通勤の道はなんだか楽しい。
以前、通勤の道を変えたのだけど、
あれからまた変わった。
今は2-3通りの道順を気分次第で選んでいる。
でも最近一番通るのは、最初に大通り。
自宅から下りてまず大通りに出ると、車通りは多いが、太陽光が通りの真下に差して影がなく明るい。
大通りからの通勤は、迂回する形になるから1番遠くて避けたいと思っていた。
でも春めいてきたこの時期。
大通り沿いの大きめの公園では桜が咲き、そのあたりを散歩する人が増えて、なんだか嬉しくてあったかい。
太陽光を浴びているのもあるが、気持ちがあったかくなる。
ついでに、ビタミンDも補えて身体も活発化する。
よし、気持ち良い。
ある程度心があったまってから、日陰の裏道に入っていく。
このパターンが今のベスト1。
たかが通勤、されど通勤なのだ。
でも少し廻っちゃうから、もうちょっと早く家を出ないと。
朝礼ギリギリ。
歩くというと、わたしは小学生の頃の登下校を思い出す。
家から学校までたぶん2-30分くらいあって、長く歩かされた。(当時の体感)
で、その長い登下校の時間で、1人密かに楽しむことがあった。
それは、靴をわざと引きずり気味に歩くこと。
ゴムの靴底とアスファルトが擦れ合って、鈍く「ズッズッ」と鳴る音に萌えていた。
アスファルトが粗ければ粗いほど良い。
ゴロゴロした感覚の萌える音を靴底から発してくれる。
むかしの道は、洗い出しコンクリートみたいな小さい石が混じったような粗めのアスファルトだったから、コケるとめちゃくちゃ痛かった。
けど、そんな道でいちいち「ズッズッ」と足を引きずらせていた。
だから、わたしの靴はゴム底の溝が早くなくなっていったに違いない。
お母さんごめんなさい。
要は、わたしは靴ズリ音フェチなのだ。
自転車でもなく車でもない通勤である今、
その小さい頃の記憶がふとよみがえった。
そして、今もたまーに、歩きながらワザと粗めのアスファルトでズリズリ言わせていたりする。
ああ、やっぱり好きだー。
子供たちに歩き方を注意する資格はないようだー、わたしには。
仕事の前後は、意識は仕事から離すようにしている。
頭の中は帰宅して何食べようとか、途中のATMに寄ろうとか、靴を引きずりながら、したいことを考えている。
だから、わたしの通勤の道はなんだか楽しい。
_終わり