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アルバムレビュー

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レビューの少ないアルバム、好きなアルバムを自己満足でレビューしてます
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2024年5月の記事一覧

Lou Rawls - Live(1978)

Lou Rawls - Live(1978)

ルーロウルズはシカゴの教会を始めにブルースや様々なスタイルのジャズ、R&Bに触れ歌手になると慣れ親しんだそれらだけでなくスタンダードやソウルをも歌うようになりました。このようなジャンルにとらわれない活動は複数のジャンルに当てはまるようで当てはまらないために実力の割に評価は低いですがそんな彼の音楽的ルーツを振り返ったのが本作です。LP二枚にPIRからのヒット曲にジャズやスタンダード、過去のヒット曲を

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John Scofield - S.T(1977)

John Scofield - S.T(1977)

6月にジョンスコフィールドが来日します。僕は会場まで遠いので行けそうにないですが行く方や興味が出た方のために予習として日本で製作されたファーストアルバムを紹介します。当時ジョンは日野皓正さんのバンドに所属しており二曲は当時の日野皓正バンド全員が、残りはリーダー抜きのトリオでの演奏になります。当時はまだ25歳の無名の新人でしたが既にそのスタイルはほぼ完成されています。

メンバー
ジョンスコフィール

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Weather Report - Mysterious Traveller (1974)

Weather Report - Mysterious Traveller (1974)

1stから2ndのアグレッシブなジャズロックとアンビエントなバラードから3rdでファンクビートを取り入れたウェザーですが本作でシンセサイザーの使い方をガラッと変えサウンドも明るく軽やかになったことでようやく後のウェザーリポートといえばという音の基礎が作り上げられたように思います。これはジョーザヴィヌルのキーボードへの探究心と世界各地のリズムや若い頃演奏していたブルース色の強い音楽の回帰思考とウェイ

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Deodato - Whirl Winds (1974)

Deodato - Whirl Winds (1974)

デオダートのMCA移籍後初のアルバムです。ただしアレンジや指揮はデオダートで参加ミュージシャンもいままでと同じなのでCTI時代とサウンドは全く変わりません。一応プロデューサーはクリードテイラーからデオダートに変わっていてライナーでもそこを強調していますが正直そんなに変わりはないかなと思います。 

メンバー
デオダート:キーボード、パーカッション、指揮、アレンジ、プロデュース
ジョントロペイ:ギタ

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Toots &The Maytals - Funky Kingston (1973)

Toots &The Maytals - Funky Kingston (1973)

ジャマイカを代表する音楽であるレゲエ。この言葉は今日紹介するトゥーツアンドメイタルズのドゥザレゲエという曲が初だそうです。そんな彼らの代表作となる本作ですがオリジナルが出たのは1973年です。しかしこの時点でジャケが2種類あり、その後1976年にタイトルはそのままで一部を74年のアルバムの曲に差し替えたものもあります。なので買う時は買う予定のものに記載された曲目とDiscogsを見比べてから買うこ

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Weather Report - Tale Spinnin’ (1975)

Weather Report - Tale Spinnin’ (1975)

 前作に引き続き世界各地のグルーヴをジャズと組み合わせたトロピカルでハッピーな一枚です。ただし曲の背景やタイトルにはニューオリンズ、中南米、アフリカ、スペイン、ポルトガルと具体性を帯びています。メンバーについて触れるとドラムのイシュマエルウィルバーンが極度のあがり症故にツアーではダメダメでスキップハッデンをサポートに入れていましたが脱退、ダリルブラウンが加入するも音が合わず脱退(なんと脱退後は脳外

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John Coltrane And Johnny Hartman - S,T(1963)

John Coltrane And Johnny Hartman - S,T(1963)

本作はバラードやデュークエリントンとの共演盤に次ぐ3枚目の企画盤で歌手のジョニーハートマンの伴奏を当時の黄金カルテットが務めるというなんとも豪華な一枚です。ジョニーハートマンはクルーナースタイルの歌手で力強くも甘いバリトンボイスは聴いていて自分もこんないい声で歌ってみたいと思わずにはいられません。一方のコルトレーンはモード手法を取り入れ過激な演奏をしていたのと同一人物とは思えないソフトでストレート

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Deodato / Airto - In Concert  (1974)

Deodato / Airto - In Concert (1974)

本作はややこしいことにデオダートとアイアートの共演ではなく2人の演奏を2in1にしたアルバムです。だいたいこういうのは同じミュージシャンの演奏を片面に固めて収録するスプリット盤にすることが多いですがなぜか2人の演奏がA面とB面の両方に入っています。さらにややこしいのが同じジャケットでアイアートの演奏をオミットしてLPで削られたデオダートの演奏を追加収録したCDもあります。買う時はよく確認してくださ

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Eric Gale - Part Of You (1979)

Eric Gale - Part Of You (1979)

エリックゲイルのCBSでの3枚目のアルバムです。いままで二枚はボブジェイムズのプロデュースでしたが本作ではラルフマクドナルドが担当。オーソドックスなこの頃のNY制作のフュージョンらしいサウンドですがベースがいない曲やエリック本人がオーバーダブした曲などベースギター的には面白い曲が多いです。僕の中ではリトルウォルターやフィルアップチャーチと3大顔の圧が強いジャケットの一つとしています。

エリックゲ

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