絶滅危惧種を食い尽くす人々
ニホンウナギ始め、日本で食べられている鰻がみな絶滅危惧種に指定されているが、日本では相変わらず鰻まみれ。
スーパーでは鰻が大量に並び、時間帯から言ってもそれ廃棄でしょ……という状態を見ていると「おかしい」としか思えなくなってくる。
鰻、絶滅の危機にあるのわかってる? 食いまくっている場合じゃないでしょう? なんて声もむなしくなるほどSNSでも鰻丼の写真があふれていて。
たぶん根本的に観点が違うのかもしれない。
鰻の絶滅について書いている記事を見ても、どこもたいてい「食べられなくなる」問題について書いているんですね。これが根本的に違うのではないかと。
問題は、食べられなくなるかどうかじゃなくて、種が絶滅しかけている、ということでしょう。大変なのは「種が絶滅」することであって、「食べられなくなること」ではないでしょう?
それを「食べられなくなる」問題にしているものだから、うわあ大変だ、今のうちに食べなくちゃ、食べられるうちにしっかり食べなくちゃ、なんていう人も出てくる。そういう思考の人が世の中に大量にいるというのは、商品が品薄になったときに買い占める人が涌いて出ることからもわかる。そして絶滅危機が加速する。
とりあえず、世界的にも絶滅危機が叫ばれだしているのに、うわあ鰻が食べられなくなるぞーと言って食いまくり、鰻を食べてスタミナつけようという広告をあちこちにあふれさせ、食材としての鰻を廃棄するほど店に並べている様子って、とても恥ずかしいものがある。
え? 恥ずかしくなんかないって?
そうですか……
それはそうと、鰻ってそんなにおいしいですか?
実を言うとぼくは嫌いで、大人になってからはもう食べたこともないんだけど。
タレはおいしいですけどね。
子供の頃は親のせいで食卓に出ることもあったけど、ほとんどタレでごはんを食べていました。
キャベツにあのタレつけて食べても美味しいですよ。たぶん。
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