A @アイオワシティ徒然日記

🇰🇷x🇯🇵 Sociology Ph.D. student at U Iowa, interested in Racism & Xenophobia. Fulbrighter. | ICU🇯🇵(17)→LSE🇬🇧(18)→Consulting→Iowa🇺🇸(23-)

A @アイオワシティ徒然日記

🇰🇷x🇯🇵 Sociology Ph.D. student at U Iowa, interested in Racism & Xenophobia. Fulbrighter. | ICU🇯🇵(17)→LSE🇬🇧(18)→Consulting→Iowa🇺🇸(23-)

最近の記事

Aftermath - それでも日常は続く

その日 - 5時にいつも通りぱちりと目が覚め、わずかに出ている顔を撫でる冷んやりした早朝の空気から避難するようにもぞもぞと頭ごと温いフトンに潜り込みながらスマホで「結果」をチェックした私はー自分でも驚いたのだがー思ったより感情的な揺れを感じなかった。もちろん、トンと胸を突かれたような小さな衝撃はあったと思う。でも、そうか、やっぱりそうだったか、と思うと同時にまぁなら、なぜそうなったのかの説明を作るのが仕事だよなぁ、頑張らないとと謎に使命感を新たにするなどしたのだった。ビッグす

    • 徒然報告 @11月頭、大統領選開票前夜

      博士課程の旅路というのは、いくつもの山を順に超えていく感じだなと思う。一つ山を越えたらまた別の山がある。歩いているときは今歩いている山で頭がいっぱいになってしまうけれど、多分5年後には山脈を超えているんだろう。山は人によって違う部分もあるし、一般化できる部分もあるんだろうと思う。 私の場合最初の山は、"言語化・文章をコンスタントに生産するhabitの確立"だったと思う。今、次の山 - "中期サイクルを作る"にいる、というのが最近の感覚だ。この中期サイクルというのは、質的なア

      • the 徒然草 @学期折り返し地点 vol2

        学期の折り返し地点までもうきてしまった。昨年と比べると時間が一瞬で過ぎていく感じがする。と書いたところで昨年の学期折り返し地点投稿を見たが全く同じように「びっくりするくらいあっという間だった」と書いていた。結局毎年こんな感じなのかもしれない。 最近はどんな感じかというと、昨年は3単位の授業を3個とっていたのだが、今学期は3/9を自分の研究用(reading hour)にあてていて、授業は2個 (統計とsocial psychology) とっている。自分の研究の推進力がグイ

        • 免許、そして気持ち悪さについて

          免許を、やっと取った。まだ実技試験が必要ではあるけれど、免許を持っている成人を助手席に乗せていれば運転可能な状態にはなった。 春先まで日本の免許センターで発行してもらった国際免許というやつがあったのだが、一年が有効期限なのと、こちらに在住する場合やはり現地の免許を取らないといけない。でもTAを始める今年度までSSN (Social Security Number) がなかった私は (それは割と生活面が色々かなり不便) 一年経ってやっとテストに申し込めた。 免許は発行元が州な

        マガジン

        • 渡米準備
          5本

        記事

          2年目ということ: 「いらっしゃい」

          まだ学期が始まって一週目なのだけど、忘れないうちに書き留めておきたいと思い、書いてみる。 ジムでランニングをしながらよくPodcastを聴くのだけれど、先日「Talk of Iowa」という、NPRネットワークの一部だというアイオワ公共ラジオ局の番組を聞いてみた。なぜ住み始めて一年も経ってから聞き出したのかと言われるとスミマセン…という感じなのだが、平たく言えば一年目は適応に精一杯で、余暇までアメリカに染まっていられるかという感じだったかもしれない。まぁそれでなんとなく聞い

          2年目ということ: 「いらっしゃい」

          8月の終わり、2年目の始まり

          ブログからすっかりご無沙汰してしまったけれど、私は元気です。 *** 1年目の夏休み、もとい「夏学期」は、必要な"断絶, 中断 (interruption)"の期間だったように思う。社会学が何たるかの基礎を持たずにやってきた一年目の私は、次から次へと降ってくるクラスリーディングの消化、そして再構築に追われていた。目の前に提示された世界に、まずは馴染むことで精一杯だった。そしてそれは、必要なステップだったと思う。 コンサルとアカデミアの違いは色々あると思うけど、先行議論・思

          8月の終わり、2年目の始まり

          ハワイ:亡国の記憶を辿る旅

          ハワイというと常夏の気候に真っ青な海を連想する人が多いと思うが、私にとってその地は20年来の古い友人が研究をしている土地だった。 だからアイオワから東アジアへ帰る途中経由地としてハワイに降り立った私のスーツケースの中には、水着の一枚も入っていなかった。(実際一週間の滞在期間中、常夏のリゾートらしいことをしたのはアサイーボウルを食べながらワイキキビーチの喧騒を眺めていた1時間くらいだった。私も友人もマリンスポーツやビーチでchillすることにそれほど興味が無いタイプだった。)

          ハワイ:亡国の記憶を辿る旅

          ゴーストタウンでの2週間 (とサマートリップへ)

          学期が終わってからきっかり2週間ほど。ホノルルへ向かう便を待つ空港で今日の記事は書いている。 ちなみに、アイオワ大学の最寄り空港はCID (正式名称はイースタン・アイオワ空港…だが看板などの表示名は"Cedar Rapids") というローカル空港で、アイオワシティから車で20-30分程。大学とリムジン会社が契約をしていて、学期初めと終わりの一定期間はとてもお得になる (Uberの半額ほど)。まぁ2週間も経っているのでその期間は過ぎているのだが、それでもUberとほぼ同額で

          ゴーストタウンでの2週間 (とサマートリップへ)

          【夏休み不定期コラム】アイオワについて〜アイダホでもオハイオでもありません〜

          お掃除大好きマンなので学期終了と共にこれ幸いと学期中せっせとリスのごとく溜めまくっていた「あとで読みたいもの」山を消化しているのだが、州都デモインに行った時に仕入れてきた色んな情報から独断と偏見でアイオワについてのfun factsをまとめておこうと思う。アイダホでもオハイオでもない愛すべきアイオワについてのイメージを本記事からちょっとでも持ってもらえたら嬉しい。 1. The Hawkeye State 〜タカの目州〜 アイオワ州の愛称だ。そもそもアメリカの州はみんな愛

          【夏休み不定期コラム】アイオワについて〜アイダホでもオハイオでもありません〜

          書くということ:1年目のまとめ

          春学期が終わった。そして1年目が終わり、長い夏休みに突入した。 秋学期の終わりもそうだったけれど、強烈な解放感というものはない。じんわりした達成感はあるけれど、3つの授業の3つのペーパー (計2万wordsほど)を出し終わっても、翌日も、その翌日も、結局朝起きて何かしら読んでいた。なんなら最後の統計のペーパーをポータルで出した後、一旦出しましたが分析をもう少し発展させられると思うのでフィードバックを頂けると嬉しいです、とメールを送ったところ、30分後に"Sure"ときて、更

          書くということ:1年目のまとめ

          学会と先生:4月前半の進歩

          あっという間に4月半ばだ。2週間前まで雪が降っていたアイオワでも一昨日昨日と25度以上の夏日になり、生ぬるく湿った風はどこか日本の春 (というか初夏) を思い出させる。 学期末まで30日を切り最後の追い込みモードに入っている訳だが、長い旅路の一時点、その時にしか見えないものがある。だから私は今日も書く。いつか今見えているものは見えなくなるから。 *学会 ミネアポリス、アトランタ、と出かけたばかりだが今度はアイオワ州都デモインで開催された中西部社会学会 (MSS) に行っ

          学会と先生:4月前半の進歩

          現実主義的理想主義と実証主義への適応

          3月中旬に一週間あった春休みは(北の)お隣ミネソタ州のミネアポリスにでかけてみたり (車で片道4時間ほど)、先週はフルブライトのエンリッチメントセミナーで南部ジョージア州のアトランタ (飛行機で2時間ほど)に後半ずっといたりしたので、中々バタバタしていて落ち着いて思考を言葉にする時間が取れなかった。 3月があっという間過ぎて気付けばもう4月、というか一年目の終わりが見えかけている事実に ("end of year deparment lunch"というインビテーションが飛んで

          現実主義的理想主義と実証主義への適応

          時間というthird variable, exploratory artとしての研究, 学ぶhabitus

          昨日深夜に2本のproposalを出し終えた。若干ほっとしているものの、proposalを出したということは道筋が見定まりTo Doが明確になったということでもある。別にゴールでは無いので、いわゆるプロジェクト最終報告的な打ち上がり感は無いのだが、それでも小さな山をまた一つ超えたというじんわりした達成感は大事にしたい。 世間では研究者というものはどういうイメージだろう。小さい頃「学者」という言葉で想像していたそれは、"本の山に埋もれ古い文書を漁っているヒゲの生えたおじさん"

          時間というthird variable, exploratory artとしての研究, 学ぶhabitus

          あれやこれやの雑務と完璧主義の脱皮:2月の日常

          マイナス30度の冷凍庫のような1月も過ぎ去り、気温がプラスになったこの頃は半袖短パン勢がちらほら見受けられ、キャンパスはすっかり春模様だ。(東京の温室で育った私にとってプラス5℃はしかしまだ寒いので、半袖短パンで風を切ってランニングしている学部生に追い越されながらモコモコダウンでノソノソ歩いている。) 最近はどういう訳か研究がどうというより、To Doリストがパンパンな感じだ。 奨学金の更新手続き・新規申請、学部の報告書提出、確定申告などなど。この間やっと来年度の家の内見・

          あれやこれやの雑務と完璧主義の脱皮:2月の日常

          初めての病院と温かさと

          そう、新学期が始まりやっと2週目という所なのだが、病院にかかる羽目になった。 "なんとなく痛い気はしていた" のだが、海外で病院に行くことに嫌なイメージしかない私は行かずに済むなら極力行きたくないので努めて無視しようとしていた、のだが流石に出血を見て震え上がってしまったのと、耐えきれない刺すような痛みになってきたので (そもそも悪寒で歩けなかったのでZoom参加にしてもらっていた) クラスを途中で抜け、病院に駆け込んだのだった。 結果、幸にして重い何かという訳ではなさそう

          初めての病院と温かさと

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          世のPh.D.課程の皆さまは冬休みいかがお過ごしだろうか。私はといえば学期期間中に目をつけておいた本の消化や来学期に向けた準備、気ままに古い本の整理をしたりしてのんびり過ごしている。 先日、Derrick BellのFaces at the Bottom of the Wellの邦訳 (「人種主義の深い淵ー黒いアメリカ・白いアメリカ」中村輝子訳) を読んだ。同じデパートメントの人が、人生を変えた一冊だから是非 (授業で出てきたパートだけでなく) 通して読んでみて!と全体メー