
【水鳥の歌と生活】2024年12月15日日曜〜12月21日土曜
十二月十五日日曜
七時に起床。radikoで「オードリーのオールナイトニッポン」を聴きながら朝の支度をする。
一週間の日記をnoteに投稿する。
仕事のBGMは高野寛『TRIO』にする。
午前中は職場の周辺を歩く。歩きながらradikoで「問わず語りの神田伯山」を聴く。
占いも天気予報も穏やかに過ごせる今日を保証できない
仕事を終えて温泉に入りツルヤで買い物をして帰る。晩酌。手羽先の先の部分を沢山入れた鳥団子鍋を食べて、七笑を三合飲む。鍋を食べ終わったつゆで高野豆腐を煮て翌日の肴を作る。
温かい豆腐が喉を通るとき内臓がある感覚を知る
二十四時に就寝。

十二月十六日月曜
七時に起床。Podcastで「髭男爵山田ルイ53世のルネッサンスラジオ」を聴きながら朝の支度をする。
朝食はマクドナルドへ。マックグリドルベーコンエッグ、ハッシュポテト、ミルクを注文して食べる。
仕事のBGMは高野寛『Kameleon pop』にする。
空いた時間に外を歩く。歩きながらradikoで「東京ポッド許可局」を聴く。
まだ日があるふくら雀の無駄話
歩いていて、これまで入り込んだことのなかった山間の小さな集落に入る。歩いていると理容師が練習に使う生首を籠に入れた自転車が停めてあったり、振り返ると庭に出ていた老婆が九十度曲がった腰のまま首だけを捻ってこちらを凝視していたりということがあり、なんだか怖くなって足早に引き返す。
夜はツルヤで買い物をして家で晩酌をする。前日作った高野豆腐と鰤シャブを食べて、七笑を二合飲む。
二十四時に就寝。

十二月十七日火曜
七時に起床。radikoで「伊集院光 深夜の馬鹿力」を聴きながら朝の支度をする。
仕事のBGMは高野寛『Rainbow Magic』にする。
檀一雄全集収録の小説「夕べの雲」の感想をnoteに投稿する。
仕事の合間に外を歩く。歩きながらradikoで「空気階段の踊り場」を聴く。
食われもせず熟柿よ何を頑張るか
新しいSNS「mixi2」に登録する。mixiは以前利用していたが、今回はどちらかというとXに近い仕様で投稿は短文のみ。ただしコミュニティの機能は引き継いでいて、話題ごとにタイムラインを作る感覚もあり、そこは分散型SNSのMastodonに近い。XとMastodonの中間という印象だ。
仕事を終えて温泉に入り、ツルヤで買い物をして家で晩酌をする。おでんを食べて七笑を三合飲む。飲みながらYouTubeで、以前テレビで放送されたCorneliusの特番「Cornelius 30th Anniversary Special」を見る。公式にYouTubeで公開してくれてありがたい。
コップ酒を傾けているその隙にちくわはすでに倍に伸びてる
おでんとは美食でしょうか愛される要素はむしろ娯楽でしょうね
卓上のダンスフロアかおでん鍋
二十四時に就寝。

十二月十八日水曜
七時に起床。radikoで「爆笑問題カーボーイ」を聴きながら朝の支度をする。
仕事のBGMは高野寛『I (ai)』にする。
あの頃は牛乳だった四十過ぎコーヒーで食むヤングドーナツ
寒の水昨日と今日の酒の間に
執着を地上に残す枯紅葉
鳥獣虫までも陽を慕うように光を求め彷徨っている
仕事の合間に外を歩く。歩きながら恐悪狂人団『邪悪自伝 下巻』を聴く。暴力的な音楽による鎮静、というと矛盾するようだがそういう感覚は確実にある。特に若い頃にはそれに救われていた。
夕食は職場でカレーうどんを食べる。翌日に健康診断があるので休肝日にする。問診票に記入してから帰宅する。
新しいSNSを始めたからか、短歌や俳句を積極的に書く。
枯茨名残惜しくて絡むのか
返り血のように抱えるポインセチア
酒を飲み白湯を飲む日々の習慣のせいか白湯だけ飲んででも酔う
美しい言葉だけでは美しく結実をせず生活をする
煩わしい生活がありそこからの旅を求める歌が漏れ出る
Aphex Twin『Music From The Merch Desk (2016 - 2023)』を聴きながら白湯を飲み、短歌や俳句をぼんやり考えていると眠気なのか酔っているのかわからない状態になる。
翌日の準備をして二十三時過ぎに就寝。

十二月十九日木曜
七時に起床。radikoで「山里亮太の不毛な議論」を聴きながら朝の支度をする。
健康診断を受けるために市街へ。途中歓楽街を通るのだが早い時間だからか通りに誰も居ない。珍しいので写真を撮る。
健康診断は滞りなく終わり、朝食をとっていないのでこのまま酒を飲みたいと思いサイゼリヤに入る。ほうれん草のソテー、柔らか青豆の温サラダ、アロスティチーニ、マルゲリータピザ、赤ワインのデカンタ500mlを注文。飲みながらまずは年賀状に挨拶を書き加えていく。それを終えると、今度は文芸同人誌『青音色』を読む。
いつからか急くこともない師走哉
年賀状にワインの染みのアクセント
サイゼリヤのピザが小さくなっている週に六日も働いたのに
正午になり席が埋まって来たのでサイゼリヤを出て、今度はとんかつ屋へ。ここのヒレカツが好きで時々無性に食べたくなる。三種類の塩やソースで一切れずつ味わいながら食べていく。サッポロ黒ラベルの大瓶も飲む。
正午にはもうしたたかに酔っている旅に出ている気分にもなる
健診のあとには殊に酒が美味い腕には穴があいているのに
洋食の味とはつまり残されたパセリにソースをかけた味かな
食べ終えて、今度はTULLY's COFFEEへ。ブレンドコーヒーのトールとシフォンケーキを注文して、『青音色』の続きを読み、読み終える。顔を上げると外は雪が降っている。
読み終えて机に置いた本を見るその装丁を改めて見る
カフェに居て急に降り出す雪を見る
カフェを出ると夕方になっていて、もう居酒屋も開き出す頃だったが、午前中から飲み続けていたのでこれ以上飲む気にもならず、家に帰る。
晩酌もできそうにないので読み終えた『青音色』の感想を書き、noteに投稿する。作者の方々に喜んでいただけてひとり喜ぶ。思えば私が書いたもので誰かが喜ぶということはこれまであまりなかったような気がする。いや、文章を書くことによって交流が生まれること、交流の中に入っていくことがなかったのかもしれない。私は何のために文章を綴っているのだろうか。もっと文章を書くことが人や社会と繋がることになっても良いのではないかとふと思った。
すっかり疲れて二十二時頃に就寝。

十二月二十日金曜
6時頃に目が覚めたものの起きてすることも特にないのでそのままだらだらと過ごし、結局いつも通り七時に起床。radikoで「おぎやはぎのメガネびいき」を聴きながら朝の支度をする。
午前中はコインランドリーへ。待ち時間にミスタードーナツに入る。ポン・デ・リングとぶブレンドコーヒーを注文して、JOJO広重『また逢う日まで』を読む。店を出て周辺を歩く。池の水も全面ではないものの凍っている。
海の無い町に生まれてなおのこと水辺を好む大人になった
仕事のBGMは高野寛『Sorrow and Smile』にする。
午後、注文していた絵画が届く。これはSNSで知った作家によるもので、ピンクを基調としたドリームポップ風な背景に呼び込み君が描かれている。現代的なポップアートだ。実物を見ると、アクリルガッシュのマットな質感がまたいい。SNSのメッセージで作品が届いたことを報告すると、額物の中にもう一枚入っているという。開けてみると、ホッピーの瓶とジョッキを描いた絵が同封されている。これは線が太く抽象度が高い表現でまた違う魅力がある。実はもう一枚描いてもらえるということは事前に聞いていて、ホッピーの写真を提示したのは私自身なのだが、実際に作品が届くとまた格別に嬉しい。呼び込み君は職場に、ホッピーはいつも晩酌をしているテーブルの上に飾ることにする。
仕事を終えて温泉に入り家で晩酌をする。白菜と鶏団子の鍋を食べて、七笑を二合飲む。
寝る前にTOKYO NO.1 SOUL SETの新曲「花を待つ」を聴く。音頭風のリズムとギターから始まりながらメロディと詩はロマンティックで、楽しさやおかしみと物悲しさ、美しさが見事に同居しているのが本当に凄い。
二十四時に就寝。

十二月二十一日土曜
七時に起床。radikoで「バナナマンのバナナムーンGold」を聴きながら朝の支度をする。
午前中は仕事が無いので職場の周辺を歩く。風は強いが、歩いていると汗ばむほどの暖かさがある。少し足を伸ばして、見つけた月見堂に登ってみる。短い角材で作った階段は枯葉に覆われていて滑りやすく、気をつけて歩く。頂上には御堂があるが、昼間なので崖下の集落を眺め渡すことくらいしかできない。
木枯しとぶつかり稽古をして歩く
過ちを犯さぬ人は過ちに気づかぬ人に顔が似ている
目当てなどなくてもいいが歩くだけでとにかくどこか進んではいる
仕事のBGMは高野寛『CUE』にする。
仕事を終えて温泉に入りツルヤで買い物をして家で晩酌をする。豚肉のしゃぶしゃぶと鮪刺身を食べて、七笑を三合飲む。
二十四時に就寝。
