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劇場屋根裏の鳩

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映画・演劇・歌舞伎など、見てきたものの感想など
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#観劇記録

そこらへんの鳩がうっかり歌舞伎見物にはまった話

もっちりデミタスさんのアドベントカレンダー(2023)寄稿です。 はじめに歌舞伎、見たことありますか。見かけたことがある方は、まあ日本人なら誰しもでしょう。白塗りの顔と赤い隈取り、あとなんか髪の毛ぶんぶん振るやつ。他には、男性が女性を演じる、というところくらいがおもな印象ですかね。不肖鳩はだいたいそんな感じのイメージでした。 もとより、いろんな事物について、ほんものを見たいと思っている鳩ではございまして、こと演劇や舞台芸術につきましては興味のあるものですから、歌舞伎もだいぶ

【歌舞伎鳩】福叶神恋噺ほか(歌舞伎町大歌舞伎 / THEATER MILANO-Za)【感想】

中村屋さんだ!ということで意気揚々とお切符をとっていたら、なんとその後もう一枚いただくという謎の事態が発生しましたため、2回見ました。どちらも1階G-H列5番あたり。花道(仮)が近く、役者さんがみなさん大変近くを通って行かれました……。 正札附根元草摺 ざっくりとしたあらすじ: 父親を討った仇である工藤祐経の屋敷に向かおうとする曽我五郎(中村虎之助)。それを引き止めようとする小林朝比奈の妹・舞鶴(中村鶴松)。 ただ引き止めるだけでは五郎は止められないと悟った舞鶴は、男女の

【歌舞伎鳩】毛抜ほか(團菊祭五月大歌舞伎 / 歌舞伎座)【感想】

見てみたかったやつ〜と今月も呑気にお切符を取ったわけでございますが、先日見た「鳴神」と「毛抜」、同じ作品の別の場面なんですね、知らなかった。またひとつ学びました。 鴛鴦襖恋睦 おしどり ざっくりとしたあらすじ: 源氏方の河津三郎(尾上松也)と平家方の股野五郎(中村萬太郎)は、遊女喜瀬川(尾上右近)をめぐって相撲で勝負をする。勝ったのは河津。遺恨を残す股野は、人の心を狂わすという雄鴛鴦の生き血を酒に混ぜ、河津に飲ませた。 つがいを殺された雌鴛鴦は、喜瀬川の姿を借りて、河津の

【歌舞伎鳩】鳴神ほか(前進座歌舞伎公演 / 東京建物Brillia HALL)【感想】

鳴神が見てみたかったので、行ってきました。劇場に行くと配布されるチラシの、あの冊子のような束の中で見かけて行ってきたわけですが、結構色々なところで歌舞伎って公演をしているんだな〜。歌舞伎を見たことがなかった時は全然知らなかった。やはり己の中で何かの解像度を上げることは、世界を広げることでありますね。 👒は鳩的好きな演目 雪祭五人三番叟 三番叟のめでたい踊りの中で、ラストに雪が降るのが良かった。三階席から見ていたんですが、だんだん降り積もっていく雪に、踊る人たちの軌跡が描か

【文楽鳩】和田合戦女舞鶴ほか(令和6年4月文楽公演 / 国立文楽劇場)

ちょうどよい時間で見られそうだったので、見てきました。大阪・国立文楽劇場。劇場に入ると、でっかいお人形の首にお出迎えされます。 奥の方にちょっとした資料展示室があり、こちらも面白かった。あまり余裕を持って入らなかったので時間が足りなかったのが悔やまれます。次行く時はもうちょっとちゃんと見たい。 団子売 団子売りの夫婦が、お団子を売りつつめでたく踊るわけですが、見ていて明るくて楽しかった。昨年歌舞伎座でかかっていたのも見ておけば良かったかな。 お人形が踊る、というのはどう

【舞台鳩】朝日のような夕日をつれて2024(番外:殴り書き感想編)

一月ほど前の私が、別の舞台を見た時に、目についたチラシからこのチケットを(ちょっと無理して)買っており、先ほど見てきたわけでございます。 きっと有名なんでしょう、私は浅学で全然知りませんでしたから、きっと今、こんなにバカみたいに騒ぐのはおそらく私くらいなのかもしれない。けれどそれでも書かずにはいられなかったので、これは番外編です。鳩は正気を失っている。普段はあれでも考えて、メモを構成し直し感想文に仕立て上げているわけでございますが、今日のこれは、いったいそのまま書き殴りです

【歌舞伎鳩】松竹梅湯島掛額ほか(四国こんぴら歌舞伎大芝居 / 旧金毘羅大芝居・金丸座)

あ〜〜〜〜〜うっかり!!! うっかりお切符が手に入っちゃいましたね!!! いや〜〜〜〜うっかりなんでね、行かなければですね琴平まで。 ということで行ってきました。香川県琴平市。行ってみたかったんですよ金比羅宮……。もちろんサンライズ瀬戸でごろ寝をし、朝のうちに琴平山に登り、霧深い奥社まで行ってまいりました。山。奥社は果てしなく遠かった……。そして登ったり降りたりしたのちに満を持して金丸座です。 お昼に食べたうどんもさすがに美味しかった。 👒は鳩的好きな演目 👒松竹梅湯島掛額

【舞台鳩】剣劇「三國志演技〜孫呉」

三國志……全然通ってきていない……大丈夫だろうか……と思いながら見に行きましたが、問題ありませんでした。よかったよかった。 あらすじ 一部が本編(物語)、二部が特別御前試合(スペシャル殺陣ショー)という構成。 まずは本編。 三國志を通ってきていなすぎて、名前が……覚えられない……(いつもの)というのはさておいても、しっかりとキャラクターが作り上げられているのでわかりやすく、ありがたいところ。 主人公(孫策)の父との確執の話であり、その親しい人との死が受け入れられずに狂っ

【歌舞伎鳩】夏祭浪花鑑、於染久松色読販ほか(四月大歌舞伎 / 歌舞伎座)

毎年四月は、仁左衛門さんと玉三郎さんの公演なんでしょうか。 昨年のこの月にうっかりビビり散らしながら歌舞伎座に行ったのが全てのはじまり。なんともう一年も経ちました。光陰矢の如し、恐ろしいですね。何より恐ろしいのはそこからほぼ毎月歌舞伎座にいることでもある。 歌舞伎、恐ろしい。恐ろしく素晴らしいので、まあ皆さんもぜひ幕見にでも行ってみてください。 👒は鳩的好きな演目 👒夏祭浪花鑑 ざっくりとしたあらすじ: 出牢した団七九郎兵衛(片岡愛之助)は、妻・お梶(中村米吉)や息子・市

【舞台鳩】マシュー・ボーンの『ロミオ+ジュリエット』(東急シアターオーブ)

昨年図らずも「ロミオとジュリエット」の話の内容を割ときちんと知ったため、今なら見れると思い立ち、駆け込んできました。 こういうダンスの公演を見るのは初めて、内容分かるだろうか……などとちょっと不安に思いながら行きましたが、結果としては全然問題なかったです。 マシュー・ボーンについても名前と振付師?という程度しか知識を持ち合わせておらず、以下引用します。 今回は『ロミオ+ジュリエット』ということで、シェイクスピアの「ロミオとジュリエット」の翻案作品。舞台は現代、若者を矯正する

【歌舞伎鳩】御浜御殿綱豊卿、伊勢音頭恋寝刃ほか(三月大歌舞伎 / 歌舞伎座)

ヘッダーの仁左衛門さん、めちゃくちゃにかっこよくないですか……? これは歌舞伎座でポスターを撮影したものですが、画質荒いのでもう本家で見てきてください。 見ましたか? かっこいいですね。鳩はど素人であるため、どの演目も大体内容を知らず、もちろんこの「御浜御殿綱豊卿」も知らなかったのですが、ビジュアル出た途端に、かっけ〜〜〜〜〜!!!と声が出たのはこれが初めてです。演目名だけで夜の部のお切符を取っており、昼は「傾城道成寺」を幕見しようかな〜程度だったのですが、まあ、行くよねこ

【文楽鳩】曽根崎心中(BUNRAKU 1st SESSION / 国立劇場)

前回、国立劇場で文楽を見た時に、曽根崎心中を好きになったので、このプロジェクトもチェックしつつ行くかどうか迷っていたのですが、思い立って行ってきました。 トレーラーの通り、通常は大道具を立てて行う公演を、アニメーション背景で行うというプロジェクトです。背景美術は、スタジオジブリの背景画を数多く描かれてきた男鹿和雄さん。 演目は「曽根崎心中」から、最後の道行の場面「天神森の段」です。 「曽根崎心中」のざっくりとしたあらすじは以下の通り。 醤油屋の手代・徳兵衛と、天満屋の遊女

【歌舞伎鳩】新版歌祭文 野崎村・籠釣瓶花街酔醒ほか(猿若祭二月大歌舞伎)

ともかく篠山紀信が撮影した写真とポスターを見てください。 ほんとうにこのビジュアルが美しく整っていて、どのお写真もポスターも素晴らしい。これが情報として出てから、輪を掛けて見物に行くのが楽しみになりました。 演目の中で先に知っていたのは「籠釣瓶花街酔醒」と「連獅子」。特に籠釣瓶の、八ツ橋の凜とした気品と、次郎左衛門の優しげな顔の中で八ツ橋の美しさに魂を奪われた表情が美事です。 初めてこういうもののクリアファイルを買いました(ポスターは全部揃えたくなっちゃう気がしたので我慢…