうち、163条に規定する場合及び165条1項に規定する場合の自己

          商法:R6 予備試験 再現答案

          民法:R6 予備試験 再現答案

          第1 設問1 小問(1) 1 Aについて失踪の宣告がされたことにより、Aはタンカー甲が沈没した令和3年4月1日に死亡したとみなされる(民法31条、以下法名省略)。そして、Aが死亡した時に遺言の効力が生じる(985条1項)から、Cは、乙土地の所有権を令和3年4月1日に取得したことになる。 2 Dは、無権利者であるBから乙土地を購入したに過ぎないから、乙土地の所有権を取得することはできない。もっとも、Dとしては、登記を有するBから購入したのであるから、自己の所有権に対する信頼は保

          民法:R6 予備試験 再現答案

          行政法:R6 予備試験 再現答案

          第1 設問1 1 取消訴訟の原告適格は、「法律上の利益を有する者」(行訴法9条1項、以下法名省略)に認められる。  「法律上の利益を有する者」とは、当該処分によって、自己の権利または法律上保護された利益を侵害され、または必然的に侵害されるおそれがある者をいう。当該処分の根拠規定が、不特定多数人の具体的利益を、一般的公益に吸収解消させることなく、個々人の個別的利益としても保護する趣旨を含む場合、かかる利益も法律上保護された利益にあたる。 2 Xは、本件処分の名宛人ではないため、

          行政法:R6 予備試験 再現答案

          憲法:R6 予備試験 再現答案

          第1 設問(2) 1(1) 町内会費8000円を一括徴収して、その中からC神社の祭事挙行費を支出することは、Xの「自己が望まない宗教上の行為に参加することを強制されない自由」を侵害しないか。 (2) C神社は、A町内会集会所と同一の建物であり、神職が常駐しておらず、その管理はA町内会の役員が持ち回りで行なっている。そのため、C神社の宗教的色彩は大きくないとも思える。しかし、C神社では、年に2回近隣から派遣された宮司が祝詞をあげるなどして神道方式の神事が行なわれている以上、C神

          憲法:R6 予備試験 再現答案