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マインドフルネスは護身術である

格闘技は護身に役に立つ?

近年、護身のためのワークショップやセミナーが増えている印象です。世の中が物騒になってきているからでしょうか?

私も過去に護身術のセミナー等に参加したことがあります。そこで取り組んだのは「相手がこう来たらこう動く」といったパターンでした。

しかし実際に襲われる場面でそのパターン通りに事が進むとは限りません。

「相手がこう来たら・・・」は自分勝手な思い込みです。相手がどう来るかは相手が決めることです。しかも相手は一人とは限りません。

パターン通りの動きと対処法を学ぶのは無駄とは言いませんが、それ以上に臨機応変に対応する力の方が大事なのでは?とその時に思ったことを覚えています。

格闘技は護身に役に立つのか?という議論があります。

SPや元特殊部隊の人は「ナイフなどの武器を持っている相手の場合にはあまり役に立たない」と言います。

「素手対武器」は素手が圧倒的に不利であり、しかも襲ってくる相手は殺す覚悟の本気であることがほとんどです。生半可な格闘技では対処できないとのことです。

護身と聞くと戦うことを想定する人が多いのですが、バトルは最終手段です。「100%勝てる時でなければ逃げるのが最善の手段」と護身のプロ達は口を揃えて言います。


護身に欠かせない能力

護身で最も重要なのは、格闘技ではなく事前に危険を回避することではないでしょうか?

犯罪大国アメリカの研究によると、事前に危険をキャッチ出来た場合は8割の確率でその危機を回避できるそうです。

護身と聞くと一般的に「格闘技を身に付けなければ」と考えますが、それ以上に必要なのが危険を察知する能力なのです。

つまり目の前の情報を短時間で出来るだけ多くキャッチして、その情報を危険かそうでないかを一瞬で処理できる能力が必要ということです。

幸いなことにこの能力は、訓練次第で誰にでも習得可能です。

格闘技の習得であれば体格や体力、年齢などが関係してきますが、危険を察知する能力は年齢も性別も体力も関係ありません。

むしろ女性や子供、体力のない人は積極的に身に付けるべきです。


違和感を察知する能力

ではどうやって危険を察知する能力を身に付けるのか?

それは目の前の相手をしっかりと観る、その場の環境を観るといったことを日常の中で行うことです。

現代人は思考やイメージに強く囚われているため、相手やその場の環境を観るが苦手です。そんなことを意識したこともない人が大半でしょう。

囚われた状態で目の前の相手や環境を観ることは不可能です。まずは囚われから抜け出す必要があります。

囚われから抜け出すには「自分が今どのような状態にあるか?」に気づかないといけません。

頭の中にどんな言葉やイメージが浮かんでいるのか?
何を感じて、それに対して何を考えているのか?
どこに注意を向けているのか?それは意図的か?無意識か?

など「今この瞬間」の自分を第三者的に観るのです。これはマインドフルネスの瞑想そのものです。

私が「マインドフルネスは護身術になる」と言うのは、マインドフルネスの継続によって囚われから抜け出し、相手と環境をしっかりと観ることが出来るようになるからです。


歩きスマホ、イヤホンは論外

ここ数年、街中でよく見かける「スマホを見ながら歩く」「イヤホンをつけて歩く」というのは護身という観点から見れば最悪です。

目と耳は大量の情報をキャッチする重要な感覚です。それを公の場で自らシャットアウトするのは自殺行為でしかありません。

日本はたまたま平和なので歩きスマホをしていても危険に遭遇する確率は低いのですが、今後も平和とは限りません。

犯罪者は用意周到に獲物を狙います。歩きスマホやイヤホンをつけている人は隙だらけですから格好のターゲットです。

実際に歩きスマホをしている人が犯罪に合う事例が増えていると聞きます。

通り魔の犯人が「誰でも良かった」と捕まってから言いますが、あれはウソです。無意識的に襲いやすい人を選んでいます。被害者は圧倒的に女性や高齢者、子供が多いのです。

それは当然そうでしょう。もし仮にあなたがひったくりをしようと考えた場合、誰をターゲットにしますか?

自分よりも弱そうで体力のなさそうな人を選ぶはずです。

「歩きスマホをしていても危ない目にあったことがない」と言う人がいましたが、これまでは運が良かっただけです。


集中力やIQも低下する

歩きスマホやイヤホンをつけて歩く行為は、犯罪者に狙われる確率が高くなるだけではありません。

集中力が低下します。集中力が低下するとIQも低下します。つまり頭が悪くなるのです。感じる能力(五感覚)も低下します。

コミュニケーション力も低下しますし、うつ病などの精神的な病を抱えるリスクも上がります。これは本当です。

また他人にぶつかったりして危ないです。被害者にも加害者にもなります。

歩きスマホは今すぐ辞めましょう。

集中力が低下するとどうなる?
↓ ↓ ↓ ↓


マインドフルネスは護身術

ここまでお伝えしたことは、自分や大事な人を守るために必要なことです。最強の護身術と言ってもいいかもしれません。

事前に危機を察知する能力が高い人はあらゆる情報を事前にキャッチすることが出来るので、危険に遭遇する確率がそうでない人に比べて大幅に低いでしょう。

情報のキャッチ能力が高い人は他人からは隙がないように見えます。犯罪者のターゲットにされる可能性も低くなるでしょう。

そしてこれはマインドフルネスの瞑想を続けることで、誰でも身に付けることが可能です。

もちろんリラックスやストレス解消を目的とした「瞑想もどき」で身に付かないのは当然です。正しいマインドフルネスの実践ですね。


プロフィール
西山 純一 
大阪マインドフルネス研究所
https://www.mindfulness-lab.com/

メンタルトレーナーとして多くのプロアスリートや経営者、アーティスト、医療従事者、教師や心理士、学生やビジネスマンなど幅広い人にマインドフルネスをベースとしたマインドの使い方やメンタルコントロール、食事改善や運動、ダイエットを指導。

指導歴は18年 1000人を優に超える人達に指導してきた。

20代前半でアメリカのパーソナルトレーナー資格を取得して、大手フィットネスクラブや関西のスポーツ強豪大学や高校でスポーツトレーナーとして活動。

同時期に大学で心理学の単位を取り、心理カウンセラーとしての訓練も受ける。専門僧堂や禅寺でも禅や瞑想を学び実践する。

プロアスリートや年商数十億円を超える経営者をクライアントに持ち、うつ病を始めとする精神疾患やガン患者、難病患者のカウンセリングやメンタルケアも行う。

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