傾聴にマインドフルネスが必要な理由
「傾聴を学びたい。カウンセラーの養成講座などを受講するのはどうですか?」と質問を受けました。
私は「講座を受講するよりも、まずはマインドフルネスの瞑想を毎日行った方が良いですよ。」と即答。
傾聴とマインドフルネスは何か関係があるのでしょうか?
本当の意味で人の話を聴くためには、マインドフルな状態になることが絶対に必要です!!
「今この瞬間」に「ただそこに居ること」が傾聴で最も大事な要素だからです。と言うより傾聴に必要なのは「これ」だけです。
巷の傾聴講座でよくある「共感(共感的態度)」「うなづき」や「オウム返し」「要約」は場合によっては傾聴の邪魔をします。
なぜならそこには「意図」が入るからです。「意図」が入った状態はマインドフルネスではありません。
一般的に行われている傾聴講座でいくら傾聴(傾聴と呼ばれるもの)を学んでも、傾聴が出来るようにはならないのは講座の中に「マインドフルネス」の要素が一つも入っていないからです。
マインドフルネスを無視して「意図」ばかりを学ぶと、逆に傾聴が出来なくなります。
表面的には「うなづき」や「オウム返し」をしているので傾聴が出来ているように見えますが、対面している相手からすれば違和感(気持ち悪さ)しかありません。
傾聴を学んだ人の話の聴き方が「ウザい」と感じたことはありませんか?
それが違和感であり、違和感の正体は「話を聴こう」という「意図」なのです。
「相手に肯定的な関心を向けましょう」と教えてる講座もありますが、肯定的な関心は「すでにある」ものなので「意図」ではないのです。
「肯定的な関心を向けよう」と思うのは完全に過ちで、相手に違和感しか与えません。
臨床心理士や公認心理師のレベルになれば、ここでお伝えしたことを理解している人もいると思いますが、一般的な傾聴講座で学んだ人(講師も含めて)はまず知らないと思います。
傾聴に関する書籍を何冊か出している臨床心理士の人ですら知りませんでしたから・・・
話を聴くときに「共感(共感的態度)」「肯定的な関心」「話しを聴こう」「相手を受け入れよう」といったものは一切必要ありません。
これらはただの言葉であり、話を聴くときに邪魔にしかなりません。話を聴こうとする態度や考えもです。
必要なのは「今この瞬間」に「ただそこに居ること」だけ。
もちろん簡単ではありません。一般的な傾聴しか学んでいない人の中には言ってる意味がわからない人もいるでしょう。
マインドフルネスの瞑想に取り組んで「今この瞬間」に「ただそこに居ること」を体感できれば、お伝えしたことが腑に落ちると思います。
マインドフルネスの瞑想に取り組んでみてください。