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[エッセイ] お金はあくまで副産物
雨が止めば傘は要らなくなるし、
気温が上がって寒くなくなれば、どこかに上着を置き忘れても気がつかない。
必要でないということは、忘れられるということなの。
でも逆にいえば、必要なら絶対に忘れられない。
忘れられない人になりたいなら、相手にとって、自分を必要な存在にすればいい。
何なら相手が必要だと認識さえしていないところに需要を起こしてもいいんだよ。願望を喚起するの。喚起してあげるの。本人さえ気づいていなかった本当の願望に。
長年燻っていた望みに光を当てて「ほら、これでしょ」って提示してあげて、さらにそれを満たしてあげたりなんかしたら、もう相手は離さないよ。
そしてそれって、
とっても心地よくって、たまらないの。
だって、それは人としての喜びなの。お金なんて比じゃないし、そんなもの後からいくらでも付いてくるから。
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私の愛人生活は、そうして始まったのかもしれません。