シェア
沈みきった心に 慰める言葉はない 自分を起たせることもできず 労わることもできない 焦点…
朝になりきらない空の端 薄っすらと赤く縁取りされた雲 瞬きのあいだにも 夜と朝が 入れ替わ…
スルッっと足を滑らせて 果てしない“深み”へと 落ち込んでいく ひたすら 下へ 下へと 抗…
流した涙に溺れるような 悲しい恋の思い出も 心の傷が癒えないような 辛い恋の思い出も いつ…
今日の風の香り 明日吹く風に 残るはずもなく 私の歩む道 明日続く未来 見えるはずもなく …
―ねえ、夢を食べるのって、獏よね。 ―うん、そうだよ。 ―じゃあ、思い出を食べるのは、何?…
―ねえ、つまんないんでしょ? ―なにが? ―私といても、つまんないんでしょ? ―そんなことないよ。 ―顔に出てるよ。つまんないって。 君といっしょにいて つまらないなんて 思ったことはない 自分が いま 考えていること それを うまく 言葉にできないだけ 自分が いま 考えていること それが つまらないことだと 思っているだけ すぐに出る答えなどありはしないのに すぐに“落とし穴”に落ちてしまう 上からのぞく君には “つまんなさそう”な顔に見えるだろうね ごめんね
僕は 君よりも先に この世界から消えてしまう 僕のことを 好きでいてくれたなら あの海へ …
君の肩に薄っすらと降り積もる雪を 振り払うこともできない僕 君への言葉が出てこない 身体は…
『助けて…』 私の呼ぶ声は あなたには届かない ほんとは『ごめんね』だよね 自分勝手な『助…
寒い季節の真ん中で はじめて君を見た 僕の心の真ん中に やがて君は住みついた いくつもの…
僕の胸の中にそよぐ風 君からもらった愛のうた いつか僕も贈りたい 君のためにつくった愛のう…
いつも 並んで歩いた 坂になった けやき通り 木漏れ日がつくる まだら模様が 道いっぱいに…
記憶のなかで ねじ曲がる 過去の事実が 微妙に歪む 美しくも 醜くも 自分の都合に合わせるように 引き出された記憶は それでも すべてを事実として また新たな記憶に上書きされる そして さらに捻れていく 縺れた網目の 見えない隙間に それでも 真実は残っている