双目糖子|toko zarame

滲んだ温度のままでいて 目標:死なないこと

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生きづらい人生には、ナレーションをつけて

 『大豆田とわ子と三人の元夫』をとても楽しみにしている。わたしのだいすきな東京03の角田晃広が出ているので、放送前から観ようと決めていた。友人からも「大豆田とわ子見た?角ちゃん出てるよ!」とわざわざ連絡がきたくらいである。  先ほど二話の放送があった。録画をしているので、明日にでもゆっくり見ようかなと思っていたが、始まったらテレビの前から動けなくなり、岡田将生バージョンのエンディングまできっちり見てしまった。 ※ここからは二話の内容に少し言及するので、ネタバレにご注意くだ

    • 2/23〜3/1 日記

      2/23(木) 2/24(金) 2/25(土) 2/26(日) ブラッシュアップライフ第8話の放送日。観終わるといつも決まって、人生をもう一周できたらどうしてやろうかと考えてしまう。それから記憶がないだけで今が人生二周目かも、とも。もしそうなら気になるあの人になにか送ってみたりしなかったり、どうしよう。 2/27(月) 2/28(火) ラーメン屋の角を曲がると、大体の確率で蚊取り線香の匂いが鼻を掠める。そのたびに大きく息を吸って夏を恋しがるのだけれど、今日は余計に夏

      • 2/9〜2/15 日記

        2/9(木) 2/10(金) しにてえといきなきゃ、を交互につぶやきながら家路を急ぐ。酔っぱらいである。 2/11(土) 近所にある家具屋で閉店セールが行われていたので、ヴィンテージデスクを買った。ひとまず家の前まで運び、それから階段をあがり、壁を傷つけないようにゆっくりと進んでいく。もしこんなとき人手があればと思ってすぐさまかぶりを振る。ひとりで生きるとはこういうことなんだろう。 2/12(日) 風がやけに肌触りがよくて春を思い出す。心なしか足取りが軽いのは重たいコー

        • 2/2〜2/8 日記

          2/2(木) 2/3(金) 普段、社内にあまり会話はない。それはそれで落ち着くのだけれど、何を見て何を聞き何をしているのかよくわからない。だから、今日みたいに立ち話をしてみると、みんないろんなことを抱えていることを知る。ひとりよがりにならずにいたいものです。 2/4(土) ざわついた夜は本を読む。それは、逃避行。読むならできるだけ遠いほうがいい。野を越え山を越え、海を渡って空を駆ける。宙まで行ったっていいんだから、とにかくわたしを連れ出して。 2/5(日) スーパーに行

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        • 水曜日の水槽
          9本

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          1/26〜2/1 日記

          1/26(木) 1/27(金) お湯が止まったんだよね、というと、お湯にたぶらかされてるね、っていわれた。たぶらかされてるのかと思うと、途端に憎めなくなってなんだか水道管の凍結すら愛おしく感じるが、それにしても寒い。 1/28(土) 定食屋で小鉢のありがたみを嚙み締める。耳はどうしてふたつなのかとか、口はお腹にもあったほうが便利じゃないかとか、人体の仕組みを知らないとんちんかんな会話を繰り広げる。古本屋に行ったら、あまりにも深すぎる本を入手してしまう。そんな豊かな日。

          1/19~1/25 日記

          1/19(木) 1/20(金) お母さん、わたし、この町で友人ができるかもしれません。もしかすると、もう友人なのでしょうか。いくつになっても、仲間外れはさびしくて、仲間入りはうれしいものなのですね。 1/21(土) 電車にて。快速電車の停車駅でたくさんの人が降りていく。隣に座っていた人も本を閉じて降りていった。はじっこが空いたのでひとつずれる。すると向かいのマダムもすっと隣へ。立ち上がり、わたしが右足を、マダムが左足を、横に出してそっと座るまでの、その一連の動きが見事にシ

          1/12~1/18 日記

          1/12(木) 1/13(金) ひとつ詰まると、またひとつまたひとつと滞る。デスクが散らかるのと比例して、次第に脳もバグを起こす。しかし、ひとつがハマると、またひとつまたひとつと解消されていくのだった。なんだかまあるく収まった日だなあ。 1/14(土) 渋谷、新宿、池袋。人も、ものも、ことも集約されている街が苦手だ。情報量にくらくらしてくる。それでも集まる街には、何かと用事があって。人の波をかいくぐり、映画館、百貨店、ファッションビルを巡ると、チケットカウンター、ランジェ

          1/5~1/11 日記

          1/5(木) 15時のアメ横は正月が永遠かと思われるほど、賑わっていた。今日は仕事始めの日である。にもかかわらず、カタコトのオーダーが飛び交う寿司屋で、レモンハイをちびちび飲んでいる。わたしと、社長、上司、同期。昼から酒を飲むことにあまり抵抗がなくなってきた。急を要する仕事はないのだからいいだろうと開き直っている。「サボるときはサボる」というのはこういうことなんだろうか。 1/6(金) 「キックボクシングどうでした?」と聞かれて、「楽しかったけど、上手にできなくて恥ずかしか

          もう二度と会うことのないあなたが、わたしのことを祈るな。

            最近、転職活動をしている。社会的な居場所をがないというのは、どうしてこうも心許ないのだろう。時間は膨大にあるのに、文章を書く気にもなれずにいる。何通目かわからないお祈りメールを読んでは、ため息をつく日々が続く。  通らない書類に、苦悶の表情の転職エージェント。ノルマにならない人材でごめんなさい、と心の中で謝罪してみる。通ったと思えば、早期退職に対する説教まがいの尋問。就職活動をサボって選んだ会社に入社した時点で、続けるも地獄、辞めるも地獄だったことを今更知る。 この度

          もう二度と会うことのないあなたが、わたしのことを祈るな。

          夜の乗り越え方。呼吸が上手くいかない夜は『銀河鉄道の夜』を読む。ケンタウル祭の夜、をじっと読む。今夜は銀河を歩けたら、どれほどいいだろう。ジョバンニと冷たくなった胸を寄せ合う。みーんなみんな馬鹿だ。ザネリなんて大馬鹿さ。銀河に想いを馳せながら、ひどく静かな夜を急ぐ。

          夜の乗り越え方。呼吸が上手くいかない夜は『銀河鉄道の夜』を読む。ケンタウル祭の夜、をじっと読む。今夜は銀河を歩けたら、どれほどいいだろう。ジョバンニと冷たくなった胸を寄せ合う。みーんなみんな馬鹿だ。ザネリなんて大馬鹿さ。銀河に想いを馳せながら、ひどく静かな夜を急ぐ。

          心臓と喉の隙間に違和感を覚えて、「定期的にあるやつ」と呟く。健康診断や人間ドックでは見つからない、それ。それは、春の日差しを肥やしにして、豊かに不安になるから恐ろしい。ただそれをどうしようということもなく、そこにあるなあ、と認識しておくだけだ。春をやり過ごすだけで、手一杯である。

          心臓と喉の隙間に違和感を覚えて、「定期的にあるやつ」と呟く。健康診断や人間ドックでは見つからない、それ。それは、春の日差しを肥やしにして、豊かに不安になるから恐ろしい。ただそれをどうしようということもなく、そこにあるなあ、と認識しておくだけだ。春をやり過ごすだけで、手一杯である。

          無題。文章も書かずになにをしているのだろう。いつまでも鳴らないスマートフォンを見つめています。不毛だとわかっていても、集中できないので、こうするしかないようです。今日のトピックスはバイク、おっぱい、資産運用、カップ麺でしたけれど、それが健康か不健康は定かでない。

          無題。文章も書かずになにをしているのだろう。いつまでも鳴らないスマートフォンを見つめています。不毛だとわかっていても、集中できないので、こうするしかないようです。今日のトピックスはバイク、おっぱい、資産運用、カップ麺でしたけれど、それが健康か不健康は定かでない。

          日記。『月の丘』だけが、今夜のわたしを救える気がしている。こういうテンションはデフォルメだから心配しないで、とふと思う。それでももし、これがあなたの毒になるなら、ぽつりと、ごめんを差し出したいから、それを餞にして、どうか、さようなら、させてね。

          日記。『月の丘』だけが、今夜のわたしを救える気がしている。こういうテンションはデフォルメだから心配しないで、とふと思う。それでももし、これがあなたの毒になるなら、ぽつりと、ごめんを差し出したいから、それを餞にして、どうか、さようなら、させてね。

          お風呂でひとりごちにさびしいな、とつぶやく。それは寂しいな、ではなく「さ、び、し、い、な」なのだけれど、反響したさびしいな、は行き場をなくし、泡に埋もれた。シャワーで洗い流すと、泡と一緒にさびしいな、は流れていった。わたしのさびしいな、は今どこだろう。排水溝を辿っているだろうか。

          お風呂でひとりごちにさびしいな、とつぶやく。それは寂しいな、ではなく「さ、び、し、い、な」なのだけれど、反響したさびしいな、は行き場をなくし、泡に埋もれた。シャワーで洗い流すと、泡と一緒にさびしいな、は流れていった。わたしのさびしいな、は今どこだろう。排水溝を辿っているだろうか。

          今日の花日記。ブルースターという、紫陽花を一欠片だけ咲かせたような青と紫の混じった花に惹かれた。組み合わせで、ホワイトチューリップとニゲラという、野草にほんのりと淡い白の花弁をつけた花を選んだ。それから、グニユーカリを買った。店員さんが、花の名前をレシートに書いておいてくれた。

          今日の花日記。ブルースターという、紫陽花を一欠片だけ咲かせたような青と紫の混じった花に惹かれた。組み合わせで、ホワイトチューリップとニゲラという、野草にほんのりと淡い白の花弁をつけた花を選んだ。それから、グニユーカリを買った。店員さんが、花の名前をレシートに書いておいてくれた。

          水が美味しいので安心する。それは一種のバロメーターで、心と身体の均衡が保たれているということ。もしかすると、科学的でホルモン的な、なにかで。色を求めてしまうのは、誤魔化したい不調があって、それは大袈裟でなく、なんとなく嫌な気分とか、そんなことで。少なくとも、無色透明は視えすぎる。

          水が美味しいので安心する。それは一種のバロメーターで、心と身体の均衡が保たれているということ。もしかすると、科学的でホルモン的な、なにかで。色を求めてしまうのは、誤魔化したい不調があって、それは大袈裟でなく、なんとなく嫌な気分とか、そんなことで。少なくとも、無色透明は視えすぎる。