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初体験🍷 古いワインを開けてみました


ダメ元でした。

色々、残念な状況だったからです。

自宅の戸棚の中に、約20年間ずっとしまっていたワイン
若干漏れていて…。

ボトルはベタベタ…


ワインのことは、飲む専門で、詳しくありません。
でもあまりよろしくない状況であることは一目瞭然でした…。


これは、夫が知人からいただいた、とっておきワインでした。
良いワインらしいのです。
マグナムボトル(1500ml。一般的な750m lのボトルの2倍)ということもあり、人が集まった時に開けようと思っていたようです。


2003年Merlot


でも、我が家にはワインセラーはありませんでした。
冷蔵庫の野菜室という手もありましたが、大きすぎて入れられなかったのです。
6年程前に小型のワインセラーを譲り受けましたが、これにも入りませんでした。

そして、時々思い出しては、忘れてしまい…。
結果、戸棚で眠らせることとなったのでした。


ワインの保存に必要な条件はまず、温度。
温度変化の少ない13~15℃の涼しい環境で保存」する必要があります。
そして、コルクが乾燥して空気が入ると酸化しやすくなるので「湿度は65~80%」、「コルクが乾かないように寝かせて保存」。
また、変質を防ぐために「光に当てない」「振動を加えない」。
コルクから外部の匂いを吸収してしまうから「周囲に匂いのきついものはおかない」等。

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このような環境を整えた場合、良い感じでの熟成が期待できます。
でも、環境を整えても時間が経ち過ぎると、上手くいかないこともあるようです。

今回は、常温の戸棚に保管していたので温度については完全にアウトで、唯一、「寝かして保存」だけが、条件にあった方法でした。

それにしても20年はちょっと長すぎました…。



「そろそろ、開けますか…。この年末年始に2人でのみますか。」

年代物ワインを抜栓、そしてのむ、という体験はなかなか出来るものではなさそうです。
ダメかもしれませんが、ちょっとワクワクしてきました。

というわけで、挑んでみたのでした。


主に、こちらのソムリエさんの記事を参考にさせていただき、やってみました。


ボトルを立てて保管


年代物ワインには成分中の色素やタンニンが熟成中に重合・結合した、澱(オリ)が含まれてます。
渋みや苦味があるので、寝かせていたワインを立たせて、澱を沈めます。
数日間が目安のようでしたが、急に思い立ったので、1日だけにしました。


コルクの状態確認


翌日。
キャップシールを全てはがして、瓶口部分の汚れをキレイにして、コルクの状態を確認します。

シールは下の部分も全部はがします

漏れてるのはわかっていましたが、香りから強い酸味も感じます。
不安しかありません。


いざ抜栓


ワインオープナーのスクリューはコルクの端に刺しこみ、対角線に入れます。
そうすることでコルクをしっかりホールドすることができるそうです。

ボトル内が密封された状態で引き抜こうとすると、圧力がかかり、コルクが途中で切れてしまうので、スクリューを少し戻してボトル内に空気を入れるのがいいそうです。

そして、コルクを貫通させた状態で、フックを引っかけて引き上げますが、3~4回に分けて、少しずつゆっくりと抜くようにすれば、比較的失敗なく抜栓できるようです。

調べた通りに、やってみました。

あ~


欠けました
まあ、なんとか…
頑張りました

大丈夫です。
想定の範囲内です。


デキャンタ-ジュ


デキャンタにワインを移すことをデキャンタージュといいます。
これにより、ワインの中の澱を除き、空気に触れさせることで、味わいをまろやかにする効果があります。

↓こういうの欲しいです


我が家にはデキャンタはありませんでしたが、このために取っておいたコニャックの瓶を使いました。

コルクがボトル内に落ちていますので、デキャンタに移す際に、紅茶用の茶漉しを使ってしのぎました。

とにかく澱がまわないように水平にして入れ続けなければなりません。

このようにボトルを水平に


パニエ(ワインバスケット)を使うと安定していいそうです。

↓こういうの欲しいです


我が家にはそれもありませんので、夫が注ぎ、私が下から手で支えました。

コニャックの瓶に

全部入らなかったので、他の瓶にも入れました。


ちょっと試飲


色は悪くないです。

ん、なんか、結構いけますよ


コクがあって、強くて、後味がブランデーとかウイスキーのようです。

通常は、デキャンタに移してから1時間程おくのが目安だそうですが、半日おくことにしたのでした。

ちょっと、おやすみなさい💤


本番


半日経ったワインは大丈夫なのでしょうか?


有田焼のワイングラスに


当初、感じたブランデーとかウイスキーのような尖った部分がなくなり、全体的にまろやかになりました。


というか、


本当に美味しいです!!!


ここで、ワインのうんちくに詳しい夫に、この美味しさを言語化してもらいました。

熟成を重ねたルビー色、ベリーの香り、森の中の苔のような風味、枯葉の匂い、そしてビロードの舌触り…

2003年Merlotの批評🧐

味や美味しさを言葉で表現するのはとても難しいです。

私が言えることとすれば、今回の挑戦、「わーい!」という気分でした。


このワインについて


肝心なワインについて調べてみました。

作り手はカリフォルニア、ナパバレーにあるワイナリーさんです。

ブドウは2003年のメルロー

色、熟した黒い果実の風味と香り。
スグリとカシス、ココアとエスプレッソ豆の要素が詰め込まれ、柔らかく歯ごたえのあるタンニン。

ワイナリーさんによるこのワインの説明


アメリカのワイン評価誌「ワインスペクテーター」さんは、2005年に、このワインについて高得点をつけていますが、「今から2012年までに飲んでください!」と書かれていました😱


感想


今回の件、たまたま上手くいったのでしょうか。
それとも奇跡なのでしょうか。

「ダメ元」というよりも「希望はもつが、期待はしすぎない」といった心境で、思いがけずいい結果になりました。

こんな心持ちで、色々なことに挑戦できたら、楽しいですね。

美味しくいただきました!


最後までお読みいただき、ありがとうございました!


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