まさみの本棚 #4 本日は、お日柄もよく
こんにちは、まさみです。
6月が始まりましたね!
今回は、梅雨のじめじめ感を吹き飛ばすような、爽快で心温まる小説を。
原田マハさんの、『本日は、お日柄もよく』です。
主人公のOL二宮こと葉が伝説のスピーチライターに出会い、成長していく物語なのですが…
とにもかくにも、言葉の力を感じる本なんです!
定期的に読み返しては泣いてしまう。
スピーチというと、冠婚葬祭の中や学校の先生の話、会社の朝礼で1分スピーチをやるという話も聞きます。
タイトルの「本日は、お日柄もよく」はおめでたい席での常套句ですよね。
ただ、スピーチと聞いて思い出されるのは、
眠くて長くて早く終わればいいのに…
「えー」って何回言ったんだろ…
でも自分が話せと言われたらイヤ、
というネガティブな記憶。
でも、この本の冒頭数十ページを読んだらイメージが激変!
言葉だけで、こんなにも人の心を動かすことができるのかと衝撃を受けました。
物語は、結婚式のスピーチから始まり、政権交代をかけた政治家の演説にまで及びます。
初めはOLだった主人公も、選挙に出馬する幼なじみのためにスピーチライターとして奔走。
個人的に、日本の政治家って、相手を糾弾したり難しい言葉を並べたり、話している姿にあまりいい印象がありませんでした。
ただ、主人公が関わる政治家の人たちは、本当に国のことを思っている。
もしこれがテレビで流れていたら、きっと聞き入ってしまう。
そんな演説でした。
(だいぶ前にキムタクが総理大臣を演じたドラマの最終回の演説を思い出しました…あれもよかった…)
きれいな言葉をどれだけ並べるよりも、どれだけ想いを込められるのか。
主人公も、主人公の師匠であるスピーチライターも、幼なじみも、周りの人たちも、辛いことを乗り越えて成長していきます。
スピーチライターという仕事の凄さと言葉の力も感じつつ、
なにより経験が、中身に厚みをもたせるんだろうなと思いました。
最後に、物語の中のとあるスピーチで印象に残ったフレーズを。
困難に向かい合ったとき、
もうだめだ、とおもったとき、想像してみるといい。
三時間後の君、涙がとまっている。
二十四時間後の君、涙は乾いている。
二日後の君、顔を上げている。
三日後の君、歩き出している。
大変なことがあっても、ずっとそのままじゃない。
人には前進する力がある。
読み終えると、言葉を大切にしよう!仕事がんばろう!と思える本です。
ぜひ読んでみてください♪
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