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沼の底から ― どろどろエッセイ

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書きたくなったことを気ままに書きます。テーマは特にありません。ときにどろどろしているかもしれません。
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#コラム

自衛官はたっぷり食べていますよ(ご心配無用)

 自衛隊の3等空佐が食堂でパンと納豆を多めにとったら停職10日になった、というニュースがあって、食事くらい充分に食べさせてやれとか、満足な量を食べさせてないのがおかしいとか、なぜ悪いのかまったくわからないとか、まあ、そんな感じの声が非常に多かったのですが……  まず、前提として言っておくと、自衛官は充分すぎるほど食事は与えられています。  ……私、元自衛官です。だいぶ前ですけど。その経歴の上に立って証言しています。  で、自衛官に食事は充分に与えられています。  どれくら

ガキ大将たち

 北はがんがんミサイル打って、核実験して、軍拡していて、不気味だし怖いし何考えているのかわからないなと。  それはまあそうなんだけど、そういうのはやはり外側から見ている考え方なのだろうなと、ふと思いました。  単純に言ってしまえば、まず、北は強くなろうとしているのでしょう。  強くなったあかつきに何をしようと考えているのかは知りませんが。全世界相手に戦争を起こすほど馬鹿ではないと思いますが、南朝鮮を攻撃して統合することくらいは考えているかも。  それはともかく。  A君

日野皓正氏のビンタニュースと、映画『セッション』

 日野皓正氏がコンサート中に中学生を往復ビンタした、それはこの中学生がソロパートでなかなか演奏を止めなかったせい、というニュースを耳にして、すぐ思い浮かんだのは映画の『セッション』で、この関連性について書こうと思っていたのだけど、どうやら同じ連想をした人は多かったらしく、すでに記事にすらされていた。  いまさら同じことを滔々と書いても仕方がないので、軽く書くにとどめておきましょう。  映画『セッション』は、学生のドラマーの主人公と、その教官で指揮者のフレッチャーの物語。  

職場での着替えの勧め

 出勤というものについて不快なことは多数あるが、夏場に関しては、なんといっても出勤時に汗みずくになること。  自宅から駅まで徒歩1分、駅から会社まで徒歩1分、というような環境ならそんなこともあまりないのだろうけれど。今現在にいたっては両方合わせて30分近く歩いている。  全身、汗まみれだ。朝からいきなり汗まみれになるこの不快感。  そこで、着替えを持っていって、職場に着くとすぐ着替えるようにしている。  疑問なのは、同じことをしている人がほかに誰もいないということだ。今の職

宮本輝は知っている

 違いのわかる男なのです。  ダバダー。ダバダバダー、ですよ。  あの頃、宮本輝氏はずいぶん大人の男に見えていたけれど、久しぶりにネットで観てみるとえらく若くて驚きました。あんなに若い頃から違いのわかる男だったのですね。  第157回芥川賞の宮本輝氏の選評が物議をかもしています。  この件については、もっと早く書いておこうと思っていたのだけど、いろいろあって少し出遅れてしまいました。  さて、宮本輝氏の選評ですが、どうやら「もはや差別発言」であるらしく、宮本輝氏は「老害」

守ってはいけない?

 北朝鮮のミサイル発射予告を受けて万が一の事態(ミサイル落下、破片落下)に備え、中四国4県にPAC3(地上配備型迎撃ミサイル)が配備されましたね。  まあまったくなにもないよりは少し安心ですねと思っていたら、現地の人たちは、防備を固めたことにより北朝鮮に刺激を与えて核戦争につながるかもしれない、などと不安がっている。とかというニュース。  この記事によると、どうやら、政府は国民の心配をあおっていて、冷静さを失っているらしい。  えっ! そうなの!?  完全無防備なほうがいいの

失言ホイホイ

 問題行動をtwitterでみずから公開する事件が一時期頻発していて、それで、バカッターとか、馬鹿発見器とか、なんたらホイホイとか、そんなふうにtwitterが揶揄されていたこともあったが、ひょっとすると政治家にもそんな仕掛けがあったりして……  政治家になると失言したくなるとか。  おっしゃあ、政治家になったぜえ。華麗に失言するぜえ!  なんて。  失言せざるをえないような甘いなにかがあるのか?  ポコポコくだらない失言をして勝手にどんどん自爆していく政治家たちを見ていて、

絶滅危惧種を食い尽くす人々

 ニホンウナギ始め、日本で食べられている鰻がみな絶滅危惧種に指定されているが、日本では相変わらず鰻まみれ。  スーパーでは鰻が大量に並び、時間帯から言ってもそれ廃棄でしょ……という状態を見ていると「おかしい」としか思えなくなってくる。  鰻、絶滅の危機にあるのわかってる? 食いまくっている場合じゃないでしょう? なんて声もむなしくなるほどSNSでも鰻丼の写真があふれていて。  たぶん根本的に観点が違うのかもしれない。  鰻の絶滅について書いている記事を見ても、どこもたいてい

退会や休会の経路のわかりにくさについて

 最近のサイト……というわけでもなく、たぶんずっと前からなのだろうけど。  会員制のサイトなら「退会」や「休会」。  そうでないところでも「ログアウト」とか。  そのあたりの作りやリンクなどが異様にわかりにくいところが多いのだが、あれはどうしてなのだろう?  ぼくの場合、ログインしっぱなしというのはあまり好きではなくて(セキュリティ的に)、用が終わったらさっさとログアウトしたいのだけど、たかがログアウトするだけなのにその場所が見つけられず無駄にあちこち探しまくってしまうこと

誰にでもできる(できない)接客業

 コンビニストアやスーパーあたりで顕著なのだが、明らかに接客に向いていない人が店員をやっていることがある。  接客態度のひどさもあるが、それ以外の部分でも……実際にうちの近くのスーパーには、毎回必ず袋をくれるのを忘れる人(ほんの数分前にお願いしているにもかかわらず)がいたり、たいしたことでもないのにパニックのようになってしまう人がいたり。商品をレジに通すタイミングや清算などの手際が異様に悪い人もよく見かける。  ああ、この人はこの仕事に向いていないなあとわかってしまうのは、

内輪の人間を呼び捨てにするおかしな常識

 職場あるいは社会人として常識とされている事柄はいくつもあるが、あらためて考えるとおかしいんじゃないの? というものも多いと思う。  その中で個人的に少し気になる社会人マナーの話をひとつ。  ジャンル的には敬語の部類に入るのかな。  外部の人間に対し、内部の人間を呼び捨てにするマナー。 「山田に伝えておきます」とか。 「木村から話をさせます」とか。  その山田氏や木村氏が、上司であったとしても年上の人間であったとしても関係ない。「うちの者」なのだから呼び捨てが当たり前、とい

存在の耐えられない危うさ

 過去、いくつかのホームページやブログを運営し、やめてきた。  やめた理由は細かく言えばいろいろあるが、ひとことで言えば「嫌になったから」であり、なぜ嫌になったかと言うと、意味を見いだせなくなったからである。  書いても書いても何の反応もない。  作品を公開しても読まれない。  そもそも訪問者がいっこうに増えない。  SNSや様々なプラットホームができている今ならばひょっとするとまた少し事情が変わってきているかもしれないが、その頃は無名の人間が集客するというのはかなり難しか

マイノリティ的文学活動について思う

 このところ(といっても数年前からだが)、出版社を通さず自力で出版、あるいは自分で出版社(らしきもの)を立ち上げるケースがいくつか見受けられる。  同人活動ではない。あくまでプロ活動の一環としてだ。    電子書籍はじめ、昔は存在していなかったタイプの様々なサービスが増えていて、そういったことを始める敷居が低くなってきているのだろう。  そのうちのいくつかは、既存の出版社で思うように活動できなかった人たち、あるいはなにかしらの不満がある人たちが、「チャンスにめぐまれていないだ

"1千万の年収が欲しかったら"の話

「1千万の年収が欲しかったら、自分で500万稼いで、500万稼ぐ男と結婚しろ」。  そんな言説を読んで、これは納得、本当そうだよね、すてき、などと言っている女性を、以前、通りすがりに目に(耳に)したのである。  唖然としてしまった。  いまなお、唖然としつづけている。  たぶん視点の問題なのだけど。  自分だけの立場で物事を考えるか、他人の立場で物事を考えるか。  とりあえず言いたいのはこういうこと。  自分で500万稼いで、500万稼ぐ男と一緒になり、そして1千万自分