星は二度、消える【短編小説】【3000字】
惑星が消失した、というニュースを見た。
その日の深夜、わたしはコウちゃんと消滅した星を観測するために、近所の公園へ足を運んでいた。どの星かな。あれじゃない?これかもよ。言葉を交わすたびに漏れる息は白い。都会の中でもわたしたちの住まいは明かりの少ない土地のはずだが、それでも星を確認するのは難解なことだった。よく晴れた冬の夜でも、それは変わらない。
公園にいるのは二人だけで、厚手のダウンジャケット着こんだ姿は宇宙飛行士に似ていた。わたしたちは手を繋いだまま滑り台をのぼる。片手