minchan (Minoru Ueda)

遠い昔『誰かのために鳴らした鐘』への追憶のJourney。これは、今USBに残っている詩をカタチにしておきたくて始める自分のためのNostalgic Note。

minchan (Minoru Ueda)

遠い昔『誰かのために鳴らした鐘』への追憶のJourney。これは、今USBに残っている詩をカタチにしておきたくて始める自分のためのNostalgic Note。

マガジン

  • あのとき、誰かのために鳴らした鐘

    自分のなかの自分は、いつも自分の想いを伝えたいと藻掻いていた。

最近の記事

❝誰かのために鳴らした鐘❞シリーズは終了です。

先日アップした『LAST SONG』をもって、 この❝誰かのために鳴らした鐘❞シリーズを終えます。 全246篇の詩は、僕にとってはどれも愛しく、 40年や50年のブランクが嘘のように 当時の自分に戻ったり、 遥か高いところから悩める自分を見つめたり、 自分の蒼さを笑ったりしていました。 当初は、自分が若いころにつくった詩を USBの中からどこか表に出して残しておきたい、 そう思って始めたnoteでした。 そんなnoteでも、読んでくれるひとがいると 気持ちがくすぐられるよう

    • LAST SONG

      僕が 本当に ほしかったもの 僕は いつか手に入れることができると信じてた 諦めてはいけないと 思い続けたけれど もう ダメみたい 僕が 心から ほしかったもの 僕は ささやかな夢が叶う日が来ると信じてた 諦めてはいけないと 歌い続けたけれど もう 終わりみたい 僕のなかにいる君と これまでと同じようにお喋りしながら 若いままのふたりの情景に 心を震わせながら 僕は 明日に向かうよ 僕が 本当に ほしかったものは 僕の心が空っぽになるとき 最後に見えるもの 今は そのひ

      • 雨雲

        低く 黒く 立ち込める雨雲 どこまで近くなれば 雨粒を落とし始めるのだろう 流れる風に乗って ゆっくり こちらに向かってくる 雨を溜めて 重々しく 冬らしくない 生暖かい風は 雨雲の水分を たっぷりと含み まとわりつくように 身体を撫でていく 誰よりも先に 落ちてくる雨粒に気がついて 軽やかに 踵を返したい

        • 僕の語る夢

          僕の語る夢は 君の希望を潰す この愛おしさだけでは 君を包み込むことができない 残された最後の扉 僕は開けられない 君が閉ざした最後の小部屋 僕はたどり着けない 消しきれないもどかしさと 募るばかりの恋しさは その積量を競っている 僕の語る夢は 君の明日とつながらない

        マガジン

        • あのとき、誰かのために鳴らした鐘
          251本

        記事

          彼女からの手紙 ‐2‐

          あなたのことばかり考えている あなたがひとりのとき― わたしとふたりのとき― わたしの知らないひとと一緒のとき― あなたのことを もっとたくさん知りたい わたしは あなたの手の温もりさえも知らない あなたも わたしが何を言いたいのか知らない わたしは あなたのことばかり考えている

          彼女からの手紙 ‐2‐

          君に伝えたい

          目に見えるものが すべてというわけじゃない 耳に届くものが すべてじゃない この胸の奥に 隠れたままの真実 どうして君に 伝えられない やさしく くちづけしても 強く抱きしめてみても 素直な気持ちだけが 伝えられない 手に触れるものが すべてというわけじゃない 一緒にいるときが すべてじゃない やさしく 髪をなでても 切ない涙流しても 素直な気持ちだけが 伝えられない あぁ こんなに君を 愛してるというのに どうして君に 伝えられない

          ここにいた

          見慣れたはずの風景 狭い部屋だけど ここに いた ここで 笑って ここで 泣いて みた夢も 捨てた夢も みんないっしょに詰め込んで 出て行こう 思い出の荷造りに 少し時間がかかりそう

          知らない答え

          君が どこで生まれて どんな街で育って どんな恋をしたのか 何も知らないほうが よかったのかな 君と 会えなくなってから 僕は 君の過去を追い続けている 空しい時間を積み重ねてはいけないと 誰かに言われても 君のいない 明日に向かって 心を弾ませることなどできはしない 君の足跡では 埋まりきらないんだ 僕の頭のなかを どれだけいっぱいにしてもね 君は 僕をどれくらい愛していたのだろう 君を幸せにできなかったのだから 答えてもらえないんだよね

          君へ…

          君へと続く道なら  悲しむことはない ただひたすら歩いてゆくだけ その道を 愛というのなら  恐れることはない 必ず君に逢えるのだから 僕は 信じている ふたりは つながっているんだと 糸の色は わからないけれど ふたりにしか 見えないけれど 君がいる街 君が教えてくれた風景に  たどり着くまで 僕の心が折れないように 祈っていてほしい 僕の姿が見えたら  笑ってくれるよね

          ねがい

          僕の言うこと すべて 僕の書くこと すべて ほんとは 心に刻み込んでほしい でも “すべて”は無理 だから 僕の君を想う気持ちだけを すくいとって 君のなかの 僕の“引き出し”に しまいこんでおいて わがままなお願いだけど 聴いてほしい

          いつもと違う…

          いつもと違う顔をしていますか うれしそうに見えますか 楽しそうに見えますか でも どこか辛そうではありませんか なにか迷っているようではありませんか どれも間違いではありません わたしは あなたに恋をしてしまったのですから

          いつもありがとう

          いつも ありがとう 君の微笑み それは やさしく包む陽射しのよう いつも ありがとう 君の励まし それは やわらかな明かりの月のよう 君の知らない道を ひとりで歩いている僕の この一歩は 君の笑顔を思い出して 次の一歩は 君の声を思い出して いつも ありがとう 君がいるから 僕は この道を歩いていける

          いつもありがとう

          THE RIVER

          うれしいことがあると ここへやって来た 街のはずれの この川のほとり 悲しいことがあると ここへやって来た すべてを流す この川のほとり いつも来るたび この川は 違う色をしていた 人の心の移ろいを教えるように 生まれてきたものは 必ず消えてゆく 止まることはない 水も時も 出会った人たちは 必ず別れてゆく 立ち止まらない 人も時も いつも来るたび この川は 僕に教えてくれた 愛する人を 裏切るなと

          消えない悲しみ

          消えてしまうはずの悲しみが 思い出となって 積もっている いつまでも重たい私の心 いくら消えないでと 願っても あなたの笑顔が 薄れてゆく 終わることなど考えもしなかった ふたりの愛が 彷徨っている いつまでも暗い 私の心 いくら消えないでと 願っても 愛し合った日々が 遠ざかる 消えることのない悲しみに 私は いつも立ち止まる

          止まない雨

          突然振りだした 冷たい雨 冬が 駆け足でやってきたと 知らせている あと少しだから 走っていこう 君は きっと 傘もささずに 待っている 止まない 雨 あの角を曲がれば 君が待っている        止まない 雨   あの角から もうすぐ   あなたが 走って出てくる   わたしの傍まで 平気な顔をして   走ってやってくる   あなたの指が わたしの濡れた髪に   そっと触れるのを 待っている   あなたに 髪を触られるのが 一番好き

          いっしょに帰ろう

          小さな桜貝ひとつ そっと掌に包み込む いっしょに帰ろう ぼくのうちまで 小さな桜貝ひとつ そっとノートのうえに置いてみる なんて言ってるんだろう 海に帰りたいのかな 小さな桜貝ひとつ もう一度 掌のなかに いっしょに帰ろう 君の場所まで

          いっしょに帰ろう